存在役割の実例
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今回のテーマ:存在役割の実例
どうも、理学療法士のゆうです。
先日の記事で「活動と参加」の基本的な知識や「存在役割」について書いてみました。「存在役割」は私が勝手に作った言葉です。
記事の中では創作の例を挙げましたが、今回は私が実際に経験した症例を紹介していきます。
「活動と参加」の記事をまだ読んでいない方はこちらからどうぞ。
症例紹介
正常圧水頭症の進行によりシャント手術実施し、老健入所。入所時のリハをゆうが担当。シャント手術による顕著な症状緩和はなし。
起居・移乗は見守り~軽介助レベル。
移動は車椅子介助。僅かなら下肢にて駆動可能。
腰痛の訴えあり。
元々独居。娘家族は市外在住。娘が結婚後は同居したことなし。
本人・娘共に娘の自宅への退所を強く希望。
娘夫婦が新築中の家には桜の木が綺麗に見える部屋を利用者ように準備している。
入所中はオンライン面会頻回にあり。
面会中は思い出話で涙ぐんだり、退所後の生活を楽しみにしている内容の話をしたりしていた。
介入内容 PT以外も含む
起居・移乗動作練習。
動作しやすい環境の模索と設定。
退所に向けての動作、介助方法の指導。
退所後の介護サービスの調整。
結果
各動作自立度は大きく変わらないが介助量は軽減。
見守りで動作を行える頻度も向上。
娘宅へ退所。
退所当日夜に娘より「移乗ができない」とTELあり。
数日後に本人の腰痛悪化あり、入院。
再入所
腰痛落ち着き再入所となる。
数日で再入院となってしまったが、本人・娘ともに娘宅への退所の意思は変わらず。
前回の反省を踏まえて、介助方法の指導や介護サービスの調整を入念に実施。
再度、娘宅へ退所。
再退所直前に思ったこと
こんな話を当時部下であった理学療法士としたことを記憶している。
この利用者にとって娘はかけがえのない存在で、娘にとっての利用者も同様な存在なのだろう。一時的な関わりであったが二人の言動からそのことがものすごく伝わってきた。
二人にとってお互いがお互いのために存在していることで果たすことができる役割があったんだと思う。
この利用者が再退所の後、どれくらいの期間を娘宅で過ごしたのかを私は知る由もありません。
でも、再々入所してこなかったことから、それなりの期間は娘宅で生活したと想像しています。
これが私が経験した「存在役割」の実例です。
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