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ケアをするということ

ある講座に行った。介護の基本的なお話を聞く連続講座。
1回目の講師は、介護職員。2回目の講師も別の施設の介護職員。

2回目の講師の人は・・・こんなことを言ったら申し訳ないけど、なんだか初っ端からすごく違和感があった。
なんだろうと考えてみると、その人はケアする相手に対して思いやりが感じられないのだ。
それが講義の内容以前に、言葉や抑揚から漏れ出てくる。
自分が強く上にいられる場所として介護の現場にいる。で、その仕事を「楽しい」と言っている。勘違いしている。

亡き母の介護の日々が思い出される。
介護は二つ折れ・・・と言われた。家族を介護してもらって、ありがとうございます、ご迷惑おかけして、申し訳ございません、と二つ折れにお辞儀するから。

いやいや、本当にありがたいと思う。自然にお辞儀してお礼を言ったり、ごめんなさいと言っている。
ケアされる当人だって、遠慮したり我慢したりしている。
もちろん、腹が立つこともあるでしょう。人間同士だから仕方ない。感情があるのだから、お互い様です。

でも、勘違いしないでほしい。
高齢になってこれまでできていたことができなくなったって、その人はそこまで生きてきた実績がある。そのことを表面的ではなく、よく考えたり感じてほしい。
手が足りない、忙しい、大変だ、それはわかっているけど、時々でいいから立ち止まって、自分の親だったら、おじいちゃん、おばあちゃんだったら、と想像してほしい。無神経で雑に人間をとらえないでほしい。

いずれ人間の体と心は経年劣化していくのです。
あなたも例外ではないと思います。

ケアするということは、人間と向き合うことだと思う。




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