9.健康的なダイエット方法
こんにちは。
理学療法士&パーソナルトレーナーの現役_病院勤務のリハビリ先生です。
本noteでは「病院にお世話にならない為に知っておくべきこと」として、
以下の10項目を一つずつ解説していきます。
1.健康的な身体づくり 3つの基本
2.加齢による身体の変化
3.生活習慣病とメタボリックシンドロームの予防
4.低栄養とサルコペニアの予防
5.骨粗鬆症の予防
6.転倒による骨折の予防
7.ロコモティブシンドロームの予防
8.血圧のコントロール方法
9.健康的なダイエット方法
10.健康的な増量方法
本日は「9.健康的なダイエット方法」です。
ダイエットに関して「〇〇を食べたら痩せる」「〇〇をすれば痩せる」「〇〇のサプリで痩せる」等、様々な話を耳にするかと思います。
そういった情報を参考にしてダイエットに成功される方も居られるかと思います。
しかし、ダイエットの本質を理解していなければ、心身に悪影響を及ぼし、体調を崩してしまうこともあります。
ただ、体重だけを減らすダイエットは身体によくありません。
ダイエットの目的もさまざまかと思います。「綺麗な身体を作りたい」「疲れにくい身体になりたい」「もっと軽々しく動けるようになりたい」等、ご自身の目的にあった健康的なダイエット方法を知りましょう。
なぜ太ってしまうのか
健康的にダイエットをする前に、なぜ太ってしまうかを知っておきましょう。
単純に考えれば摂取エネルギー量(食べる量)が消費エネルギー量(運動する量)より多くなってしまっていることが原因です。
摂取エネルギーが消費エネルギーより小さくなれば、誰でも痩せていきます。
では、なぜ肥満になってしまうのでしょうか?
それは、生活環境にその多くの要因があると言われています。
24時間食べ物が手に入り、車や電車・バスの発展により歩く機会が減り、運動量が減っています。
無意識のうちに摂取と消費のバランスが崩れてしまっているのです。
肥満を解消するためには、日常生活を見直して肥満の原因を探してそれを取り除く「正しい生活習慣」を身につけましょう。
体重の数値を減らすことをだけを目的にしない
冒頭でも話しましたが、まず「ダイエットの目的を明確にする」ことが重要だと思います。
おそらく多くの方が「見た目を変えたい」「健康は維持しつつ痩せたい」と思われているのではないでしょうか。
では、体重が少ないことが健康なのでしょうか?
肥満の基準は「体重」ではなく「身体に占める脂肪の割合 = 体脂肪率」で決まります。医学的に肥満とは「単に体重過多を指すのではなく、からだを構成する成分のうち、脂肪組織の占める割合が異常に増加した状態」と定義づけられています。
体重が同じでも、スポーツなどで体を鍛えて筋肉の多い人とそうでない人の体脂肪率が同じであるはずはないのです。体重を重くしているのが筋肉や骨であれば、その人は肥満と判断されません。このため、体脂肪率の値が重要となります。
体脂肪率判定表
引用:https://www.karadakarute.jp/hlp/column/detail/172
体組成計等で体脂肪率を測定し、体脂肪率判定表を元にご自身の身体の状態を確認してみてください。
健康的に痩せるために必要なこと
健康的に痩せるためには、「筋肉量を増やし、脂肪を減らすこと」が大切です。このためには食事と運動のコントロールが基本になります。
急激な減量は身体への負担が大きいだけでなく、拒食症や貧血、月経の異常といったさまざまな弊害を誘発する可能性があります。
減量は「時間をかけてゆっくりと」がコツです。大切なのは体重を一時的に減らすことではなく、長期的に見て脂肪が減少した状態を維持することです。
〜食事に関してのポイント〜
1.朝・昼食はしっかり、夕食は軽く
「朝食を抜く、習慣で朝食を食べない」という方の場合、前日の夕食〜昼食の間までに時間が空いてしまい、その後に入ってくる食べ物のエネルギーを身体はより蓄えようとします。また、朝食の分を補う為に夕食に食べ過ぎてしまうのは、わざわざ太りやすい習慣をつくっていることになります。朝食、昼食をしっかり摂って、夕食を軽く摂ることを習慣づけましょう。
2.食事はゆっくり、良く噛む
当たり前のことですが、食事はゆっくり、良く噛んで食べるようにしてください。満腹感は脳内の満腹中枢でコントロールされています。満腹中枢は、脳の中に送られる糖分によって働き、食欲をおさえます。この満腹中枢が働くのは食事の開始から20~30分くらいで作用し始めると言われています。ゆっくり食べることで胃が満腹になる前に脳に送られる血液中の糖分が上昇するので、食べ過ぎ防止になります。よく噛まずに早食いすると、満腹中枢が作用する前に食事が進んでしまうため、どうしても必要以上に食べてしまうことになります。
