しばらくさよなら、在宅勤務
世の中が少しずつ日常を取り戻す中、
約1年半に亘った在宅勤務生活が終わりを迎える。
在宅勤務生活で感じたこと、
出社の毎日に戻る自分への励まし、
いつかまた必ず在宅勤務を取り戻す!という決意を
忘れないように綴っておこうと思います。
突然始まった在宅勤務の日々
わたしの会社は元々在宅勤務の制度はなく
毎日出社が当たり前だった。
一方、夫の会社は在宅勤務が整備されつつあり、
出張や飲み会の翌日は朝ゆっくり家で仕事、
在宅だから夕方病院に行ってくる、なんて。
そんな姿を見て出社だけが全てではないのかも
と感じ始めた頃、感染拡大に伴って、
わたしの会社にも緊急措置としての在宅勤務が
早々に導入された。
どうなるものかと困惑したが、いざ始めてみれば
仕事自体はパソコンがあればどこでもできるし、
Web会議システム等々もあっという間に整備され
家にいてもこれまでと変わらず仕事ができた。
(色々整えてくれた会社には本当に感謝)
こうして夫とふたり、
思いがけず在宅勤務の日々が始まった。
仕事用のデスクなんてないものだから、
小さなダイニングテーブルで向き合って仕事をし、
会議や電話があれば急いで隣室に逃げ込む。
決して働きやすい環境とは言えないけれど、
新鮮な毎日だった。
通勤がなくなれば、朝はゆっくり眠れるし
(寝すぎることもしばしば)
嫌いなストッキングを履かなくても済む。
周りの目や音を気にすることなく
リラックスした自由な空間で
マイペースに仕事ができる快適さ。
お昼はコンビニの決まりきったご飯だったのが
浮かれてオムライスやホットケーキを作ったり。
(そんなん時間かかるし疲れるわ、と
早々に残り物や冷凍食品に切り替えたけど)
宅配の受け取りや炊飯器のセットのような
ちょっとした家事もすぐできる。
夜ご飯を作って食べてもまだこんな時間。
時折出社のために外へ出ると
私服のお父さんが子供を連れて送り迎えを
している姿が増えたなあ、なんて思ったり。
今までやろうとしなかった、知らなかっただけで、
こんな働き方もあったのかと衝撃だった。
もちろん、上手くいくことばかりでもない。
会社と違って、家の中は誘惑が多い。
ちょっと気を緩めれば、
それはそれは集中力が続かない。
自分を律せず緩んでしまった日々に、
罪悪感を抱えつつ
達成感、充実感がないとぼやくことも。
それから、いつも同じダイニングテーブルで
仕事をして、ご飯を食べるから
仕事とプライベートの境界線があやふや。
会社の人とはふとした会話がなくなって、
前よりもっと距離を感じる。
完全な在宅勤務はなかなか難しいみたい、
効率的にも、精神的にも。
たまーに出社はやっぱり必要。
・・・
約1年半、在宅勤務を中心に過ごしてみて
いいところ、悪いところが見えてきて
ようやく自分のペースが掴めてきたのに
このタイミングで出社の日々に逆戻り。
もう知らなかった頃には戻れないよ。
再び出社の日々へ
何で会社は制度化を検討してくれないんだとか
家でもできる仕事をなぜ会社でやるんだとか
思うことは色々あるけれど。
今のわたしにはどうにもできない。
それならば、自分を奮い立たせる何かを
見つけて前向きに出社するしか・・!
とりあえず、
気分が上がる服を着て出社しよう。
今まではオフィスカジュアルは好きではないし、
会社に来て行く服なんて、何でもいいと思ってた。
だからか働いている自分は
そんなに好きでもない。
会社にもおしゃれな服を着てくる人を見て
すごいな、偉いな、何のため?
と思っていたけれど、違う、そうじゃなかった!
これからは、自分のために、
もっと自分が好きだと思えるような
朝の準備が楽しくなるような服を着よう。
カバンを新調しようかな、
お気に入りのマニキュアを塗るのもいいな〜。
それから、出社するなら
メリハリのある働き方をしよう。
在宅勤務だとどうしても
生活と同じ空間からゆるっと仕事が
始まり終わるものだから
うまく切り替えられないこともしばしば。
集中できなくて、時間ばっかり過ぎるのに
中身はすっかすか、なんてことも。
会社に行くことで
強制的にプライベートの環境とは切り離される。
せっかく会社まで行くのなら
集中して濃い時間を過ごして充実感を得て、
サクッと定時で帰ってやる。
大好きな家に早く帰るために
だらだら残業しないで済むよう、頑張る。
不満はたくさんあるけれど、
自分のモチベーションをなんとか上げて
大切なおうち時間も守り抜くぞ、と
何度も自分に言い聞かせる。
これからの働き方
今は出社するしかないけれど、
この先もずっと、このままは違う気がする。
いつもの日常が戻って来ても
働き方はもっと自由に選んでいいと思う。
もちろん在宅勤務だけが正義ではないし、
ベストな働き方は人それぞれだと思うけど
いろんな生き方がある中で、
同じだけ働き方の選択肢があっても
いいんじゃないのかな。
朝早く起きて、満員電車に揺られて
会社で遅くまで仕事して、帰って家事をして。
そんな生活が当たり前、
大人はそういうものだと諦めていたけれど、
そうじゃないと気付かされた1年半。
仕事だけじゃない、自分にとって大切なもの。
家で家族と過ごす時間だったり、
時間と心に余裕のある毎日だったり
それらを守りつつ働くための方法を
仕方ないと諦めず、もっときちんと考えたい。
今の会社で在宅勤務が制度化されるのか
自分で動くのかは、まだわからないけれど。
きっと、今までの当たり前は
これからの当たり前ではなくなっていく。
どんな暮らしがしたいのか、
どんな大人になりたいのか、
前向きに真剣に、そして自由に
もっともっと考えていきたいな。