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経口低分子抗プロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)阻害剤AZD0780:スタチンとの相乗作用?

なんか揉めているみたい

First Oral PCSK9 Shows Promise Lowering Cholesterol (medscape.com)

フランスのリヨンで開催された2024年欧州アテローム性動脈硬化学会(EAS)で発表された初期段階の第1相試験によると、経口低分子抗プロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)阻害剤AZD0780は、単剤で低密度リポタンパク質(LDL)コレステロールを低下させる効果があるだけでなく、スタチン系薬剤との併用で相乗効果を発揮する可能性があることが示された。LDLコレステロール値が高い35人の参加者にAZD0780を投与したところ、LDLコレステロール値がベースラインから少なくとも30%低下した。また、AZD0780とスタチン系薬剤のロスバスタチンを併用したサブ解析では、LDLコレステロール値がベースラインから78%低下し、研究者らは、この結果は2剤の相加効果ではなく相乗効果である可能性を示唆している。
しかし、この試験結果は、EASの会合で大きな議論を巻き起こした。AZD0780とロスバスタチンとの間に相乗効果があるとするならば、それは試験の様々な段階でLDLコレステロール値のベースラインに差があったためであり、LDLコレステロール値を測定する方法によってさえも、最終的なLDLコレステロール値が「大幅に過小評価」され、減少率が「過大評価」される可能性があると指摘する意見もあった。

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