また、よく噛んで食べることで食べ物が体内で効率よく消化吸収されます。料理はよく味わうだけでなく、「一口ごとに箸を置く」「小さなスプーンを使う」「お茶などを飲みながら食べる」などの工夫をして、少なくとも20分程度をかけてゆっくり食べましょう。
3.量よりも品数を多く
健康的に痩せるためには栄養バランスのよい食事を摂ることが必要です。人間が必要とする栄養素は、1日の必要量が決まっていますので、どれが不足しても身体によくありません。
野菜だけ、果物だけ、といった極端に偏った食事をしていると体に不調をきたしたり、病気を発症したりといった弊害が起きる可能性があります。バランスのよい食事を摂ることで、身体がそれ以上余分な食べ物を欲しがらなくなり、自然に食欲を抑えることもできると言われています。
4.腹八分目に慣れる
もう一口食べたいところで箸を置きましょう。ほんの一口でも、度重なると肥満の原因になります。仮に一口を20kcalとしてこれを毎日余分に食べ続けると、1年で約7200kcalのエネルギーがオーバーとなります。これは脂肪1kgに相当するので、1年で1kg太ってしまうということです。
〜運動に関してのポイント〜
1.有酸素運動はできる範囲で少しずつ
有酸素運動はエネルギーとして脂肪が燃焼しやすい運動です。
有酸素運動:少し早めのウォーキング、ジョギング、水泳、自転車こぎなど
運動する時間が長くなるにつれ、脂肪組織の中性脂肪が分解し、その遊離脂肪酸が主なエネルギー源として使われることで脂肪が消費されます。
これらの運動は20分以上続けないと脂肪が消費しないと思われている方も多いようですが、最近の研究では短い時間でも運動の効果はあることが分かってきています。5分・10分とこま切れになっても構わないので、ライフスタイルに合わせてできるところから始めましょう。
2.筋力トレーニングで脂肪燃焼効率アップ
有酸素運動だけではなく、筋力トレーニングも併用するとより効果的です。有酸素運動で脂肪をエネルギーとしてしっかり消費し、筋力トレーニングで筋肉をつけることにより、エネルギーを消費しやすいからだ(脂肪がたまりにくい身体・太りにくい身体)に変わります。体脂肪率や筋肉量は一朝一夕では変化しませんが、継続してトレーニングを行うことで身体は確実に変化します。
まずは習慣づけることが何よりですので、少しずつ、あきらめずに励みましょう。
オススメの筋力トレーニング:スクワット・腕立て・腹筋
3.運動の楽しさ・心地よさを感じる
運動の効果が現れるまでには、ある程度時間が掛かります。「なかなか体重が減らない」と結果ばかりを求めるのではなく、身体を動かすことの楽しさや心地よさを感じることが大切です。そして、自分自身の小さな変化に目を向けましょう。また、運動中に痛みを感じた場合は注意が必要です。痛みはからだが発している危険信号です。痛みが出るような運動を続けることは危険です。痛みが出た場合は、ひとまず休んで他のやり方にするか、医師や運動の指導士に相談しましょう。
その他のポイント
1.規則正しい生活
まずは、生活そのものを規則的にするよう心がけることが大切です。生活のリズムを整えることで、食事のリズムとバランスを整えることができます。
2.定期的に体組成をはかる(1回/週以上)
適正体重を維持するためには、体組成を測る習慣をつけましょう。感覚では脂肪や筋肉の増減はなかなかつかめないものです。計測を続けることで減量への意識付けができます。
3.ストレスをためない
現代社会でストレスが全くないという人は、ほとんどいません。ストレスを上手にコントロールすることが大切になります。
イライラしたときに甘いものが食べたくなることもストレスと関係があります。脳内ホルモンにセロトニンという物質があり、この物質は不安を鎮め,落ち着かせてくれる働きがあります。セロトニンの濃度は糖分を摂取することで上昇します。このため,ストレスを感じたときに、甘いものが食べたくなるのは,セロトニンの濃度を上昇させて心を落ち着かせ,ストレスを軽減しようとしていると考えられます。しかし、誘惑に負けて食べ過ぎると自己嫌悪に陥り、ストレスがさらに増します。 食べることだけではなく、あなたを悩ませる問題について、家族や友達と話し合ってみるのもひとつです。音楽、旅行などもストレス解消には効果的です。栄養バランスのよい食事や適度な運動もストレスを減らす効果があります。
その他、健康的な身体づくりとして睡眠に関してもまとめていますので、興味のある方は以下の記事も見てみてください。
最後に、「太らない身体を手に入れることは幸せな人生の土台」となります
私と一緒に健康な身体を手に入れて幸せな人生にしましょう!!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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