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アイアンマン南北海道

アイアンマン南北海道

レース回顧

スイム🏊
堀尾さんと再会、
ウェットスーツ同士でハグ。
なんだか落ち着く。

波が頭の上からかぶるほどの高さ。
これ泳ぐのか…
遠浅だけど波は高く
前から迫り来る
背丈ほどの波🌊に向かって
泳ぎスタート。

途中、やはり恐怖で
ライフセーバーに助けを求める。
あーまたリタイヤかな…って
よぎる。

恐怖のさき
勇気を持って進めば
世界が変わる。
って言葉を思いだし、
勇気を持って再開。
なんとか沖まで泳ぐ。

波でブイが
見えないこともあったけど、
なんとか1周目約50分くらいで終了。
あれ?結構泳げてるじゃん。

2周目、揺れる波の中、
ほぼ単泳。想定内。
沖のほうは
陸から遠ざけるような流れで、
気づいたらブイから遠のいて
遭難してる感じなってるし、
他の選手もみんなあっちこっち向いて泳いでる。
慌ててもしょうがないので、
冷静にブイを探し泳ぐ。
時間はかかってるが、
着実に進んでいる。
慌てることはない。

余裕も出てきて、
北海道の海はどうだった?
って沖縄帰ったら聞かれるはずの質問に、
『海鮮丼が泳いでた』って
冗談も考えていた🤭

スイム🏊
3800m 1時間50分くらい。

バイク🚵‍♀️

普段は🚗高速道路のコース。
フラットなコースとの
前フレだったけど、
実際は
ながーーい下り坂と
ながーーい登り坂の
繰り返し。
途中、目の錯覚か
登りにみえてフラットだったり、
下りにみえてスピードがでなかったりなどの
不思議な現象が。
路面も凸凹なところも。
あれやこれや8時間も
自転車を漕ぐ。
途中、残り距離を間違えて
一旦諦める。
あー言い訳どうしよ。

ところが
間違いにきづくと
残り1時間弱で
20km。
チャンスあるーーー!

高速道路には
ほぼ選手は残ってなく
大自然と地平線まで伸びる道路を
独り占め。
あーーー地球をはしってるーー!
アスリートガイドの写真と
同じ状況に😆
あーーー
高いお金払ってよかったなー😆



ながーーい下り坂も
貸切状態だから
ノーブレーキ。
ぶっ飛ばして、
ギリギリゴール。
自転車🚵‍♀️は最後の選手、
つまり最下位入選😆

ランに入れば
完走できる自信があったので、
この時点で完走を確信。
雄叫びをあげる‼️

ランに入る前の
トランジッションで
バイクで励まし合った選手に
『お前のせいで42km走るハメになったじゃねぇか』って
冗談言い合い笑いあう。

ラン
42km(14km✖️3周)を
6時間30分以内。
早歩きでも完走できそうだけど、
さらに余裕を持ちたいので
1周目は走る。
14kmを1時間半。
残り2周28kmを5時間。
歩いても完走できる。

ところがどっこい
エイドで
あんパンとコーラを
ゆっくり食べてる間に
身体が冷え、ガクガクブルブル。
やばい疲れた身体が
体温上げきれないーー
死ぬーーーー

慌てて走りだすも、
ブルブル。
やばい、まじ倒れる🥶

ちょうど沿道で応援してる人の中に
タオル持っている人がいて
『ほんとお願いします!寒いのーー!そのタオルかしてーー!』

「あげるよ!頑張って!」の言葉。
感動。
すぐにマフラーがわりに巻き
首を温める。

ちょうど登り坂で
ハムストリングにも刺激が入り、
体温が戻りはじめる。
あーーーもう、大丈夫だ。

と、思ったけれど、
さすが北海道。
夜になるにつれて、
気温がどんどん下がってくる。

ものすごく
おしっこしたかったけど、
体温下げないために我慢。
おかげて腹回り温かい。

気温13°
吐く息が白い。

残り3km
コースで
ひとりオンリーなったので、
木々に囲まれる暗闇の中、
足元を照らすヘッドライト。
iPhoneでそっと
YOASOBIの
『舞台に立って』をかける
自分の世界に浸る。しみる。
うえ〜んと、ひとり号泣。

いままでのどの瞬間も♪
無駄じゃないと思えた♪
いま夢に見てた未来に♪
いま私は立っているんだ♪

なんて贅沢な時間だ。

『あー良くがんばったな。49歳までの人生、いろいろあったけど上出来じゃん。』

今回は2年前に大病を患い、
7年ぶりに
ロングのトライアスロンに挑戦
しかも世界最高峰のレースにチャレンジした、エースこと宮里司さんと常に行動共にし、大きな影響を受けました。

また
チャレンジ表明したときから
『島くんならアイアンマンになれる』との言葉を、堀尾さんから頂いてました。
 練習からゴールまで、この言葉がどれだけ自分の支えになったか。
 ゴールしてすぐに堀尾さんに涙ながらお礼を言えて、本当に本当に嬉しかった。  
 誰かの可能性を信じ励ますことごできる、器の大きい人間に自分もなりたい。

ランの最後の1周。大会関係者、ボランティアの方々に『ありがとう』と何度言っただろう。
 熊よけを鳴らしながらの応援は忘れない。

 大歓声が鳴り響くゴール前、
MCに自分の名前が呼ばれ、そっと立ち止まり、ゴールアーチを眺める。
 さっきまで聞こえていたはずの歓声も大音響も何も聞こえなくなる。
 静寂の中、ながめるアイアンマンのゴールアーチ。
 アーチの先を、静かにそっと指差す。このゴールの先にある未来の自分にまた会いに行かなければ。

 走りだし、ゴールをくぐり、膝を折り両手で渾身ガッツポーズ、そして魂の雄叫び。

なんで、こんな過酷なことをするのか?ってまた聞かれるだろう。

 人は頭で理解するよりも、形のない精神的な事柄を、具体的な姿に表すこと、いわゆる『体現』することのほうが大事なのだ。

 『Anything is possible.』

 さ、アイアンマンとしての人生のスタートだ。

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