道草小噺④つくし
前回の道草小噺③カンゾウがあまりにも濃いめの味付けの記事になってしまったので、今回は軽く。
カンゾウは聞いたことない人も多いと思うけれど、つくしを聞いたことない人はほとんどいないのではないかな、と思うくらいに、身近な野草のひとつであるつくし。
(横に写り込んでいるのはカンゾウ。)
たぶん、かなり高い割合でつくしというのが一体どういう形の植物なのか、都会育ちで実物見たことない人がいたとしても、イラストなどで目にしているのではないかと思う。
ちょっとでも土のあるところに行くと、だいたい生えている。
(つくしはとにかく強いので、除草剤が撒かれているようなところでも構わずに生えてくるのだ。だから摘むときは注意が必要なんだけどね。)
幼き頃にいっぱい摘んで遊んだり、おばあちゃんに頼まれて摘んで食卓に上がったり、なんて体験をした人も多いと思われる。
私も小さいころおばあちゃんに頼まれてつくしを採っていた。
大人になってから野草ハンターデビューの2010年、再び採るようになった。
いつかのつくしの天ぷら(友人S.Nの写真、いつもありがとう)
丸っぽい葉っぱはユキノシタ。
今日も実はつくしを採りに行っていた。
つくしの定番といえばおそらく佃煮。そして天ぷら。
私も、見た目もかわいいしぽりぽりとした食感が好きでよく天ぷらにするのだけど、私の中で一番好きな食べ方は、干しつくし。
今日採ったのも、干しつくしにするため。
この、干しつくし、なんだかスルメみたいな、乙な味で、お酒にも合って美味いのだ。
干す前
干した後
作り方は簡単。
ツクシを採り、袴を取ったら軽く洗って、3分くらい蒸して干す、以上!
だけど、何よりのポイントはどんなツクシを摘むか、である。
ツクシは根っこで増えるのでとにかく強い。
除草剤が撒かれた土でも、割とめげずに生えてくる、それがツクシ。
そして、この写真見てもわかるように、ツクシは成長するに従って頭の部分が開いてくる。薄茶色のが成長して頭の部分が開いて胞子がもう出た後のもの(この胞子にむっちゃ栄養がつまっているらしい)。小さい子達は頭にヒビが入っていないのがよく分かる。狙うのはこの子たち。
とは言え、開いていても美味しく食べられるからそれはそれでいいと思うんだけどね。
でもまぁどうせ摘むなら栄養つまってる方が体もより喜ぶと思うので、もしツクシ摘みに行くことがあればぜひ頭の開き具合に注目してみてくださいな。(私の地元ではおそらく来週が最盛期な予感です。)
(ちなみに、ツクシが成長すると今度はスギナになるよ。)
オーストラリアのリズモアにあった薬局的なところ(たまらん)。2014年。
分かりにくいけれど一番上の段にHorsetail=ツクシ・スギナがある。
そんなわけで、レシピは割愛します!
<おまけ>
暖かくなってくるとドライブ中にかけたくなるのがnever young beach。
どの曲も好きなのだけど、野草といえば!
初めて聞いた時衝撃受けた1番のサビ「山はどこにもないんです 川もどこにもないんです」やと野草ないんやろうなぁ〜てなるよね。
2番のサビ「山はたくさんあるんです 川もたくさんあるんです」やと、野草いっぱいってなるよね。