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授乳中脳からのCCN3:骨粗鬆症有望治療?


brain-derived cellular communication network factor 3 (CCN3)

ソースによると、CCN3 ホルモン(母体脳ホルモンまたは MBH とも呼ばれる)は、骨粗鬆症の治療における画期的な可能性を秘めています。 マウスを用いた研究で、CCN3 が雌マウスの骨密度と強度を向上させることが明らかになりました。 研究者らは、CCN3 を若い成体マウスと老齢マウスに増やすと、数週間以内に骨量と強度が大幅に増加することを発見しました。 エストロゲンがない雌マウスや高齢の雌マウスでは、CCN3 によって骨量が 2 倍以上になることもありました。CCN3 は、骨折の治癒を助ける可能性も秘めています。 研究者らは、骨折部に CCN3 を徐放するハイドロゲルパッチを開発しました。 CCN3 パッチは、骨折部での新しい骨の成長を促進し、より若々しい治癒プロセスにつながりました。

CCN3 が骨粗鬆症の治療のための有望な新しい治療法となりうることを示唆しています。

Babey, Muriel E., William C. Krause, Kun Chen, Candice B. Herber, Zsofia Torok, Joni Nikkanen, Ruben Rodriguez, ほか. 「A Maternal Brain Hormone That Builds Bone」. Nature, 2024年7月10日. https://doi.org/10.1038/s41586-024-07634-3.

CCN3ホルモンは、授乳中の女性の脳から分泌される骨同化ホルモン(MBH)として機能し、骨の健康に重要な役割を果たしています。 授乳期には、母乳を作るために多くのカルシウムが必要となるため、母親の骨量は減少します。 通常であればエストロゲンが骨形成を促進することで骨吸収を抑制しますが、産後はエストロゲンの分泌量が大幅に減少します。 CCN3は、視床下部の弓状核にあるキスペプチンニューロン(ARCKISS1)から分泌され、エストロゲンの減少を補うことで骨形成を促進します。 ARCKISS1ニューロンは、母体の骨量を維持し、子供の生存を保証するために、CCN3を介して骨の恒常性を制御しています。 CCN3は、骨格幹細胞の活性と骨リモデリングを促進し、若いマウスと老齢マウスの両方で骨折の治癒を早めることが示されています。 授乳中の母親でCCN3を減少させると、骨量が減少し、低カルシウム食を与えた場合、子供を養うことができなくなりました。 これらの結果から、CCN3は授乳中の女性にとって重要な骨同化ホルモンであり、骨の健康と子供の生存に貢献していることがわかります。



図4a: このパネルは、マウスの骨軟骨幹細胞(ocSSCs)で行われた骨形成分化アッセイを示しています。CCN3(mCCN3)で処理された細胞は、コントロール処理された細胞と比較して、鉱化(骨形成の指標)が大幅に増加しており、骨形成が促進されていることを示しています。
図4b-c: これらのパネルは、ヒトの骨軟骨幹細胞で行われた骨形成分化アッセイを示しています。マウスと同様に、若年および高齢の個体から得られたヒトの骨軟骨幹細胞も、ヒトCCN3(hCCN3)で処理されると鉱化が増加し、CCN3が種や年齢を問わず一貫して骨形成を促進することを示しています。 図4d-f: これらのパネルは、Esr1Nkx2.1-cre変異マウスの血漿またはmCCN3で処理された大腿骨の骨培養を示しています。mCCN3で処理された大腿骨は、生理食塩水で処理されたコントロールと比較して骨容積/組織容積(BV/TV)が有意に増加し、CCN3の骨形成促進能力を示しています。
図4g-h: これらのパネルは、成体の野生型マウスにmCCN3を毎日注射した結果を示しています。処理されたマウスは、3週間にわたって骨量と骨強度が有意に増加し、CCN3の骨形成促進効果をさらに支持しています。
図4i-j: これらのパネルは、骨折修復に対するCCN3の影響を示しています。高齢の雄マウスで行われた安定化骨折モデルでは、徐放性mCCN3処理により、用量依存的に仮骨の骨容積と機械的強度が増加し、骨折修復が促進されていることが示されています。
全体として、図4はCCN3が強力な骨形成促進因子として機能し、骨形成を促進し、骨量と強度を増加させ、骨折修復を加速することを示す包括的な証拠を提供しています。



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