公衆衛生と行動経済学から考えるアフターコロナ【前】
行動経済学と公衆衛生を対立構造だけで論じるのはもったいないコロナ対策は経済vs公衆衛生の対立軸の文脈で語られることも多い。実は行動経済学と公衆衛生は「いかに人を動かして、幸福度を最大化するか」という共通のテーマを持ち、とても相性が良いことはあまり知られていない(注1)。両者は切り口やアプローチが違うので、途中では離れた道を歩むことも多い。実際にコロナの渦中では経済と公衆衛生のトレードオフは発生し、どちらを優先するのか決断が迫られる場面もあった。
しかし、どちらか一方だけで国