「半蔵・オブ・ザ・デッド」メイキングのようなもの
ぷらすです。
「半蔵・オブ・ザ・デッド」お楽しみ頂いてますでしょうか?
今回は「半蔵・オブ・ザ・デッド」が出来上がるまでを、ざっくりとメイキング的に振り返ってみようと思います。
ちなみに共同制作者である、ちくわ【どんぐり】さんも「半蔵~」について前後編のコラムを、ご自身のコラム集『考えるどんぐり』で4月末まで無料でアップされているそうなので、未読の方は是非ご一読くださいねー。
・始まりは2年前・
さてさて、「半蔵・オブ・ザ・デッド」のスタートは、2015年4月1日のエイプリールフールまで遡ります。
その時にホラ話として書いたnoteがこちら。
僕の企画がハリウッドで映画化されるという話で、ストーリーは千葉真一さんの「影の軍団」とゾンビが合体したような物語という設定です。
もちろんただのホラで、その場限りの嘘として終いにする予定だったわけですが、何となく「忍者+ゾンビ」っていう設定は面白いなーと思い、じゃぁちょっと小説で書いてみようかと。
で、暇を見つけてはチョコチョコ書き進め、半年位かけて完成したんですね。
我ながらいい出来だと思ったので、せっかくだし(当時やった事のなかった)有料マガジンで出してみようかって思い、表紙くらいはかっこいいイラストが欲しいなーと思いました。
で、誰にお願いしようと考えて、物語に合う絵柄であることや、ゾンビ映画に造詣の深い人というふうに考えていった結果、ちくわさんにお願いしたいと思ったんですね。
とはいえ、僕はこの時点では自分からコラボのお願いしたことはなかったし、ちくわさんは人気実力共に凄い人なので、僕のようなど素人がお願いしていいものかと結構悩んだんですが、ダメ元でお願いしてみたわけです。
そしたら、お願いの際にお渡しした原稿を面白がっていただけて、ちくわさんの方からコラボにしましょうと言っていただき、その後の展開への色々なアイデアをもらったんですね。
こうして、僕とちくわさんの悪巧みは密かに進行し、途中「ディベロッパー」「ジェネシス」を挟みつつ(まさかあんなに続くとは思わなかったw)、約1年かけて公開にこぎつけたわけです。
・有料マガジンにした理由・
僕が「半蔵~」を有料マガジンで販売しようと思ったのは、noteで小説を書いている方の「読んでもらえない」という話を度々目にしたのがキッカケでした。
もちろんnoteに限らずですが、ネット上で小説、特に連載ものを読んでもらうというのはとても大変なことです。
短編ならともかく長編で連載、多くのファンがついているプロの人ならともかく、素人が書いたものとなればそのハードルはとてつもなく高いんですよね。なので(note外で)途中で心の折れちゃう人も沢山見てきました。
しかも僕の書く「ディベロッパー」や「半蔵~」みたいな物語は、noteで好まれる路線とは明らかにズレていますしねw
ただ、それでも、ネットで連載小説を読んで貰える「何かやりようがあるんじゃないか」って漠然と思ったわけです。
そこにちくわさんという最強助っ人が登場し、様々なアイデアや超絶かっこいいイラスト、マンガで後押ししてくれて、しかもnoteに対してのスタンスや作品制作と発表の仕方などの考え方なども近いものがあり、なんかイケそうな気がしてきたわけですよ。
だったら、元々有料マガジンで出そうと考えていた企画だし、思い切ってハードルをあげてやろうと思いました。
「半蔵~」を電子書籍として販売しようと。
そこで、noteそのものを一冊の雑誌、マガジンを単行本として考えてみることにしました。
まずはnoteという「雑誌」に掲載し、作品を気に入ってくれた人には「単行本」を買ってもらうという感じですね。
こうして、「半蔵~」有料マガジン計画はスタートしたのです。
・作品、宣伝、値段・
・作品
小説自体はすでに書き上がっていたのですが、これを書くときに考えたのが「長すぎず短すぎず」でした。
連載ものは、長ければ長いほど読者は少なくなっていくし、逆に短すぎると物足りない。
なので、映画で言えば90分の映画一本分くらいの分量を目指して「半蔵~」を書きました。
