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フィトケミカルをたくさん摂ろう!

どうも、予防栄養学アドバイザーの中村です。
毎日野菜や果物をちゃんと食べてますか?
厚生労働省は野菜350g、果物200gの摂取を推奨しています。
これだけたくさんの植物を摂取する必要があるのには理由があります。
それはフィトケミカルと食物繊維が非常に重要な栄養素だからです。
今回はフィトケミカルについて簡単に解説いたします。

フィトケミカルとは

植物に含まれる化学物質を『フィトケミカル』または『ファイトケミカル』と言います。
『フィト(ファイト)』は植物という意味で、『ケミカル』は化学物質ということですね。
フィトケミカルは植物が紫外線や外敵、酸化ストレスなどから自身を守るために作り出す抗酸化物質です。
人間も同様にグルタチオンやコレステロール、尿酸などの抗酸化物質を作り出す能力がありますが、植物からも摂取して利用することができるのであれば利用しない手はありません。

フィトケミカルの種類

フィトケミカルは何千もの物質があるとされていますが、大きく次の5種類に分けることができます。

  • ポリフェノール

  • カロテノイド

  • 香気成分

  • 硫黄化合物

  • 多糖類

上から4つはすべて抗酸化作用があります。
多糖類は食物繊維と同様で、腸内環境を整えたり、排泄を促したりしてくれます。

ポリフェノール

強力な抗酸化作用があります。
ただし水溶性のため3~4時間後には排泄されてしまいます。
水溶性の抗酸化物質ということでビタミンCに似ていますが、同様にこまめな摂取が必要です。
ブドウに含まれるレスベラトロールやリンゴに含まれるプロシアニジン、緑茶に含まれるカテキンなどがあります。

カロテノイド

こちらも強力な抗酸化作用があります。
脂溶性の色素成分なので体内に長く留まってくれます。
脂溶性の抗酸化物質ということでビタミンEに似ていますが、ビタミンEは過剰症があるのに対し、カロテノイドは過剰症がないとされています。
また、αカロテンやβカロテンはビタミンAの前駆体(プロビタミンA)ですが、ビタミンAが過剰になるほど変換されないという特徴もあります。
カロテノイドにはニンジンやモロヘイヤに含まれるカロテン類の他にも甲殻類の色素成分であるキサントフィル類もあります。

香気成分

植物の精油成分で、抗酸化作用があります。
エッセンシャルオイルとして利用されることが多いですね。
柑橘類に含まれるリモネンや、ハーブに含まれるメントールなどがあります。
最近では免疫を強化するということで、オレガノやニームなどのハーブも注目されています。

硫黄化合物

刺激のある香りが特徴で強い抗酸化作用、殺菌効果などがあります。
玉ねぎを切ると目がしみますが、アリイナーゼという酵素がその正体です。
アリイナーゼはアリインをアリシンに変えて、アリシンが硫黄とスルフィド結合することで硫化アリルという物質になります。
この硫化アリルには様々ながんを予防する効果があります。
その他、スーパーフードであるアブラナ科野菜(ブロッコリーやケール、キャベツなど)に含まれるイソチオシアネートも硫黄化合物です。

多糖類

整腸作用だけでなく、腸内細菌のエサになります。
このように腸内細菌にエサを与え、腸内細菌叢の多様性を高める行為をプレバイオティクスと言います。
一方、直接細菌を摂取することで腸内細菌叢の善玉菌を増やすことをプロバイオティクスと言います。
プロバイオティクスよりもプレバイオティクスの方が、自然な形で腸内環境を整えることができます。

多糖類には不溶性食物繊維のセルロースや水溶性食物繊維のイヌリン、ペクチンなどがあります。
また、食物繊維は腸内細菌の働きにより酢酸や酪酸といった『短鎖脂肪酸』に変わります。
短鎖脂肪酸は腸から吸収されると全身の慢性炎症を抑えてくれる働きがあります。

フィトケミカルは免疫力を高める

このように非常に優れた抗酸化作用、腸内環境を整える作用があるため、フィトケミカルは最強の免疫強化食品と言えます。
免疫力というと、コロナやインフルエンザなどの感染症に対する抵抗力をイメージされますが、がんや生活習慣病を予防したりアンチエイジングをしたりするのも免疫力です。
つまり、美容と健康の両方が野菜と果物の摂取で最大化できるんです。
なんと、1皿(約70g)の野菜を摂る毎に総死亡リスクが5%下がることが報告されています。
最大5皿(約350g)まで直線的に効果があるということで、最大25%も下げることができます。
野菜を敬遠せずに積極的に食べましょう。

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最後までお読み頂きありがとうございました。


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