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PTAの男女比

PTAが人権・・・なんて大げさ?!

PTAをたすけるPTA'S(ピータス)」を運営している、増島です。

12月10日は「世界人権デー」。
PTAの男女比が人権にかかわるなんて、ちょっと大げさでしょうか?

PTAは、1952年(昭和27年)に「日本父母と先生全国協議会(現:日本PTA全国協議会)」が結成されたのが、その始まりと言われています。(https://zatsuneta.com/archives/110143.html より)

結成当初は「日本父母と先生全国協議会」という名称でしたが、今PTAの構成員は、母親が8割を占めています。
一方で、会長職に限っては、9割が父親というデータもあります。

今年の6月、名古屋で多くの人に読まれている中日新聞に、以下のような記事が掲載されました。

なかなか衝撃的な記事ですが、
色々な地域のPTAの方のお話をうかがう中で、
「うちのPTAは、会長は男性に限ると規約に書かれているんです」
といった話も聞いたことがあったので、それほど驚きはしませんでした。

PTAはあくまで任意団体で、法人格を与える根拠となる法律が存在しないため、「権利能力なき社団」や「人格なき社団」に該当します。
(※詳しくは、こちらの記事を参照ください)
そのため、個々の団体の自治が重視され、個々の団体それぞれの約款や内規等で、個別に判断しなければならないことが多いのが実情です。
ただ、だからといって、内規に書かれていれば何でもOKと言うわけではなく、公序良俗に反するようなものは無効となる可能性はあります。
なので、「会長職は男性に限る」といった内規は、言わずもがな男女平等に反するため、適切ではないと思われます。
とはいえ、裁判等で『公序良俗に反し無効!』とまで判断されるかどうかは、定かではありません…。

子ども達にどう見えているか意識を

PTAは、もちろん政治の場や職場とは違います。
そもそも任意団体なので、参加したいと思う人で構成されていることが重要であって、クォータ制のような制度を導入して男女比を調整したり、ことさらに男女平等を訴える必要もないと思います。

ただ、子ども達からどう見えているかは、是非考えていただきたいと思います。
“運動会や卒業式で校長先生みたいに挨拶をするのはお父さん”
“平日学校に来て色々とお手伝いをするのはお母さん”、
こういった見え方は、ともすると
“校長先生みたいに偉いのはお父さん”
“私たちのお世話をするのはお母さん”、
という見え方にならないでしょうか?

様々な価値観が形成され育まれる学校という場所で、そういった性別による役割が知らず知らずのうちに子ども達に刷り込まれるのは、決して望ましいことではないと思います。

PTAは子育ての延長ですから、どちらか一方だけが負うものではなく、
効率化が進んで、参加したいと思う保護者が無理なく参加できる体制になれば、自ずと男女比は半分ずつになっていくはずです。

私は、やはりPTAの男女比の偏りは、「性別役割分業意識」の助長という意味で、人権にかかわると思います。
そして、最もその影響を受けるのは、子ども達です。
子ども達に偏った価値観を抱かせてしまわない為にも、
PTA’S(ピータス)は、PTAの効率化・適正化を通して、就労の有無や父親母親に関係なく、誰もが子どものために無理なく参加できる PTA の実現を目指します。

#世界人権デーによせて

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