結果的に、ダイジェストっぽくなってしまったものの、残りは読者の人の脳内補正で何とかしてもらおうとw(←他力本願
「ディベロッパー」でも10話完結を~みたいなことを書いたと思うんですが、それは「半蔵~」の分量が目安になってたんですねw
・宣伝
本編は書き上がっているので、あとはちくわさんと一緒に発表の仕方や宣伝について考えました。
作品をマガジンに収納するだけでは面白くないし、最初に映画を小説で~というのが頭にあったので、note内に映画のオフィシャルページを作ろうという話になりました。
「ディベロッパー」のマガジンでも、目次はつけていたんですが、作品が多くなると見づらくなるし、そもそも最初から読んでくださっている方以外は、そもそも「ディベロッパー」が何なのかよく分からないという反省も踏まえて、「半蔵~」では、作品の概要やキャラクター紹介、マンガ、本編など、それぞれのジャンルごとにページを作り、それをTOPページからリンクで飛べるようにしました。
そして、このオフィシャルページは、有料マガジンの中に収納しても、無料で観られるように有料noteでアップする。
そうする事で、より多くの人が作品に触れられる「入口」を増やして行こうと思ったんですね。
ビジュアル面はちくわさんにお任せして、マガジンやページの構築、あとは文章や動画の作成を僕が担当する形にして、二人で話しながら各ページやコンテンツの発表スケジュールを考え、それに添ってトータル2ヶ月かけてnoteにアップする計画を立てたわけです。
・値段
と、そこまで考えたら次はマガジンの値段です。
500円というのは、僕の過去最高額なんですが、これはあまりに値段を安く設定すると、協力してくれているちくわさんの価値も下げてしまうと思ったからです。
じゃぁ、500円という値段設定はどうやって決めたのかというと、
・出版社から販売される文庫本の値段が大体500~1000円弱。
・カラー同人誌の相場が大体1000円前後。
そこから、リアルで本を作って売るのに掛かるだろう印刷代や宣伝費その他諸々の経費分を引いたら、大体このくらいかなー? と。( ザックリw)
あとは、購入してくださる方の負担が、ランチ一回分弱くらいになればいいかなと思ったんですね。それくらいの金額なら買ってくれる人もいるだろうと。
更にぶっちゃけると、(少ないながら)ちくわさんに報酬をお支払いして、ちょい赤字くらいになれば御の字って考えていて、もし今後、万が一にも黒字になった場合は、ちくわさんと山分けにしようと考えてます。(今のところはまだまだ赤字ですがw)
・noteで作品を創ることと売ることと・
noteって他の電子書籍サイトみたいにダウンロード販売ができないので、作品を購入しても結局は自分の物にならないっていう問題がありますよね。「作品を購入」するのではなく「作品を読める(見れる・聴ける)権利」を購入するっていうか。
なので他の電子書籍販売サイトに比べると、作品を購入した感がないっていうのも、noteで作品を売買することのハードルを上げてる部分があるような気がします。
それを理解した上で、売る方は作品(有料note・有料マガジン)を作らなくてはいけないんだろうし、こと売買となれば購入してくださったお客さんを損させない「商品」として作っていく努力も必要だと思うんですね。
出来るかどうかは別として、自分のレベルで出来る最高のクオリティーを目指して、手間を惜しまずに考えつくことや、出来ることは全部やるってのが、多分理想なんだと思います。
僕は今回幸運にも、ちくわさんという強い味方がいてくれたお陰で、それが出来たし、ちくわさんと話し合いながら発想が形になっていくのが凄くワクワクしたし、超超超楽しかったんですよね。
それは「ディベロッパー」の時も同じで、読者=お客さんをどうやって驚かせようか考えるのは凄く楽しいし、実際喜んでもらえたら超嬉しいし、コラボしてくれた人が自分に足りない能力を補ってくれたり、喧々諤々話し合う中で、自分にはなかった発想やアイデアを貰った時はとても刺激を受けます。
「半蔵~」で言えば、僕はお客さんだけでなく、どうやってちくわさんをビックリさせようか考えながら、色々な事をしていた気がするし、多分ちくわさんも同じだったんじゃないかと。
