<時間栄養学>体内時計で見ると人は夜行性で生きていくのには無理がある!?
今日は昨日の続きになります。体内時計がどこにあるのか?ということから、3つの箇所が上げられました。
1つ目は、視交叉上核を司る脳の視床下部にある主時計であり、2つ目は視床下部以外の、大脳皮質や海馬など(場所は画像参照してください)の脳時計、3つ目が末梢の肝臓、肺、腎蔵などの臓器にある末梢時計でした。
今日は2つ目の脳時計についてですが、例えば、海馬という場所に発現している体内時計は記憶に関わっていますが、活動的な日中の記憶は長く続きますが、非活動期の夜の記憶は長く続かないと言われています。
また、偏桃体はうつ病の発症に関わっていますが、うつ病が働き方で、体内時計のリズムが壊れやすいシフトワーク(交代制勤務)を行っている場合、それ以外と比べ、うつ病の発生率が高いことが知られています。
海外に行った時の「時差ぼけ」もこの脳の体内時計に乱れが生じているものとされます。
これらから、元来が夜行性ではない人という生物は、体内時計のピークが昼に合わせてあるため、昼夜を逆転させて生活したり、不定期に夜行性で生活したりすると、体内時計に狂いが生じてくることがわかります。
これには、時間遺伝子と言われるものの存在が働いているのですが、要は人はいくら頑張っても夜行性にはなれないということですね。