シナプス (synapse)
○シナプス
神経細胞から神経細胞への信号伝達が行われる接続部分のこと。
信号を出す側の神経細胞(シナプス前細胞)と信号を受け取る側の神経細胞(シナプス後細胞)との間には、わずかな隙間があり完全に密着してはいない。
電気信号がシナプスに達すると、神経伝達物質が間隙に放出される。
神経伝達物質が次の神経細胞の受容体(レセプター)に結合することによって情報が伝達される。
セロトニンやノルアドレナリンは気分と関連している。
うつ病患者は脳内のセロトニン量が少ないため、選択的セロトニン再取込み阻害薬(SSRI: Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)という抗うつ薬が用いられる。
ドーパミンが適度に活動すると気分よく活発だが、過剰になると幻覚や妄想のような精神症状が生じたり、効果がなくなったりする。
神経細胞の外側と内側は細胞膜で隔てられており、細胞内外に電圧がかかっている(電位差がある)。
細胞外を0としたときの細胞内の電圧を膜電位という。
膜電位は興奮していない(静止状態)では約-60mVである(静止膜電位)
膜電位が静止膜電位からプラス方向に変化することを脱分極という(マイナス側から脱するという意)。
膜電位が静止膜電位よりもマイナス方向に変化することを過分極という。
○イオンポンプ(ion Pump)
神経細胞の膜内外に存在するイオンの濃度勾配を維持するイオンメカニズムのこと。
膜内外では、ナトリウムイオン (Na+)、カリウムイオン(K+)、塩素イオン(Cl+)、カルシウムイオン(Ca²+)が不均衡に分布する。
活動電位が送られてこない状況下では、Na+濃度が細胞内では低く、K+濃度が高く維持される。