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質問紙法(questionnaire method)

○質問紙法

 あらかじめ用意された質問項目に回答者が自発的に回答していくことにより、人の性格をある基準に従って型に当てはめてとらえる検査のこと。

質問紙法の利点
統計的処理による客観的解釈がしやすく、回答を数量化できる。
・客観的なデータが得られ、検査者の主観が入りにくい。
・多人数に質問紙を配布することで集団実施が可能。
・実施方法はマニュアル化されており、検査者の熟練に左右されにくい。

質問紙法の欠点
意識している自分の姿が反映されるため、無意識的な側面は回答に反映されにくい。
・自分をよく見せようとしたり、社会的に望ましい回答を選ぶなど回答の歪み が生じる。
・質問項目を理解する一定の言語能力を必要とする。

○MPI (Maudsley Personality Inventory)

 アイゼンク (Eysenck、H.J.)が開発。
 80の質問項目、3件法。
 「神経症傾向」と「外向性-内向性」を測定。
 「虚偽尺度」は日本版のみ。

○EPPS (Edwards Personal Preference Schedule)

 エドワーズ(Edwards, A.L.)が開発。
 同程度の社会的望ましさをもつ2つの項目が提示され、どちらかを強制的に選択させて欲求を明らかにする。
 社会的望ましさによる回答の歪みを防止。

○MAS(顕在性不安検査: Manifest Anxiety Scale)

 テイラー(Taylor、J.A.)がMMPIから不安に関する質問項目を抽出して作成。
 日本版では「不安尺度」50項目と「虚偽尺度」15項目。

○STAI(状態-特性不安検査:State-Trait Anxiety Inventory)

 スピルバーガー(Spielberger)が開発。
 個人がその時おかれた状況によって変動する「状態不安」と不安を経験しやすいという個人の性格傾向の「特性不安」。
 20項目ずつの計40周目。

○BDI(ベック抑うつ質問紙:Beck Depression Inventory)

 ベック(Beck、A.T.)が開発。
 21の質問項目。
 抑うつの程度を測定する。

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