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混乱しない勉強法

急激に増えたピラティスインストラクターのための
オンラインセミナーや対面型のコース受講、ワークショップ。

私も定期的に開催するので、何かのセミナーを
受講したあと、インストラクターの方々が陥りやすい
ちょっとした現象についてお話してみます


セミナーを受けようと思うきっかけ

ものすごく、大きく分けて
どんな理由でセミナーを受けるのか。

1.セミナー受講が好きすぎる人
2. 自分の知識不足に不安になる人

1の場合は、基本的には自分自身に情報を入れるため。
それらを受けることが生きがいであり、
楽しみであり、満足であり、テンションが上がる⤴

ピラティスを指導するにあたって、特に
困ることはほとんどない。
なぜなら、新しい情報を教えることが楽しいから。

2の場合、ピラティスを教えるたびに
不安が不安を呼び
たくさんの情報を持っていた方が良いと
感じていくので、セミナータイトルを見て
よさそうなものは受講しに行く。

結果、ほとんど指導中に使うことがない、
もしくは使ってみたけど
思ったようにお客様の反応が出ずに驚き、
さらに不安になってしまう、
よって、そこから使わなくなっていく
想像以上に実践が難しかったという場合です

私のセミナーでいうと
「りは部」がそれに相当するかと思います
いろんな事に気づいてほしいと思うが故の内容ですから
受けていただく価値はあると思って提供しています

余計なお世話なのか、相手に興味を示す行為なのか

これは、パントー・フランチェスコ先生(精神科医)の
日本のコミュニケーションを診る~遠慮・建前・気疲れ社会
という著書中に
日本文化特有の奇妙なコミュニケーションという内容が書かれていて
とても興味深い。日本人独特のたしかにそういう行動するよね。
と痛感する

相手が望んでいないのに、介入する行為は「余計なお世話」
もう一つは他者に興味を示す(showing interest)というそうで
相手の事情に積極的にかかわる行為。

似ているようで、全然違う面白さ

私自身の経験でいえば、カナダ・トロントでピラティスを学んで
フランス・リヨンの先生からオステオパシーを学んで
同じことをよく、耳にしていることに気づいたんです

ピラティスを習ったときによくインストラクターが言っていたのは、
マシンやツールをたくさん使えば良いというものではない
使えば使うほど、体が混乱するから避けた方がいい。

オステオパシーの授業でも
習った手技を試したくなるだろうけど、それは間違い
最もその患者さんの問題となる点をいくつか修正してあげること。
情報を入れすぎて、余計に悪化する。ということを覚えておく

これは、良かれと思ってという
日本独特の何でもやってあげたくなる精神が
逆に、お客様が望んでいない事まで介入しがちなんだな。
って気づかされるんですよ

そうした場合に、自分たちはどうすればいいんだろうかって
考えると

情報過多をコントロールすることを身につけよう

ピラティスを細かく教えていくという点において
お客様の脳内に情報が入り、
それらを身体に反応させる

この過程にものすごくエネルギーがいるわけです
つまり、インストラクターの情報が「過多」となり
余計に体が混乱して、わけがわからなくなっていく。

そうした現象がおきたときが
「望まない余計なお世話」だと思うこと

  • 困った表情を見た瞬間

  • すぐに質問された瞬間

  • 痛いですと言われた瞬間

  • 苦しそうな表情を見せた瞬間

  • わかりません。と言われた瞬間

  • これで合ってますか、できてますか?と聞かれた瞬間

こうした状況下でインストラクターとして
瞬間的に何をしてしまうでしょうか。

ついつい、やってしまう瞬間的対応が、
1.次の新しい情報を与えてしまう
2.すぐにエクササイズ中止し、もうそれはやらないと即決
3. 説明するための理由を探すこと

相手の体に今最も必要だからこそ、
showing interest=相手の事情に積極的にかかわる

・ 一般情報を減らし、その方に最も必要な情報を与える
・ 相手の反応に応じて、即座に対応を行動で示す(座り方、持ち方、負荷を変えるなど説明がいらないもの)
・ どんな反応も心配ではなく、言葉や表情で示すことは嬉しいと伝える

こうした介入ができることが
インストラクターがセミナーを受講した後に
不安にならなくて済むし、勉強を意欲的に
続けて楽しんでみようという気持ちになるんではないかと感じます