ブルーベリー：血管機能改善、認知機能リスク低下の可能性
WBBの（ポリ）フェノールは、高齢者集団における将来の心血管疾患（CVD）疾患リスクを低減し、認知機能低下のリスクがある高齢者のエピソード記憶プロセスおよび実行機能を改善する可能性がある
ブルーベリー飲料が主な研究材料・・・ジャムを含め糖類付加がどれだけ負の要因となるか・・・気になるところだ。木になる実を常時食べられればよいのだが、せいぜい２週間程度しか一本の木からは採取できない（実感）。
Wood, Eleanor, Sabine Hein, Robin Mesnage, Filipe Fernandes, Nimaya Abhayaratne, Yifan Xu, Zicheng Zhang, Lynne Bell, Claire Williams, and Ana Rodriguez-Mateos. “Wild Blueberry (Poly)Phenols Can Improve Vascular Function and Cognitive Performance in Healthy Older Males and Females: A Double-Blind Randomized Controlled Trial.” The American Journal of Clinical Nutrition, March 2023, S0002916523463009. https://doi.org/10.1016/j.ajcnut.2023.03.017.
背景
ブルーベリー（ポリ）フェノールの摂取は、血管機能および認知能力の改善と関連することを示唆する証拠がある。これらの認知効果が、脳や血管の血流の増加や腸内細菌叢の変化と関連しているかどうかは、現在のところ不明である。
研究方法
65～80歳の健康な高齢者61名を対象に、二重盲検並行ランダム化比較試験を実施した。参加者は、凍結乾燥したワイルドブルーベリー（WBB）粉末26g（アントシアニン302mg）またはマッチしたプラセボ（アントシアニン0mg）のいずれかを摂取した。フローメディエイドダイレーション（FMD）で測定した内皮機能、認知機能、動脈硬化、血圧（BP）、脳血流（CBF）、腸内細菌叢、血液パラメータをベースライン時と毎日の摂取後12週目に測定しました。血漿および尿中の（ポリ）フェノール代謝物は、マイクロ溶出固相抽出とLC-MSを併用して分析しました。
結果
FMDの有意な増加と24時間外来収縮期血圧の低下は、プラセボと比較してWBB群で認められました（0.86%; 95% CI 0.56, 1.17, p<0.001; -3.59 mmHg; 95% CI -6.95, -0.23, p=0.037; それぞれ）。また、WBB投与後は、プラセボと比較して、聴覚言語学習課題での即時想起の向上、タスクスイッチ課題での精度の向上が認められました（p<0.05）。24時間尿中（ポリ）フェノール総排泄量は、プラセボと比較してWBB群で有意に増加しました。CBFや腸内細菌叢の構成に変化は見られなかった。
結論
WBB粉末の1日摂取量（新鮮重量178g相当）は、健康な高齢者において、血管および認知機能を改善し、24時間外来収縮期血圧を低下させることがわかった。このことから、WBBの（ポリ）フェノールは、高齢者集団における将来の心血管疾患（CVD）疾患リスクを低減し、認知機能低下のリスクがある高齢者のエピソード記憶プロセスおよび実行機能を改善する可能性があることが示唆されました。
Translated with DeepL
Clinical Trial Registration number in clinicaltrials.gov
NCT04084457
解説記事：https://www.medicaldaily.com/heres-what-handful-blueberries-can-do-your-brain-heart-health-469402
ブルーベリー飲料を摂取したグループは、実行機能に優れ、短期記憶が向上し、反応速度が速くなったことがわかりました。また、単語リストの想起やタスクスイッチの能力も向上していることがわかりました。 また、対照群に比べ、収縮期血圧と血管機能の改善もみられました。 研究者たちは、ブルーベリーの有益な効果は、アントシアニンという青い色素によるものだと考えています。アントシアニンはポリフェノールの一種で、心血管系や脳血管系の血流を増加させる効果があることが分かっています。 この色素は、イチゴ、ラズベリー、赤ブドウ、紫色の野菜に含まれています。アントシアニンを含む他の食品は、ブロッコリー、梨、ターメリックなどの香辛料です。 "他のアントシアニンを多く含む食品の健康効果については、いくつかの証拠があり、そのような食品で提供されるアントシアニンの量が十分であり、アントシアニンが生物学的に利用可能である限り、ブルーベリーと同様に機能しないと考える理由はない "と、この研究の主著者のアナ・ロドリゲス・マテオ博士は述べています。 専門家によると、これまでの研究で他の種類のブルーベリーにも同様の効果が認められていることから、心臓や認知機能への効果はワイルドブルーベリーだけに限ったことではないという。