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汝、星のごとく
とにかく本の内容を次々忘れていくので、備忘録です。
凪良ゆうさんの本は、どうしても心揺さぶられてしまう。
こちらの本を読んだ時もそうだった。
今回はこちらの本。
詳しい解説は今回はしません。
ただ、感想とグダグダつらつらと。
凪良ゆうさんは、常識というものの落とし穴をいつも感じさせてくれる。
大人になると関係性は何より重要とされ、結婚という形は特にその枠から出ることは罪にも問われるし、決まった形をしていないものは間違ったものとされてしまう。
結婚という形以外でも、人の関係性やその人の存在にはある程度形があって、その形から出ることはものすごく勇気がいる。
「いざってときは誰に罵られようが切り捨てる、もしくは誰に恨まれようが手に入れる。そういう覚悟がないと、人生はどんどん複雑になっていくわよ」
主人公の父親の愛人のセリフ。
私はわりと受け身で生きてきていたから、特に好き嫌いもはっきりわからないことがよくある。
パッと嫌かもと思っても、もしかしたら好きになるかもと思ったり、好きだと思っていたものは思い込みだったりする。
それでも今まではその流れで何とかやってきた。
だけど一度自分が好きか嫌いかで考えて行動していくと、しんどくなることもあるけれど、結果自分が楽になることがわかった。
自分軸というのはこう言う事なんだろう。
それまで周り、というか私の場合はほぼ母親になってしまうのだけれど、誰かに反対されたからという理由で何かを決めた時は、結果が良かれ悪かれ人の責任にしてしまってきた。
自分の気持ちに自信がないから、そうやって他人の意見を取り入れてしまったのかもしれない。
自分がどうしたいかわかるまで、待つようになった。
確かに、道はシンプルだ。
「自分で自分を養える。それは人が生きていく上での最低限の武器です。・・・・いざとなれば闘える。どこにでも飛び立てる。独身だろうが結婚していようが、その準備があるかないかで人生がちがってきます。」
私も、二年前までは一人で暮らすことなんて考えられなかった。
今も半分は国のお世話になっているけれど、その半分は自分で稼げるようになったおかげで足元がしっかりした。
親亡き後の事を考えて怯えたり、妹にまで心配させることもなくなった安心感。
この生きやすさは全く違う。
若い頃は今よりちゃんと稼いでいたけれど、常に「誰か早くここから連れ出してくれないかな」と思っていた。
今はこの生活を変える気は全くない。
その人がいなきゃいけない恋愛と、その人がいたらいいなという恋愛は自分の中の比重も全く違う。
昔より少しは楽に恋愛できるようになった気がする。
依存したりされたりしていた恋愛よりも。
結局一番のがんばれる理由は『ここはわたしが選んだ場所』という単純な事実なのだと思う。
先月から面白いくらいに体調を崩したり、怪我したり、ガン検にひっかかったりと(結果はセーフでした)体は何かとしんどかったけれど、その分感覚が鋭くなったり、自分の気持ちがはっきりと見えてきた。
ずっともやもやしていた自分の気持ちがはっきり見えた時、それまでの色んな不安要素はどうでもよくなってしまった。
これまでだって道を間違ってきたかもしれないけれど、こうやって今自分の道にいる。
そもそも道に正しいも間違いもない。
主人公が選んだ道は、冷静になって考えて周りから見るとなぜ?と思ってしまうような道だけれど、それでも主人公にとっては幸せだったんだと思うと、私もこれから自分で選んだ道が幸せだと思いたい。
そんな時に出会った、すうぷさんのこの句。
春雷や自己決定の幸福論
俳句大会の度に色んな想いをするのですが、この句はちょっと忘れられないタイミングで出会った忘れられない句です。
今さらの告白です。
どのタイミングで、どう言っていいかわからずでした。
すうぷさん、ありがとうございます!
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