夏八木 秋成

30代、二児の父。飲食業サラリーマン。 吐き出したいことをつらつらと。 【note創…

夏八木 秋成

30代、二児の父。飲食業サラリーマン。 吐き出したいことをつらつらと。 【note創作大賞2023 ファンタジー小説部門】 ・中間選考通過 ・最終落選

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  • 【連作短編小説】だから私は

    連作短編小説「だから私は」各話まとめ 〜密やかに吐く〜 〜ペトリコールかゲオスミンか〜 〜世界のしくみ〜 〜だから私は〜

  • 【小説】想い溢れる、そのときに

    小説「想い溢れる、そのときに」全14話

  • 【小説】ダイアログ

    小説「ダイアログ」全7話

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【連作短編】だから私は(1)〜密やかに吐く〜①

(1)①  その名前を見た瞬間、世界は時間を止めてしまった。  同姓同名も考えられたけど、プランナーの由佳ちゃんの言葉がその可能性を0%に変えた。 「カメラマンのリスト見てたらさ、なんか新郎さんが彩花のこともしかしたら友達かもって。すごい盛り上がっちゃってあんたに即決だった。知ってる?この人。」  数秒、変な間が空いてから私は「あぁ」と腑抜けた空気を口から漏らした。 「…あ、わかったかも。あーあー、知ってる知ってる。大学んときの、あれだ。顔の記憶微妙だけど、なんとなく

    • 【つぶ日記】aiko「Love Like Rock vol.10」初日公演へ。風呂上がりかのような尋常ではない汗をかいた。最新アルバムの楽曲も、懐かしい楽曲も。縦横無尽に走り回り、伸び伸びと歌い上げる彼女の姿に、明日からの活力をもらった。

      • 平穏を求める幼き者たちの決断 〜モアザンワーズ

        「モアザンワーズ」 昨年、何度も繰り返し観た作品です。 登場人物それぞれの「ただ穏やかに幸せでありたい」「ただ穏やかで幸せであってほしい」という切実さが全編を通して痛いほど滲み出ている良作です。 数話ごとに変わる主題歌も魅力的で、STUTS(feat. Awich)・iri ・宗藤竜太・くるりと、私が好きな方々ばかりでした。 原作はBL漫画なので苦手な方もいるかもしれません。ですが、人間が幸せを探求することの難しさや、何がそれを妨げているのか、形は違えどこの世界で生きる人

        • 【つぶ日記】妻から誕生日プレゼントとして日本酒1.8L×6本を頂戴した。よく分かってらっしゃる。 早速開けた「深山淡雪」という越後の酒がカスタードのような香りで昇天。美味しくて既に半分摂取。終電帰りの疲弊した身体に沁み渡る。現在非常に気持ちがよい。

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        【連作短編】だから私は(1)〜密やかに吐く〜①

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        • 【連作短編小説】だから私は
          16本
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          15本
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          7本
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        記事

          【つぶ日記】私が本日37歳を迎えたということは、安室ちゃんが47歳を迎えたということ。元気かな?安室ちゃん。今年も一年、彼女が沢山の笑顔と共に過ごせますようにと祈る。 私?まだ腐っているよ。酷い37歳の幕開け。

          【つぶ日記】私が本日37歳を迎えたということは、安室ちゃんが47歳を迎えたということ。元気かな?安室ちゃん。今年も一年、彼女が沢山の笑顔と共に過ごせますようにと祈る。 私?まだ腐っているよ。酷い37歳の幕開け。

          創作大賞2024 中間選考結果

          創作大賞2024、中間選考結果が発表されました。 ぅうぅうわぁぁああぁぁぁあぁあぁぁあああぁぁぁああああぁああぁああぁぁぁああん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 悔しいぃいいいぃいいいぃいぃぃぃぃいいいいぃぃいいぃよぉぉおおおおおぉぉぉぉおぉおおおぉおおおおぉぉおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 昨年最終で残れなかったので、今年こそはと思っていましたが、中間選考すら通りませんでした。 やはり私の本来のス

          創作大賞2024 中間選考結果

          がぁーーーーーーー!!!!!ダメだったーーーーーーー!!!!!!!いいの書けたと思ったのにーー!!!!!!

          がぁーーーーーーー!!!!!ダメだったーーーーーーー!!!!!!!いいの書けたと思ったのにーー!!!!!!

