店長の仕事
私が店長に就任したのは3年前のことで
当時の私は「美容師 店長」とネット検索をして
店長の仕事を調べるほど張り切っていた記憶がある
<店長1年目>
私の店長1年目は、店長の仕事というものがまるで分っていなかった
店長の仕事を模索した結果
店長の仕事らしき仕事を必死にいていたのである
3年間店長を務めた結果 私が出した店長の仕事は
「ほぼ無い」である
正しくは店長にしかできない仕事はほぼ無い、「限定的にある」である
レジ締めもミーティングの司会進行も店のスタッフをまとめることも
店長しかできないことでは無く得意な人間がすればいいだけの話で
こんなことが店長の仕事ならば私の貰っている店長手当の数万円は
非常にコストパフォーマンスの悪い手当である
<2年目>
店長2年目の店の状況は前店長が店舗移動し
スタッフ数は1人少なくなりながらも売り上げは前年より伸びていた
スタッフ数が減りながら売り上げが上がっているということは
予約が取りにくくなっているということだ
もちろんネガティブな意味である
そこで私は「限定的」な店長の仕事をいたのである
店全体の施術時間を短縮すると決断した
スタッフを増やすでも良かったし営業日数を増やすでも良かった
重要なのは何かを決断するということ
数ある選択肢の内から状況に合わせて
最善であろう物を判断し決断すること
これが店長の仕事である
<理想は皆に慕われる店長>
こういう店長の下で働きたい、こういう店長になりたいと考えた時
まず初めに出てきたのは皆に慕われる店長だったが
実際の店長の仕事には慕われる要素はほぼ無く、
嫌われる要素の方が遥かに多い
大前提として店長は店の売上、利益を上げるために動く
売上が上がるということはより多くの仕事をこなすことになり
仕事量が増えるということである
作業スピードを速める事や営業日数が増えるという
決断をされて嬉しい人はまずいないだろう
これが店長は嫌われるの真実である
<結果的に良ければ評価される>
美容師は歩合制であるという前提で話を進めると
作業スピードが上がり入客数が増え お給料が増える
更には短縮された時間にも慣れると
店長の評価はあがる
店長はいわば信用の先行投資業と言って良いだろう
<店長の採用基準>
美容師には基本的に売上が高い者が店長になる事が多い
店員が自分個人の売上を管理するのに対し
店長は店全体の売上を管理するので
店全体の売上を伸ばしたい時、売上が高い者を選ぶのが
最善のケースが多いからである
<決断には責任を伴う>
当然の事ながら決断には責任が伴う
だか私は店長は決断する事を躊躇わないで欲しい
多数決で物事を決めるなど責任を分散させる事も可能ではあるが
一番売り上げを上げる能力が高い者が
他のスタッフを導いて欲しいと言うのが私の意見である
誰しもが責任をおいたくは無いのは当然だが
考え方を変えると 責任は店長を決めた決断をした
経営者に責任があるのだから