組織のネコ合宿@飛騨_202403
2024年3月に謎の秘密結社 #組織のネコ の合宿があるということで、ネコとトラの皆さま方の観察を目的に合宿に参加してきたので、備忘録を。
めったくそ長いのですが、個人的備忘録なのでご容赦ください。
※たぶんまた、どこかで分割して書くこともあるかと思います。
先に感想
「組織のネコとトラ」の中に自分を置いてみたかったのが旅の目的でした。参加してみて自由に話しができて自由に行動できて、互いにちょうどいい距離感をもって許容しあえる空気感がとても心地よかったです。「ネコだからねー」と互いに言いつつ、、、普段いがいとそれなりに気をつかっている自分に気が付きました。
ここに集まってきているのはどちらかというとネコを被っているトラなんじゃないかと思ったのと。世界のほとんどはほんとは全部ネコでイヌをかぶってるだけかも?!とも思いました。
そして、飛騨の自然の資源だけでなく、文化資源の豊富さには本当に度肝を抜かされました。思い出すたびに涙がでてしまうほどの感動。なにより、町の一人ひとりががそれに誇りを持って暮らしていらっしゃることがすてきでした。
今回は2泊3日の旅でしたが、これはまた復習を兼ねて訪れたいと思いました。ほんとうにお世話になりました。
組織のネコって?!
そもそも「組織のネコ」ってなんじゃいな?ということですが、これは、楽天大学のがくちょこと仲山進也氏の著書『「組織のネコ」という働き方』によって集まってきたネコな方々の集まりです。
組織のネコについての記事はこちら。
昨年から毎月22日に「組織のネコナイト」がオンラインやオフラインで開催され、22時22分にスクショを撮ることが恒例となっています。私は第一回は参加したのですが、以降は大学院の講義と重なってて参加できず。
昨年はがくちょに紹介してもらった本がきっかけで2023年はしんどいけど充実した一年になりました。
年末のネコナイト@品川 に久々に参加させていただいて、その後に勉強会でよくご一緒するA山さんとロイホでごはんしながら話していて、この人もトラじゃない?とかちょっと感動したりしていました。
そのA山さんが「飛騨のネコ合宿行きたいな~」とつぶやいていて、A山さんが行くならいってみようかなということと、ネコのみなさんの中に身をおいて考えてみたいなと思ったところがあり、参加することにしました。飛騨高山って一度は行ってみたいと思ったところです。
組織のネコ-1日目:フライングネコの会
タイトルの通りマイナス1日めです。・・・何分、こっちの方面あまり行ったことがないのと、事前にとったツアーのチケットが早すぎて予約扱いになり自動キャンセルになってしまい、直前に気がついて焦って予約の取り直しをしたところ、、そもそも日程を間違えたということが、新幹線に乗ったあとに気が付きました(笑)
富山ルートで取ったのですが、見積もりが甘くて集合時間に30分くらい遅れそう!となって、グループのメッセンジャーに「遅刻しそうです」と書いたところ、、、「集合は明日ですよ」と返ってきた(爆笑)。
ということは、とりあえず遅刻の心配はなくなった。さらに、宿が集合場所の近隣の飛騨古川駅ではなく、飛騨高山駅になっていた。(というか、宿は高山のほうが圧倒的に多い)
そうしたら、同じ合宿予定でバスで前入りされていた原田さんが「そろそろ高山につくからご一緒しましょうか」と声をかけてくださいました、ありがたや。
飛騨高山の駅についたのが15時に近い時間で、、お店が多いはずの高山でもランチできるところがことごとく閉まっていて(さらに到着した水曜日は定休日が多いそうです)小雨の中駅周辺をおしゃべりしながら歩き回ってようやく1件だけ!開いているお店を見つけて入りました。
薬膳カレーのお店で、後でわかったのですが飛騨牛の出しをつかったルーがおいしいい!さらに、要望に応じて処方された漢方の粉を入れていただきます。
飛騨まで来てカレー?!と思ったのですが、ひとくち食べたら「うまい!」という感じでした。また、飛騨は薬草推しでこれはこれで飛騨らしい体験でした。
席もゆったりしていて、お互いすっかり話こんで楽しい時間でした、ありがたやー。宿が古川とのことで、夕方には解散して明日に備えることに。ホテルにチェックインしてから、高山市内を散歩して遅くまでかろうじてあいてるカフェでコーヒーして、明日に備えることに。
組織のネコ合宿 -0.5日目:日下部民藝館
集合は午後。高山には朝市もあるし、お店も早くから空いているのでホテルでモーニングはとらずに、出発!ホテルの傍にあって、気になっていた「こまやパン」さんでサンドイッチを。かわいいお店。
そこから、川沿いの朝市へGO! この日も小雨が降っていましたが、通りのお店は早くから開いているし、露店もでていました。飛騨高山あたりはいろんなお餅が売ってて!露店のお母さんから珍しい「昆布餅」とみたことない「ささげ豆」をいただきました。あと、前日はこれも飛騨名物「めしどろぼう」もゲットしましたよ。
そして、行きたかった日下部民藝館。開館の10時を待って伺いました。落合陽一氏のオブジェクト指向菩がまだ展示されてておおおおっ!
