チェス上達への備忘録(3)将棋が強いとチェスも強い。
チェスは読みゲー
だと思っています。
読みの定義
チェスでは Calculation といいます。「読み」は色々な文脈な使われるので場面ごとで意味合いが異なることがよくあります。
が、近年では Calculation を本格的に扱った本も増えてきており、チェス界では「読みの要素(定義)」もある程度は以下のように大体一般化されてきているように思います:
候補手選び
タクティクス (Combinational Vision)
先を読む力
将棋が強いとチェスも強い
自分が将棋経験者の方と大会で当たったのは 5、6回ほど。そして、大会に出てくる方は皆さん将棋有段者です。チェスは始めて半年ほどです、という方はその半数ほどでしょうか。
そして、皆さん強いです。チェス歴が浅いという方でもレーティングは体感で1600以上はある方ばかり。
奇妙な強さ
将棋有段者でチェス歴は浅いという方と対戦するたびに感じるのが、「ひと昔前のコンピューター」的な強さです。
オープニングはどこか奇妙、ポジショナル的にも少し怪しい、けどギリギリ悪手ではない(駒は落ちない)、そして、タクティクスで駒得を狙える力強さがある。
それはなぜか。
自分の中では結論が出ていて、上に挙げた「読みの要素」のうち、「タクティクス」と「先を読む力」だけが上級者レベルにあるからだと思っています。
ただ、チェス歴が浅いために正しい「候補手」選びができず、単純なゴリ読みで悪手を回避した結果、このようなチェスになっているのだと推測しています。
理想的な強さ
自分は意識的にポジショナルプレーとエンドゲームでリスクなく勝負することができるので相性が良いのですが、タクティカルなプレーで毎回勝負するタイプの選手は将棋経験者相手に苦労している印象です(奇妙な指し回しに油断する方も多い印象)。
そして、自分が現在追い求めている姿が、この将棋経験者が見せる「異様で不気味な強さ」です。
力こそパワー
知識は当然重要なのですが、実戦ではやっぱり読みの力は偉大で、全てを凌駕することがよくあります。局面が進めば進むほど、です。圧倒的劣勢をひっくり返す、なんてことはアマチュアの試合ではしょっちゅうです。
大会で神経を削りながら戦うたびに、読みの重要性を痛感します。
自分は日々の練習では読みに力を入れていますが、どこか言い訳をしながら「知識の習得」に逃げてしまうことも。
今日は自分を戒めるための記録。
***将棋ほぼ未経験のチェス上級者が将棋に挑戦するとどうか。時々聞く話ですが、こちらの場合も最初からかなり強いようです。将棋・チェスと囲碁との関係はどうなんでしょうか。こちらは個人的には直接耳にしたことはありません。
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