「ヒト」の力
ワイン4杯飲んで、慣れない環境から解き放たれたカフェにてこの文章を綴っている。少しクラクラしている理由はこの記事を読んでくれれば理解できるだろう。
僕は「ヒト」が適度に好きです、たまに合わない人もやっぱりいるけど。
色んな人間がいるけど、関わる初期段階の間口はだだっ広く開けるべきだと思っています。
・関われる可能性が少しでもある人とは進んで関わってみる。
・何でも乗り気に新しい環境に飛び込んでみる。
そしてそこで培われた人脈は今後活きる、活きないを置いておいても、人生の財産になるものだと思っている。
せっかくこの地に生まれたからには他人に影響を与え続けて死にたいと思っている。
以前ブログで紹介した通り、1か月前ほどに5日間ノープランで1人ベトナムに乗り込んだ。その時の行きしな(関西弁:行く途中)の飛行機で通路を空けて座っていたおじさんと仲良くなった。上空何万メートルという高さでの雑談だった。そのおじさんと空港から市街地まで一緒にタクシーに乗せてもらったし、ベトナムに着いて初めてのベトナム料理をごちそうまでしてもらった。そんなおじさんと雲の上でした約束があった。
「10月に映画上映会をするんだけど、スタッフとして手伝ってくれない?」「行きます!お願いします!」
2つ返事で行くことを決めた。その上映会のリハーサルに今日行ってきた。久しぶりにおじさんと話すと、どこかベトナムの香りがした。上映会はキャパ350人ほどのホールにて映画を流し、その後主演俳優さんのトークショーも行うという内容である。今日のリハーサル兼打合せで、僕は演劇サークル出身の恩恵もあって、照明や映画上映の開始、終了のレコーダーのオペを任された。
「荷が重い」よりも判定勝ちで「自分が誇らしい」が勝った。
そのリハーサルの後、みんなでお昼を食べることになり。その団体すら初参加の僕だけど何かを期待してお邪魔させてもらった。そこには映画のプロデューサーさんや、主演俳優さん、その映画を後援している方々が並んだ。ごはんを食べながら談笑していると、僕は気づけば後援をするおば様のお世話役となっていた。
「白ワイン注文して」
「はい」
「水入れてきて」
「はい」
「氷だけ持ってきて」
「はい」
体育会系を味わった気分だった。そのおば様がお手洗いに行くときには手を引いて連れて行き、女子トイレの前でしばし直立して待つ。おば様がタバコを吸う時には喫煙室の前まで手を引き、喫煙室前で直立して待つ。
「こんな仕事をしてる人もいるんだよなぁ、、」
昔お笑い芸人のとろサーモンの久保田さんが金持ちの犬を散歩して5,000円もらっていたというエピソードを思い出した。これも似た感じか。
そのおば様のありがたき催促もあり、普段飲むこともないワイングラスを気づけば4,5杯を飲んでいた。残念ながらお酒にも弱いフリーターなので隠れて水も同じように飲みながら、5時間のランチは終わった。
段々、正気に戻ってきた。こういう世界もあるのだということを強く知らされた気分だ。お金持ちの方々は地位と名誉をほしいままにし、僕のような何も持ってないフリーターはタバコケースを大事そうに持って喫煙室の前で待つ。面白い体験だった。
さぁ、来週の本番の日もきっと訪れる知らない世界よ、よろしくどうぞ。