2024年3月はラマダンもあるしレントもやってる、神様通じてみんな大忙し
3月の新月を迎えてイスラム教の皆さんは今年のラマダンに入ったようだ。息子が通うロンドンの学校にはイスラム教の人たちもいるので、保護者のグループラインみたいなチャットには、早速ラマダンに入った日に「Eid Mubarak !」とイスラム圏の人たちが使う「祝福されたご馳走を!」みたいな意味のテキストが行き交った。ラマダンの1ヶ月間は日が沈むまで断食するのだ。息子の親友であるドイツ人とパキスタン人のハーフの子のドイツ人ママは、イスラム教に改宗しているのだが、彼女たちは日が沈むまで水も飲まない断食をするのだそうだ。妊婦や乳飲子を育てるママやお年寄りは軽い断食をする程度だそうだが、下の子が3歳になった彼女は、去年からしっかりラマダン中は日が沈むまで断食をしている。そしてヨーロッパにいて一番つらいのは夏の断食だと教えてくれてた。だってなんせ日が沈まない。もしアイスランドにイスラム教の人が住んでいて、夏にラマダンになってしまったら、これは1ヶ月完全なファスティングになってしまうのではなかろうか。
息子の担任の先生が冬休み明けてから変わったのだが、彼女もイスラム教だそうで、断食をしている。先生を補佐するアシスタントの先生通称TAもイスラム教で現在断食中。もし彼女たちも水も飲まない断食をしているのなら、子ども相手にしゃべって教えてとっても大変だなと心配になった。
さて、ラマダン中は日が沈んでからがご馳走祭りになるそうで、先述したドイツ人ママに教えてもらって毎年ラマダン前に送り届けられるしっかり社会貢献している団体からのデーツを私も便乗して買うことにした。イスラムチックな可愛いパッケージにはそれぞれ意味があり、今年は一箱買うことでパレスチナに貢献できるデーツ、ロヒンギャ難民に貢献できるデーツをそれぞれ2箱ずつ買った。パッケージの美しさもさる事ながら、非常に重いので、デーツがギッシリと詰まっていることが持つだけでよく分かる。
今年はイースターが3月29日からの4日間なため、レントで何かを絶っているキリスト教徒人たちも多い。レントとは大雑把な説明だとイースター前の40日間を指すのだが、受難節とも呼ばれ、キリストが40日間の断食を行ったことにならっていて、イースター、すなわち復活祭前に何かを絶ってキリストの苦難を分かち合おうというものだ。イギリスのコメディアンで俳優のラッセル・ブランドは今年は砂糖を絶っていると言っていた。友達の中にはお肉とお魚を絶っている人もいる。
ラマダンでもレントでもどちらも断食のような形になっていたりと、全く違う宗教と言えど、やることはとても似ているなと特に今年は思わされている。そしてラマダンもレントもどちらも月の満ち欠けを基準に日にちが決まる。月ってやっぱり偉大なんだなと思わざるを得ない。私は概ね無宗教だが、月の満ち欠けを意識して生きている。無宗教と言えば、我が家の息子は自分のことを無宗教と思っていて、クラスメイトにもうちは無宗教だと話しているようだ。なぜそんな話題になるのかと言うと、ロンドンの息子の学校では宗教の授業があり、色んな宗教を学んでいるからだ。
色々と話は飛んだが、断食は非常に体にいいのでオススメである。私もたまにするのだが、いかんせん意志が弱すぎですぐに元にリセットされてしまう。来年のレントには無宗教ながら参加してみてもいいなと毎年のように思っている。南無。
※写真は息子の宗教の授業のノートブックです。