日下部邸は旧家とはいえ、大きなお屋敷で部屋の数も多いし、構造も複雑。かつての生活の道具や家具が展示されている他、土蔵には各地の民藝のコレクションの展示もありました。柳宗悦との交流もあってこの民芸館ができたそうです。
今回、ネコの活動は古川がメインでしたが、町としては高山のほうが大きくてお店も多かったです。
組織のネコ1日目:飛騨市長による飛騨ツアー
さて、飛騨市役所がある飛騨古川にバスで移動。各地からぞくぞくとネコが集結。集合時間前に落ち合ったネコたちと、まずはランチから。みんなでわちゃわちゃ話しながら腹ごしらえ。
14時半に飛騨市市役所に集合。その隣に、映画「君の名は」の舞台となる飛騨市図書館があります。聖地巡礼で今でも訪れるファンがいらっしゃるそうです。(私は見てるけどあんまり記憶がない、たはは)
そして、市長自らがガイドを務められ飛騨市内のツアー開始です。
飛騨市は、93.5%が森林で68%を広葉樹天然林が占めているそうです。先週たまたま燕三条市に行ったんですが、燕三条も広葉樹が多くて、、広葉樹って節が多くて木材としては扱いにくくて利活用に課題があるとおっしゃっていたのを思い出しました。
騨古川まつり会館
この飛騨古川には、ユネスコ無形文化遺産「山・鉾・屋台行事」にも登録され、国の重要無形民俗文化財にも指定されている伝統神事である「飛騨古川まつり」すみません、わたくし全然知りませんでした。
この祭りの様子が、会館内の4Kシアターで上映されるんですが、いやはやその凄さに度肝を抜かしたとはこのことです。町の人達が集まって祭りをつくりあげていく、その一つ一つに感情を揺さぶられます。市長も祭りに出ている姿が写っていてか、かっこいい。
飛騨の二大酒造:渡辺酒造
岐阜県の日本酒の出荷量が最も多く、日本酒のブランド「蓬莱」は世界酒蔵ランキング2020で1位を獲得、蔵は国の登録有形文化財に指定されています。ホームページかっこいい! お酒飲めないけど、酒粕はゲット!
和ろうそく:三嶋和ろうそく店
NHK連続テレビ小説「さくら」の舞台になったお店だそうで、今では数少ない和ろうそくの製造・販売を行われています。お店に入ると、すぐ左手が工房になっていて、ご主人の三嶋さんが気軽に声をかけて和ろうそくの説明と実演をしてくださいました。
今のろうそくの材料は石油由来(パラフィン)のものですが、和ろうそくははぜの実から採られるそうです。また、火をつける芯も糸ではなく、楮(こうぞ)絹が使われ、ふわっとして太くて軽くできていて、これが蝋をよく吸い、蝋がたれないし火が消えにくいとのこと。
また、ろうそくの色は白と朱の二種類があり、仏事ではこの色を使い分けていたそうです。
この曰くをきいて、ここの和ろうそくをいただかずには帰れまい。
飛騨牛:古里精肉店
市長おすすめのお肉屋さん。ここで飛騨牛を注文される方が続出。しかし、焼き豚もおいしいと聞いて思わず1本いただいてしまいました。
組織のネコ合宿夜:組織のネコナイト:@Fabcafe HIDA
ツアーが終わって夜は、Fabcafe飛騨にお邪魔しました。言わずとしれた、3Dプリンターやレーザーカッターがあるカフェ!渋谷にはお世話になりましたがここ飛騨にもある!古民家を改装した店内は居心地良いです。
この日だけでなく、翌日のイベントの前後にも使わせていただいて、スタッフの方々ともたくさんおしゃべりできてよい時間を過ごさせていただきました。
薬草料理:蕪水亭
お料理は、薬草料理の料亭旅館蕪水亭さんからのケータリング。一日3組しか泊まれないプレミアムな料亭のお料理がテーブルに!
