ダブルバインド

この言葉、聞いた・見たことがある人もいるのではないでしょうか?日本語では「二重拘束」といいます。色んな表現があると思いますが、「矛盾した2つの事柄を相手に示して、相手を操ろうとする手段」だと思います。よくネガティブなものという意味合いでしか捉えられないことがありますが、本来はこの言葉はハラスメントだけに用いられるものではありません。交渉等、上手く用いればポジティブな結果が生まれることもあります。

ですが、今回はモラハラに関してなので、ネガティブなものになっちゃいますね。私の場合、こんなことがありました。

妻は夜型人間。本来(?)、昼間寝て夜起きる、のが楽な生活リズムらしいです。私は昼型人間。4歳の子がいます。私が夜勤(当時15:30くらいに出勤してました)の日、妻が午前中に買い物に行きたかったのに起こしてくれなかった、と怒りました。行く時間は買うものによってまちまちで、卵を買う時は売り切れると困るので早いですが、そうじゃない時はもうちょっと遅くてOK。みたいな感じでした。

卵はまだあるので、まだ起こさなくても大丈夫。と私は判断したのですが、「分からないなら声かけて!」と怒り続けます。ですが、反論するとより怒り、止まらなくなります。ひどくなると、家事をしなくなったり、出勤のための車を妻がわざと使い、私が使えないようにさせる、といったことが怒るため、結果反論できません。

ですが、何も言わなければそれはそれで「何か言うことないの!」と罵られます。...ということがありました。これ、早く起こしたら起こしたで「もうちょっと寝れるしょ。何で起こすの。」って怒られるんです。

つまり

<パターン①起こさない>

なぜ起こさないのか、と怒られ→理由を話しても納得せず→逆らうと違う不利益が生じる→逆らわなくてもそれはそれで怒られる。

<パターン②起こす>

なんでこんなに早く起こすのか、と怒られ→あとはパターン①と同じ(汗)

それで、起こす・起こさないの判断はその時によって変わるので予測できませんし、前日に確認しておくと、「朝になってみないと分からない」等と言います。判断材料がないのです。


分かりづらかったらごめんなさい。要するに「何やっても怒られるし、やらなくても怒られる。回避する手段もないし、身動きがとれない。」ということを言いたいのです。

ただ、このようなことは誰もがやったこともあれば、受けたこともあると思います。機嫌や体調が悪いこともあるでしょうし、神様じゃありませんから。ゼロって人はまれだと思います。問題なのは、前回の記事に書いたように、日常的に行われていて、徐々に相手を追い詰めていることです。

こういったことがずっと続くと人はどうなるでしょうか?始めは文句を言うこともできるでしょうし、自分が悪いと感じたらどうにかしようと頑張るでしょう。ですが、このような状態が続くと、「どうせ何やっても無駄なんだ。」と諦めモードに入っちゃいます。

けど、第三者ってそれが日常的に行われているかの判断が基本的にはできません。日常的ってことはずっと、ってことですから。夫婦や親子の生活を、第三者がずっと見ていることは不可能です。

だから第三者にはイメージがつき辛い。経験ゼロって人は稀ですので、そういう経験を元に「夫婦(親子)ってそんなもんだよ」と問題を一般化してしまうんだと思います。当事者が意識しているか(多分無意識な人が多いと思いますが)は分かりませんが、こういったことから非常に巧妙で、恐ろしいものだと思います。


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