簿記の自学(7)現金

 仕訳のためには勘定科目の使い方を覚えていく。最初は現金からです。現金は資産なので受け取ったら借方へ、支払ったら貸方へ記入します。硬貨や紙幣の場合はこれだけで大丈夫です。簿記の場合にはほかにも現金扱いするものがあります。

・通貨代用証券
 配当金領収書や郵便為替証書がこれに当たります。すぐに現金に換えられるものは簿記では現金扱いされます。
例.売掛金1000円を郵便為替証書で受け取った場合(借方)現金1000(貸方)売掛金1000
勘定科目は現金になります。同様に帳簿では現金として扱うものはいくつかあります。
・現金過不足
 企業の活動ではとても多くのお金の動きがあるので、残高の不一致が起きることもあります。そのようなときにどうするのかというと、不一致が判明した時点で現金過不足という勘定科目を使って仕訳をしておきます。
例.帳簿では現金の残高が5000あるが、実際には4000だったことがわかった場合
(借方)現金過不足1000(貸方)現金1000
このように仕訳して一旦帳簿の現金残高と実際の残高を合わせておきます。後で原因がわかったときにその通りに仕訳します。
例.現金過不足が水道光熱費だとわかった場合
(借方)水道光熱費1000(貸方)現金過不足1000
のようにします。
・小口現金
 備品の購入や交通費など経費を精算するためにおいておく現金です。ある程度まとめて仕訳します。
例.月曜日に担当へ1週間の小口現金を5万円渡しておく。
(借方)小口現金50000(貸方)現金50000
1週間担当は経費を小口現金で支払いますが、この時点では仕訳しません。次の月曜日に担当が1週間分の領収書を提出したときに内訳通り仕訳します。

 最後に使った分だけ小口現金を補充します。
(借方)小口現金15000(貸方)現金15000
 

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