インシデント・アクシデント
私が若いときだった。
土曜日の午後に内科療養病棟のナースから連絡が来た。
「〇〇さんがステったから死亡診断書を持ってきて」
私は「死亡診断書」をもって階段を駆け上がった。
病室が物々しい。
患者様の人工呼吸中だった。
私の右手には「死亡診断書」が・・・。
いくらナースにいわれたといっても、これはダメだ。
大目玉を喰らった。
これは大きなことである。私は「アクシデントレポート」をはじめて書いた。
このレポートは自己総括ができるので再発防止のためにいいものだった。
医療監視でも「インシデントが少ない」「アクシデントが少ない」といった指摘があることもある。要は行政側も「反省すること」を望んでいるのである。
インシデント、アクシデントはない方がいい。
しかし、起こしてしまった場合は、自分の成長のきっかけになる。
これは自分だけではなく他のスタッフのインシデント、アクシデントを他人事と受け取らないで、自分だったらと考えるのも必要だ。