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理学療法士として定年まで働けますか?それとも・・・

近年の日本は労働人口の減少によって、労働力確保の対策として定年の延長が政策としてとられている。将来的には70歳までの定年も視野に入ってきている。
理学療法士は動作を誘導したり、介助したり、転倒しそうになれば支えるなど体力がある程度必要な職業である。
もし定年が70歳まで引き上げられた場合、理学療法士として定年まで勤めあげることが出来るのだろうか。自分が真剣に考えた結果の行動も含めて書いてみました。


定年になる理学療法士のモデルが少ない

日本で理学療法が広まってまだ短いため、各施設で理学療法士が定年を迎えるという状況にはまだない。そのため、理学療法士として定年まで勤め上げるモデル(先輩)がいないという状況にある。
そのため、定年前の現実的な働き方や収入状況などは漠然と考えている程度になっている人も多くいるのではないかと思う。実際に私も45歳を過ぎてからようやく定年について考えるようになった。そして「このままでは、まずい」と危機感を強く感じることになった。
今はまだ定年を迎える理学療法士が少ないため、もし身近に定年で退職する理学療法士は役職があり、それなりの収入もあったかもしれない。しかし、10年後には数倍の理学療法士が定年を迎える時代になってくる。役職につけなかった理学療法士も多くなるだろう。つまり現在退職する理学療法士のモデルは参考にならない可能性が高い。
自分で考え、行動し、定年に向けた働き方を自分で形成する必要がある。
もはや病院や施設に任せるほど医療業界の財政は豊かではない。

定年まで勤務するために

では、どうしたら定年まで理学療法士として勤務を続けられるだろうか。
1.強靭な体力を維持する
2.病気・怪我をしない
  自己管理力を上げる
3.役職につく
4.社会的に認められる地位や
  実績を獲得する
5.貯蓄を多くする

1.体力面では若い世代と比較して、労働力として負けてしまうと給与の安い若手を積極的に採用することは考えられる。知識や技術があっても診療報酬は変わらないので、致し方ないことかもしれません。そのため、若手と同じ業務量をこなせる体力は必要になる。

2.継続雇用で雇用形態が非常勤扱いになる可能性もあるかもしれない。そうなれば、怪我や病気になれば収入減少が直結してしまう。そのため、今から自己管理を徹底する必要があるかもしれない。

3.役職につくことは年々厳しくなるだろう。今までは役職の椅子に対して定年に近い世代の数が少なく、役職もつきやすかった。しかし今後は理学療法士の数も多くなってきたため、役職の椅子も確立できるものではない。そのため、積極的に役職につくために病院や施設が求めているものに敏感になり、行動することも必要かもしれない。しかし、役職定年(多くは55歳)もあり、役職についたから安全圏に入ったとはいえない。

4.病院から必要とされる、市場価値が高いと思われる個人になれれば、収入も定年までの雇用も安定かもしれない。そのためには社会的に露出することも必要であり、さらなる自己研鑽が必要と思われる。

5.定年間近の働き方を病院や施設と話し合うことも出来ると良い。雇用形態がどうなるのか、収入がどの程度下がるのか。まだ十年先ということで目安にしかならないかもしれないが、どの程度収入が下がるのかの目安を知ることは重要である。70歳まで安い給与であれば、どの程度の貯蓄があれば良いかが明確になれば、今から貯蓄や投資を考えて動くことができる。

自分らしく生きるために

自分は役職についていたし、給与も良かった。しかし、定年を見据えた将来像を考えた時、今の自分の立ち位置では、危険が大きいと感じた。理学療法士として資格を取得したり、学会発表も経験したり、所属長を経験したりと多くの経験をさせてもらったが、市場価値は無いに等しい。給与面はここから上がる予測は立たず、数年後には下がる確立の方が高かった。つまり普通の理学療法士で、秀逸でもなく劣ってもいない程度では、定年前後の働き方は厳しくなるだろうと。

理学療法士として自分の体力不足で患者さんの改善機会を減少させてしまったり、パフォーマンスが十分に引き出せなかったりすることも60歳を過ぎると多くなるかもしれない。少ない給与で病院にしがみついて、劣っていく自分をごまかしながら何年も働く。。。違う働き方は出来ないか。
そんな考えがあり、自分が本当にやりたいことを出来るように今から動こうと思った。

70歳まで、もしくはそれ以上の期間をワクワクしながら仕事をしたい。そのために今から何をしよう。自分は何者で何がしたいのだろう。自己理解を徹底的にした。
そして、病院を退職し、現在はPTは非常勤で働き、複業で起業することに踏み切った。やりたいことだけやろう!

定年に向けた自分のキャリアに悩むセラピストが居ましたら、お声がけ下さい。キャリアコンサルタント・理学療法士として相談に乗らせてもらいます。ご興味がありましたら、こちらまで。


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