飛騨は薬草が豊富にあり、これを広めるために工夫されて、薬草のだしで素材を煮炊きすることで食べやすいお料理にしているそうです。
<メニュー>
・海老とトマトにクロモジオイルサラダ:
・飛騨牛のローストビーフ(生姜オイル、薬草塩)
・鴨のロースト(桑の葉ソース)
・桑豆腐・クコの実
・盛り合わせ:海老甘煮、黒豆煮、丸十(さつまいものクチナシ煮)、ホタルイカのぬた和え、スナップエンドウ、梅の蜂蜜煮
・海老の蓑揚げ(じゃがいもの衣・薬草塩)
・目鯛の山帰来焼き
・炊合せ:こも豆腐、うど煮、菜の花、舞茸
・古代米ごはんおにぎり
桑豆腐は、豆腐を作るときに桑の葉パウダーを加えて作るのかしら。
こも豆腐は、
豆腐を納豆のように藁苞(わらづと)で包み、塩ゆでした郷土料理。茨城県のほか、福島県や群馬県、岐阜県などの一部の地域でつくられているそうです。ちょっとここで福島県が出てきて気になっております。
組織のネコナイトin 飛騨
これがメインイベント!今回は、ネコ頭のがくちょ(仲山さん)と、飛騨市長の対談がメインです。司会は幹事のプロG2さん。
個人的ハイライトは、都竹さんがどうして市長になったのか?の下りで、大学を卒業して飛騨に戻って就職したかったが当時の市役所(町役場)には求人がなく、やむなく岐阜県庁に就職されたそうです。飛騨市は、2004年2月1日に古川町、河合村、宮川村、神岡町の2町2村が合併してできものの、併合した町どおしの対立が深く、その解決のために都竹さんに白羽の矢が立ち県庁まで「市長になってくれないか」との要請が来たそうです。
御本人としては思いがけないとは言うものの、故郷に貢献したいという思いがこれでできるのではないかと考えて県庁職員を辞して市長選に立候補されたのが2016年、無投票で当選され現在三期目を迎えられたばかりです。
自分は引っ越し族で、故郷という感覚があまりないのですが、こういう思いを市長だけでなく住民のみなさんそれぞれがもち、繋がっている熱量がすごい出すと泣けてしまう自分がおります。
古川祭という大きな祭りがつながりを作っていると感じられますが、ただ祭りがあればいいわけでもない。なくなっていく祭りもある中で今でも熱量をもって毎年行われて続いているのはすごいです。
地元にこのように誇れる文化資産があるのは羨ましいと思います。
都竹さんが市長になられてから市役所と町の雰囲気を変えていく、3年くらいかかったとおっしゃっていましたが、この細やかな市長の眼差しが町の生活のいろんなところに届いているのだと感じました。
二次会に、市長の横の席に座って自分の悩みを聞いてもらいました。コミュニケーションに「足りない」があるときに、「ある」に目を向けること、それを「欲しい」って相手に伝えるといいよと教えていただきました。(実際にはもっと具体的だったのですが)。
こういうの一見テクニックに見えるのですが、それだけでなく相手に対するあたたかな「眼差し」が感じられて、これぞ背中で示されて感動しました(泣ける)。
組織のネコ2日目:モーニング@味処古川
宿を出て、朝ごはんーと思ったら、店がない!昨日、Fabcafeに忘れ物をしているので、早めに行ったら市役所職員のショウコさんに「そこのお店がやってますよ」と教えられてモーニングをいただけました。
古川は高山とは違って、朝からあいてるお店がないのでこれは神!
着席するとお茶とお菓子が。
モーニング
あとで見たら、映画「君の名は」の五平餅を食べた食堂のモデルだそうです。
組織のネコ2日目:おにぎりイノベーション
昼からは、里山エクスペリエンスさんのキッチンをお借りして、おにぎりすとよしえさんと、鮎名人室田さんとお米名人みつわ農園畠中さんのコラボレーション!
鮎名人の室田さんいわく、飛騨の鮎は日本一!だそうで、惚れ込んで京都の家を手放して飛騨に移住されたそうです。いただいた鮎の塩焼きの大きいことったら!
飛騨の豊かな広葉樹の森がよい水を育み、それが美味しいお酒となり、美味しいお米ができ、見事な鮎が、すごい牛肉ができると。そして、町の人々の心が祭り文化を通して継承され繋がっていることが伝わってきました。
おまけ:わたしと富山
帰りの高山線の車窓に、日産化学の文字を発見して驚く。ここ60年以上前に父が勤務していた工場で、まさか線路沿いにあるとは!窓側に座っていた尾城さんが撮ってくださった、ありがたや。
それと、父が出張でよく買ってきてくれた「ますの寿司」、あまりに昔でブランドを覚えてなくて、適当に買ってきたんですが、、別の売店で「間違えた」と気がついた。
でも、家で食べたら間違えたやつのほうが圧倒的に美味しい(笑) 母と「なんかおいしいよね」と確かめあってしまった怪我の功名。
旅は思うようにならないところがいいよね。飛騨はちょっと遠かったけど、また行きたい。ありがとうございました。
こんな素敵な飛騨市、ファンクラブの会員絶賛募集中です!(私も入っています)