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ゆうの使命 #1 リハビリテーションの本来の意味を多くの人に伝えること

どうも、理学療法士のゆうです。
先日、自己紹介でゆうの使命を3つ書きました。

  1. リハビリテーションの本来の意味を多くの人に伝えること

  2. 医療職・介護職の社会的地位を高めること

  3. 多くの若手理学療法士や作業療法士に使命や目標を持ってもらうこと

今回は「1.リハビリテーションの本来の意味を多くの人に伝えること」についてどうした私がこれが使命だと考えるようになったかを書いていこうかと思います。



リハビリテーションの本来の意味

「リハビリテーション」=「機能練習」という誤解

昨今では「リハビリ」や「リハビリテーション」という言葉が一般に広く認知されているかと思います。
しかし、一般的に使われる「リハビリ」や「リハビリテーション」という言葉は「機能練習」の意味合いが強いことがほとんどです。

確かに狭義でのリハビリテーションはそのような捉え方でいいのかもしれません。ただリハ専門職である理学療法士がそれではよくないと私は思っています。なぜなら理学療法士自身が狭義のリハビリテーションしか考えられないと、国家資格として期待される役割と相違が出てきてしまうからです。

介護保険でも「リハビリテーション」と「機能練習」という言葉を明確に使い分けています。
この話はまた後日介護保険関連の話の中でしていこうかと思います。

全人的復権

釈迦に説法とは思いますが、一度リハビリテーションの本来の意味を確認しておきます。
多くの理学療法士が1年生のときにリハビリテーション概論や理学療法概論でやったやつですね。

リハビリテーションとは「全人的復権」と訳される言葉です。

「全人的復権」という言葉は聞きなれず、難しいため多くの教科書で分かりやすい表現に言い換えられていることが多いです。

私自身はリハビリテーションを次のように説明することが多いです。

「その人らしく生きる能力を再獲得すること」

この本来の意味を強く意識するようになったのは私がPT1年目の時でした。

ベースとなったPT1年目

私はPT1年目に療養病院に就職しました。その病院のリハ課は経験の浅い職員が多く、課長や主任が若手・新人指導を行っていました。

私自身、就職当初はリハビリテーションの本来の意味の意識は薄く、機能練習や機能回復に目がいきがちでした。
そんな私は課長や主任から様々な指導を受け、多くのことを学ばせてもらいました。
だいぶポジティブに書いてますが、当時は同期と病院を辞める話ばかりしていました。それくらいしっかりと指導されていたんです。

その時に学んだことをいくつか挙げると

・リハビリテーション=機能練習ではない
・患者の身体機能だけでなく、その後の人生までをしっかりと考えること
・理学療法は治療ではなく、アプローチとしてとらえること

などなどです。先日書いた統合と解釈の考え方のベースとなったことも、お二人からの影響を強く受けています。
今の私の考えのベースにあるのは、間違いなくこの時に得た学びです。

この時の経験から私は「リハビリテーション=機能練習ではない」ことを強く意識して理学療法を行うようになっていきます。

きっかけとなったPT4年目

そんな私は4年目に別法人へ転職してデイサービスに配属となります。

このデイサービスは理学療法士を常勤配置して、機能練習に力を入れていました。
事業所の規模が小さかったこともあり、理学療法士は私と非常勤の方の2名しかおらず、その他の職員は介護福祉士を中心とした介護職がほとんどでした。

そのような環境で今までとは違い、コミュニケーションをとる相手が介護職や相談員へと大きく変わりました。
その中で私は次の事に気が付きました。

機能練習特化やリハ特化を謳うデイサービス職員であっても「リハビリテーション」=「機能練習」の意識で働いている職員が多くいる

このことに気づいた私は職場の中で少しずつ「リハビリテーション」=「機能練習」ではないことや、リハビリテーションの本来の意味について介護職へ伝えていくことを始めます。
また利用者に関する話の中でも身体機能だけでなく、利用者自身の生活や人生、幸せをどう考えるかなどを意識した発言を心がけていきました。

明確に意識し始めたPT7年目

そのような働きかけを数年続けた私は法人内の異動で介護老人保健施設の配属となりました。そこで働く中でもリハビリテーションの誤解が多くあることを感じていました。

配属された老健は在宅強化型老健であり、リハ職や施設ケアマネ、相談員はその意識を強く持っていました。
私自身もこの法人への転職を決めた際にこの老健が在宅強化型であることが決め手でした。

ただ介護職や施設の事務系職員などは在宅強化型であることの意識が弱く、ケアの内容に関しても特養でのケアをベースとしている印象でした。
もちろん介護職等を批判するつもりで書いているわけではありません。

この状況で仕事をしながら私は考えました。

なぜ、特養でのケアをベースにしたケアになるのか?

こんなことを考えながら徐々に考えが整理されていきました。

答えは単純でした。

「老健がどういう施設なのか」や「老健の重要な役割にリハビリテーションがあること」を知らない人が多い。

これが私が考えた答えです。
そしてこれは

そもそも介護士の養成課程で老健やリハビリテーションについて学ぶ機会が少ないことが要因

という考えに辿り着きました。

そしてこれは理学療法士にも言えることなのではないかと感じました。
当時は理学療法士のカリキュラムに「地域理学療法実習」もなく、私自身も老健の詳しい役割については臨床に出てから学んだことだったからです。

1つ目の使命

こういった経験から介護職だけでなく理学療法士や作業療法士、その他の職員、さらには利用者、家族、一般の方などにリハビリテーションの本来の意味を認知してもらうことで、老健がもっともっと地域に根ざして、多くの役割を果たし、より多くの人の在宅生活を支えることができるようになるのではないかと考えるようになりました。

そしてそれを実現するためには、リハビリテーションの本来の意味を多くの人に伝える人の存在が必要であり、まずは私自身が周りにいる人へ少しずつでも伝えていくことが重要だと思いました。

その時から私の中では

「リハビリテーションの本来の意味を多くの人に伝えること」

が重要な使命となりました。

noteの活動もこの使命を果たすための手段の1つです。
この使命を果たすことで少しでも社会が良くなれば私は幸せです。

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