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マンマ・ミーア!(2008)

美しいエーゲ海の景色とABBAの名曲が心を癒す
ハッピーな気分になれる最高のミュージカル映画

1970年代にポップミュージックで一世風靡したABBAのヒットナンバーを使い、世界中でロングラン公演を続ける人気ミュージカルの映画化。映画ならではの持ち味を生かし、楽しく、壮快で、感動的な世界がスクリーン一杯に広がます。

【ストーリー】
舞台はギリシャの美しいビーチ、カロカイリ島。小さなホテルを経営する母親のドナ(メリル・ストリープ)と2人で暮らす20歳の娘ソフィー(アマンダ・セイフライド)は、まだ一度も会ったことのない父親を自分の結婚式に招待しようと計画します。しかし、母のかつての恋人で、父親の可能性のある人物は3名。ソフィーは母には内証で、なんと3人の父親候補、建築家のサム(ピアース・ブロスナン)、銀行マンのハリー(コリン・ファース)、冒険家のビル(ステラン・スカルスガルド)を島へ呼び寄せてしまいます。

ソフィーが実の父親に会える喜びに胸をときめかせる一方で、ドナは突然の元カレ出現に動揺し、騒動が起こります。ハッピーな結婚式を題材に、ドナの若きの恋やソフィーの父親探しを絡め、母と娘の愛と絆、女性の生き方について描いたストーリーは、ユーモラスでハートフル。全編を彩るABBAの名曲も心地よく、ミュージカル版が好評なのもうなずけます。

しかし、映画版も負けてはいません。映画版の強みは、リアルな景色と想像を超えた映画俳優たちの妙演。エーゲ海の真っ青や海や空など、美しい自然の景色に目を奪われ、本当に心が癒されます。無垢な自然の中で生き生きと歌い踊る俳優たちに乗せられ、ついつい踊り出したくなってしまいます!

監督は、ロンドンで初演されたミュージカル版『マンマ・ミーア!』の演出家でもあるフィリダ・ロイド。自然と俳優に備わる素晴らしい力を最大限に生かした演出手腕が光ります。

キュートな笑顔とスレンダーなスタイルで魅了するアマンダ、とぼけた味わいを醸し出す父親候補のベテラン男優たち。その中でも「自分が出演するとは思わなかった」と自嘲気味に公言するピアース・ブロスナンの奮闘は必見! そして、名優メリル・ストリープは抜群の歌唱とダンスと演技力で娘を嫁がせる母の喜びと寂しさを表現し、アカデミー賞を始め、数々の主演女優賞候補となりました。

素晴らしい自然と俳優たちが創り出した臨場感と開放感あふれる映像が、ABBAの名曲をより引き立てます。公開時は、観客みんなで歌い踊るという、粋な上映を行った映画館も人気を呼びました。

世知辛い現実を吹き飛ばし、ハッピーな気分になりたいなら必見の作品です。


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