【公認心理師、臨床心理士必見】ヤバい待遇をヤバくない方向に改善するライフハック
はじめに
初めましての方もそうでない方もこんにちは。公認心理師、臨床心理士の端くれです。
仕事以外で長文を書くのは慣れていないで書くかどうか迷ったんですが、下記弊Tweetに色々なご意見をいただいているので一度くらいはちゃんとまとめてみようと思い、筆をとります。公的な報告書等ではないから、ヤバい猫がヤバいこといってる読み物としてお楽しみくださいね。よしなに。
大前提
いやそもそも待遇なんて気にしませんよ、仕事をする自体で満足ですという人は以降の文章を読んでも良いことはないかもなので、ブラウザの戻るボタンをどうぞ。なお、心理職以外の方にも有益な情報は何ひとつないです。すみません。そのうえで…
私は良い支援をするためには心理職自身もある程度安定して、精神的余裕があることが必要だと考えています。そのための一つのキーワードが「待遇」です。と書きながら仕事に愛されすぎていて常に余裕がなくて泣きたいです。労働って尊いよね。。。
そもそも待遇が本当にヤバいのか問題
まずここからはじめないといけないんですが、公式発表を見てみましょう。
比較対象として一般的な正社員の年収がこちら。
全く問題なしでは…と思ったあなたほどこのあとの話を読んでほしい。
本当にヤバいのはここからだぞ…給料ではなく雇用形態をみてみよう。
いきなりヤバいパンチきたね…そしてまた比較対象をご覧ください。
コンビニのアルバイトよりも安いと聞いたことがある方も多いと思うんですが、場合によってはガチなんすよ…騙されたと思って通勤経路の飲食店やコンビニの求人募集を見てみて見てね!
まぁこのあたりは詳しく書いている記事や実情がネット上に山ほどあるから現場猫の雑比較よりもそちらをどうぞ。
この流れで話すとみんな常勤になれ、常勤はいいぞおじさんでこの話が終わってしまうので、本末転倒。このためもう少し別視点から書いてみます。
*ちなみに公認心理師の平均年収を引き上げているのはごく一部のエリートプレイヤーと予想しています。平均値と中央値が異なるのはみなさん大好きな議論ですよね☆
で、どうやって待遇あげるのん?
おそらくですが、多くの公認心理師がどこかの組織と雇用契約を結び、労働の対価として賃金を得ていると思います。非常勤かけもちであっても非常勤先という組織に属していることになると思います。
個人的な感覚から言うと組織の利益にならない従業員の待遇をあげよう!ってのはレアケースだと思うので、まずは組織に評価されるためには何が必要かを検討してみても良いのだと思います。自己研鑽として研修や勉強会に出るのは多くの同業者がしているアクションだと思いつつ、それがどのように組織の利益につながるのかという視点です。それは例えば〇〇の改善率ということなのかもしれないし、売上〇〇円達成なのかもしれない。
*この話の大切なポイントは心理職を評価する管理者は多くの場合は心理職ではないということです。つまりわかりやすい結果を出さないと利益とは認定されない=良い評価にならない可能性。
目の前の相談者の利益と組織の利益が必ずしも一致しない難しさ
例えば組織にとってはカウンセリングや心理療法の回数を多くすればするほど利益が得られるわけですが、公認心理師がそれをやろうとする依存を招きそもそも治療的ではない(場合もあると私は思います)。そして相談者が不利益を被る可能性のある案件がネット上に出回った場合、ほぼ間違いなく火の手があがります。みんな同業者同士の注意喚起は適切な方法でネ☆
しかし、お金はあるところにしかないので、倫理的なアレコレは守りつつ出来ることをやるのが適切かと思います。
*書いていて思いましたが開業でやっておられる方々はそもそも雇われていないので組織の云々の文脈は適用されないすね。ここらへんが現場猫の限界。すまない。
自己研鑽、質の向上「以外」の観点
おそらく待遇をあげるために第一にみなさんが考えるのは「質の向上」だと思うんですが、「質の向上」が組織の利益につながるのはかなりの時間がかかるのではないかと思います。あと質の向上が大事なのはみんな知っているし、山程書かれているのでn万番煎じになるのは避けたい。
〇〇療法の研修受ける→翌日からスーパーカウンセラーになる!というのが起こるのはジャンプ漫画だけ。それなんてドラゴンボール。
そして公認心理師は約8万人いてどんなに質の向上を図ろうとも自分の上位互換となる方が山のようにいる事実。著作権さえクリアできれば鬼滅の刃66話より竈門炭治郎さんの名言を引用したかった…眼の前に分厚い壁ありすぎ問題。みんなと同じことをしていて待遇が改善されると思っているやつ…
もちろん質の向上は非常に大事、でもそれ以外に組織に評価をされるための何かが必要
そして完全に主観で申し訳ないですが、質が向上する=組織に評価されるではないと思っています。もしこの2つがイコールなら質の向上に励んでいる方は比例して良い待遇になるはずです。
だから別の視点から待遇改善=組織に評価されることを考えてみましょう。
例えばみんなが大嫌い(と仮定している)な書類仕事。そこにかかる手間を軽減するために、適切なフォーマットを作ったり一部自動化するなどは回り回ると組織の利益になるように思います(そこを評価してくれる組織の風土があるかは別として)。
あるいは慣習的にやっているけど実は全く必要がない業務なんてものもあるかもしれません。必要がない業務に時間をかけるほど無駄なことはないので、業務削減の提案をするのも良いかもしれません。大前提として心理職以外の方に心理職の業務内容は理解されていない=中身を知られていない(反面、心理職も多職種の業務をどこまで理解できているか問題はあるのでお互い様だしそれが自然)ので所謂「業務効率化」を提案できるのは心理職しかいないように思います。餅は餅屋。