          雄弁に語る身体 〜菅原小春が魅せる「Lemon」

          先日発売された米津玄師さんの最新アルバム「LOST CORNER」。特典として2023年に行われたツアーのライブBlu-rayが付いていました。 私は配信で聴く程度のライトファンなのですが、ガチ勢の妻はこちらの特典付きCDを購入していました。 休日の昼、YouTubeが見たいと騒ぐ娘達を制して妻はいそいそとそのライブ映像を観ていました。 米津さんのライブに触れたことのなかった私は、想像していたよりも音数の少ないことにまず驚きました。 音源だと音の要素が多過ぎて聴くのに体力の

          雄弁に語る身体 〜菅原小春が魅せる「Lemon」

          【エッセイ】季節と音楽徒然に

           音楽というものは、時間芸術の中でも最も私達の身近に存在するものです。  その作品を享受する上で、同じ時間芸術である文学よりも専門の知識を身に付ける必要性が少なく(実際に識字率の低い国でも、音楽は人々の生活に浸透しています)、また舞台や舞踏といったもののように場所の限定性もありません。  にも関わらず、音楽理論や各楽器の特性など、知識があればあっただけその作品に関する理解はより深まりますし、場所と時間の制限を設ければ生音で作品を体感することも可能です。  これほどフレキシブ

          【エッセイ】季節と音楽徒然に

          【つぶ日記】次女の発熱により初日参戦を断念したサマソニ。2日目はどうにか行けることになり、これから産休に入るちゃんみなを無事に見届けた。大きなお腹を抱えてマリンステージの花道を悠々と歩く彼女は美しかった。感涙。「おめでとう」「大好き」と五万回くらい叫んだ。サマソニ記事そのうち。

          【つぶ日記】次女の発熱により初日参戦を断念したサマソニ。2日目はどうにか行けることになり、これから産休に入るちゃんみなを無事に見届けた。大きなお腹を抱えてマリンステージの花道を悠々と歩く彼女は美しかった。感涙。「おめでとう」「大好き」と五万回くらい叫んだ。サマソニ記事そのうち。

          【つぶ日記】先日、今年購入したhazamaの美しい浴衣で子らとお祭りへ。下駄を忘れてサンダル履きだったけれど、歩きやすくてこちらで正解だったかも。爪は浴衣のグラデーションに合わせて濃紺を選んだ。義父には「派手だなぁ」と言われた。

          【つぶ日記】先日、今年購入したhazamaの美しい浴衣で子らとお祭りへ。下駄を忘れてサンダル履きだったけれど、歩きやすくてこちらで正解だったかも。爪は浴衣のグラデーションに合わせて濃紺を選んだ。義父には「派手だなぁ」と言われた。

          【読書感想文】霧島はるか「Fungry!」

           霧島はるかさんの「Fungry!」、拝読いたしました。  創作大賞感想の締切は既に過ぎてしまっているのですが、コメント欄に書き込む量ではなくなってしまったので、ひとつの記事としてこちらに書きます。  どなたかの作品に対して、このような形で投稿するのは初めてです。こういったレビュー記事(?)の勝手や様式が分からないのですが、コメント欄に書こうとしていたことをそのまま以下に記します。  なお、最終話に対して書いたものなので、ネタバレも含みます。 (当作品はホラー部門での投

          【読書感想文】霧島はるか「Fungry!」

          「だから私は」執筆感想

           創作大賞が今年も開催されるということで、昨年に引き続き小説を投稿しました。  前回の拙作「想い溢れる、そのときに」は、応募期間の〆切までに完成させることができなかったので、今回はしっかりと期限内に終わらせることを目標として書き進めました。  目標設定が低次元すぎる。  今回、連作短編の形を取ったのは、私の飽きっぽい性格に合わせてのことでした。  元々、長い作品を書くときも時系列に沿って書くことができず、虫喰い状態で完成まで持っていくことがほとんどの私。同じテーマや一つの

          「だから私は」執筆感想

          はいギリギリアウトー!12分アウトー!廃人。

          はいギリギリアウトー!12分アウトー!廃人。

          【連作短編】だから私は(終)

          前回のお話はこちら 第一話とあらすじ だから私は [2001年1月27日]  ふわふわした前髪を指でそっと上げると、綺麗に生え揃った長い睫毛が下を向いていた。  閉じていてもわかるくらい大きい目には、うっすらと二重瞼の線が美しい弧を描いている。  深い寝息と共に上下する腹筋に手を当てると、私の指先の冷たさに一瞬ビクッと体が動いたけれど、比呂はそのまま眠ったままだった。  先程まで車が激しく揺れるくらいに腰を動かし続けて、どっと疲れたのもあるのだろう。騎乗位のときに口

          【連作短編】だから私は(終)

          【連作短編】だから私は(14)〜世界のしくみ〜③

          前回のお話はこちら 第一話とあらすじ (14)③  冬季講習期間が近づいてくると、予備校の中は現役生の人数が増えてくる。追い込みの為に自習室も常に満席状態が続く為、俺は授業を終えると早々に帰宅するようになった。  「家の中でも勉強はできるものの、いつもと違う場所でないと集中できない。でもカフェに毎日行くお金はない。どうしたものか」という内容を、夕飯の時にあやちゃんに何気なく話したところ、開店準備の時間になったら手伝うことという条件付きで、由奈さんのお店の客席を勉強場所と

          【連作短編】だから私は(14)〜世界のしくみ〜③