もちろん一人で自分の世界を大切に作品を作っていくのが向いている人もいるでしょうし、他人と一つの作品を作り上げていくのは大変なことも多いでしょうが、僕の場合は誰かと協力しながら作品を作っていく方が向いているみたいです。
・「火星の人」・
↑のnoteでちくわさんも触れてますが、マット・デイモン主演のSF映画、「オデッセイ」の原作である「火星の人」は元々、著者のアンディ・ウィアーがネットで書いていた作品で、まとめて読みたいという読者の要望からキンドルで99セントで売ったところ大ヒットして、映画にもなったんですね。
もちろんそれだけの実力があってのことですが、僕はその話を聞いて出版以外でも小説の需要があるんだなーと驚いたし、ネットで小説を読む層はいるんだって思ったんですね。
で、この人だって最初から話題沸騰というわけではなく、誰にも読んでもらえない状態からスタートして、それでも継続していくうちに口コミで読者が増えて、プロの小説家になったわけで。
それを一言で言うなら「継続は力なり」ってことなんでしょうが、どちらかと言うと僕的にこの話の場合は「好きこそものの上手なれ」の方がしっくりきます。
読んでくれるとかくれないとか、売れる売れない関係なく、「好き」をモチベーションに書き続けてたらいつの間にか読んでくれる人が増えていたっていう。
「だから何だ」って話で今回の話と直接関係はないですが、それでもちくわさんと「半蔵~」を作りながら、何故か頭のどこかに「火星の人」の事があったんですよね。(なのでちくわさんが触れててビックリしましたよw)
・楽しんだ者勝ち・
なんかこう、すごく偉そうなことを書いてて、後で読み返しでもしたら恥ずかしさにのたうち回ること確実なんですが、事のついでなのでもう少し書くと、
noteのユーザーの多くは、作品を創ることが好きな人たちだと思うんですね。
でも、諸々の問題があってnoteから離れていく人も多くて、それは仕方ない事と分かってはいるけどやっぱり少し寂しいなーと思うし、縁あって自分も末席に加えさせてもらってるサイトなので、なんとかnoteが盛り上がって欲しいと思うんですね。
「半蔵・オブ・ザ・デッド」は、noteという枠の中でどこまで何が出来るのかという実験でもあります。
ちくわさんという最強パートナーを得て、二人で話し合って考えて、思いつくことは全部試したつもりだし、読んでくださった方、購入してくださった方には絶対楽しんで頂ける自信もあります。
一方で、僕は「半蔵~」に関する全てのコンテンツを作ったり発表・宣伝する大変さも面倒くささも全部ひっくるめて超絶楽しんだので、赤字になったとしてもまぁいいやっていう思いもあります。
やるだけのことはやったので、どんな結果でも悔いはないというか。
ただ、願わくば「半蔵~」をコラボ企画や作品発表のモデルケースの一つとして、もっともっと面白い作品がnoteに登場してくれることを願って止みませんし、その為にコンテンツのほとんどを無料で観られるようにして、ちくわさんとの打ち合わせの殆ども、『談話室』のコメント欄でオープンにしました。(もちろん無料で読めます)
そんな僕たち「おっぱいとちくわ社」の足跡が、これからコラボで作品をアップしようという方の参考になればと嬉しいです。
本編は終盤に差し掛かっていますが、途中からでも楽しんでいただけるようにできる限りにの工夫はしてるつもりですし、出来れば多くの人に「半蔵・オブ・ザ・デッド」に触れていただいて、楽しんでいただけたら嬉しいです。
購入して頂けたらもっと嬉しいですが。(←ステマ
そんなわけで、『「半蔵・オブ・ザ・デッド」メイキングのようなもの』でしたー!
ではではー(´∀`)ノシ
▼ 半蔵・オブ・ザ・デッド オフィシャルページ(無料)は画像をクリック▼
▼半蔵・オブ・ザ・デッドマガジン(有料/500円)へは画像をクリック▼
Copyright © 2017 おっぱいとちくわ社 All Rights Reserved.
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?