えるしっているか自分にも人件費がかかっていて組織は同じお金を払うなら効率的に業務を進めてほしいと思うものだ
え?これだけ長く書いておいてヒントが業務効率化しかないの?ってあなたはぜひ周囲を見渡して評価されている先輩や同僚がどんな動きをしているか見るとよろし。繰り返しになるかもですが、ポイントは心理職にも伝わるように結果を出すというところですよっと。
*炎上防止の予防線を張っておくと組織の利益のみを追求して相談者の不利益を被るのはもちろんダメだZO☆
上位資格は待遇を改善するのか
これに関しては現時点で予想が出来ないしコメントも難しいですが、例えば同じような経歴の方が複数いて履歴書デュエルスタンバイ!となった場合は上位資格を持つ方が採用される確率があがるのではないでしょうか。長い名前ってわかりやすく強そうですし。「頭部バルカン」もよりも「75mm対空自動バルカン砲塔システム イーゲルシュテルン」のほうが強そうに見える不思議だ。
ネタじゃなく万が一心理職が採用を担当しているのであれば「何ぞこの強者…」と思われる可能性は高いと思います。私が面接官ならただならぬ強者感を感じ取り、身構える可能性は高し。
まとめると給料自体は上がらなくとも自分が得たいポジションを得るためには役立つのではないでしょうか。
マジレスすると先々を考えると後進育成するポジションを求める職場は増えそうなので、そのタイミングで上位資格が効いてくるんじゃないかと妄想しています。
というような種々の可能性にbetするのか、しないのかという議論でもあるような予感。上位資格取ったら研修講師として案件が回ってくるなどはまあまあありそう。個人的には様子見の要素が多いけどメリットは全くないわけではないとは思う。ちなみにの会にも認定協会にも入っていないから完全な妄想であることをご容赦願いたい。
上位資格については最新情報を確認したほうがよろし
何度読んでも超サイヤ人の名称なみに覚えれないのでもう少しキャッチーな名称にしません?公式さん?
そして待遇改善を阻害している要素(と私が思うもの)
ここまでつらつらと書いてきましたが、色々な人が色々な方向でアクションを起こしていると思います。ただ残念ながら、場合によってはいろんな方向から(集中)砲火を浴びることがあるように思います。一度浴びてみるとわかるのですがバキバキに心がやられます。
どんな業界でも「古き良き」が好きな方が一定いるのでニューウェーブには厳しい
かくいう私も「古き良き」考え方には馴染みがあるので注意しないと所謂ROUGAIになってしまうのではと日々恐怖している一人です。色々言いたくなることもありますが、時には心にしまっておくのも趣ある態度と言えるかもしれませんね。知らんけど。アイドル業界における好意がない後方彼氏面のようなものなので、業界の発展には繋がらないのではと余計な心配をしてしまいます。新規ユーザーに優しくないソシャゲはすぐにサ終してしまうのでガチ。
初心者が入ってこなくなるとその業界は盛り上がりません。いや、誰が格ゲーの話をしろと言ったのなんなの。
心の専門家であるみなさんならおわかりと思いますが、新しいことをした人や所謂初心者が叩かれるのを見ると、自分も同じように言われるのではと思い行動を控える人も増えるのではないかと思います。仮に昔はその行為が称賛されたり評価されていても時代は変わっているし、令和ちゃんはコンプライアンス関係にはかなり厳しいです。極端にそのあたりの境界線を超えるとハラスメント認定のリスクもあり。そして無自覚な方ほどハラスメントにつながりやすい悲しい現状があると思うので一応ハラスメントの定義も貼っておきます。昔は認められていたから、自分もそうされてきたからは通じないのが令和ザ・ファースト・ジェネレーション(いやもう5年目やぞ)
*ここでいうニューウェーブについては各種倫理綱領等を遵守する必要があるという前提付きなので何でも行動したら偉い!新しければ推せ!という話ではないです。
*残念ながらどんな業界でもハラスメントはある。心理業界だからないでしょというのは些か楽観的。みんな同じ人間だから自分事として考える必要はあり。
数が多いから待遇改善が進まないのか
偶に見ますが心理職の人員が増えたから待遇改善が難しいという話には賛同しかねるし、多様なスキルを持つ人材がいるのであればそれを活かす仕組みづくりが必要なのではないでしょうか。
ここまで書いといてまじで申し訳ないのですが上記の論文については読めていないのでニワカな理解の可能性があり、もしそうであればすみませんという予防線を貼らせてください。
*すべてにおいてそうですが私なりの理解なので的が外れている可能性があります、むしろ外れている予感しかしないまである
おわりに
途中から完全に感想文になってるやないかい!というお叱りは甘んじて引き受けます。主観に溢れていて申し訳ない限りです。
待遇はヤバいんすけどやりようによっては改善の余地もあるかな?くらいあに希望を持っていただければ幸いだ。
要は「人の力も出汁も、合わせるのがミソ」だし、結局各自「今一番大事なことをやろう」とするのが大切だし、結果としてみんなの待遇が改善して「生きてるって感じ」があると良いですよねという話。そのためには公認心理師自身が待遇を改善出来る可能性を諦めずに日々やっていく必要があるのではないでしょうか。でも当然心挫けそうなときもあるよね…そんなときは
「ヒーローの出番です!」
推しから力をもらって明日の活力にするのです。というわけで…
おあとがよろしいようで。公認心理師のみんな、待遇を変えるために色々考えていくぞ、けって〜い!!!
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