めまい、何科に行けば良いですか?④

これまで、めまいが続くときの受診は、どこへ行くと良いかについて書いてきました。
耳鼻科、脳神経科、眼科と書いてきました。
他にはどのような可能性があるでしょうか。
低血圧、起立性調節障害、貧血、自律神経失調症といった可能性があります。低血圧は、もとから血圧が低めの場合の他に、薬剤による血圧降下(向精神薬などで起きやすい)、降圧剤の副作用の場合などがあります。起立性調節障害も、自律神経失調症のひとつと捉えることができますが、自律神経失調が疑われる場合は一体何科に行けば良いのでしょうか。正直なところ、西洋医学の中には自律神経を回復できる科はありません。なぜなら、自律神経はその字の如く、勝手に(人の意志ではなく)調整している神経であり、自然治癒力が発揮されるのが1番の回復方法だからです。すなわち、自然療法とよばれる領域(アロマテラピー、フラワーエッセンス、鍼灸、整体、漢方、ハーブなど)が、最も力を発揮できると言えます。
漢方薬の中には、めまいに適応症のあるものがたくさんあります。漢方の考え方では、めまいは「首から上のむくみ、すなわち循環不全」から起こると考えています。ほかにも、頭痛や耳鳴り、浮遊感なども同じく首から上のむくみから来ているとされます。
貧血については、血液検査で確認できますが、一般的な末梢血の検査では、血管内の貧血しか確認できません。血管内では、赤血球の数、ヘモグロビンなどが足りていても、鉄やそれを運ぶタンパク質が足りないと、カラダ全体では貧血症状が起きます。(確認するためには血清鉄、フェリチン、総鉄結合能または不飽和鉄結合能のどちらかを調べてもらいます)
上に挙げたような低血圧、起立性調節障害、貧血、自律神経失調症などの場合、どれか1つから来ているのでなく、複合的なことも多いです。ふだんの過ごし方、すなわち運動、栄養、生活リズムなどを改善する必要もあるかも知れません。
これらの状態の改善には、一般的な科ではあまり期待できず(検査は可能ですが、治療法を有していない)、統合医療、漢方医、医療ではありませんが鍼灸や整体整骨院などが治療の場となるでしょう。
間違っても、自律神経の改善に向精神薬を用いないことです。一瞬、症状が軽くなったように錯覚されますが、向精神薬は、すべて自律神経を乱しますので、解決にはならないことを覚えておきましょう。

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