寝かしつけインターバル
(ものすっっっごくトイレに行きたい!!!)
この排泄衝動は、絶対今起こってはいけないものだった。
何故なら子供の寝かしつけ真っ最中。
時刻は午前0時。
ほんのもう少しで寝てくれそうなのである。
夜泣きで起きてから30分以上格闘した成果がまさに今、後もう一押しで完成しようとしていた。
のに!!!!
なのにである!!!!!!
あゝ無情。
人間の生理衝動に私はあらがえそうにない。
(後1分で部屋出ても、そのまま寝といてくれないかな)
そんな切実な思いが脳裏に過ぎる。
育児2年目となり、娘のことは社会人2年目の子みたいに全部分かった気になっている経験値が無理だよと告げつつも最後の希望でそう思わずにはいられなかった。
無理だ。
そのまま5分程粘ってみたが、諦めて忍び足でトイレへ向かう。
インターバルである。
それが例えばサッカーの試合中であったなら、選手達は良い休息時間になるだろう。
しかし、今はただ子供の寝かしつけなのである。
寝かしつけインターバル。
それ即ちリセットを意味する。
忍び足で部屋を出たにもかかわらず、一瞬で娘は察知し泣きながら部屋を出てくる。
(うん、分かってたよ)
30分以上の努力は、悲しき生理衝動によってあえなく水の泡となってしまったのであった。
(これからまた長くなりそう)
そう思いながら、インターバルでリセットされたことで元気になった娘との長い長い夜がまた始まったのであった。
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