文字単価1円と1.5円の提案文の違い
はじめまして。
施工管理(現場監督)をしながら、副業でWebライターをやっている「ライ」と申します。
私は文字単価2円〜3円程度の初心者に毛が生えたようなWebライターです。
自分の記事のために、文字単価0.8円〜1円で発注することは以前からありましたが、今回は文字単価1.5円で募集しました。
「あー、0.5円変わるだけでこんなに提案文変わるのね」と思ったのと同時に「ゆーて、1.5円でもこのぐらいのレベル感なのか」と、少し肩透かしを食らいました。
なんて、偉そうに発注者側っぽいスタンスを取っていますが、普段はケチョンケチョンにやられています。
なので「文字単価2円レベルのしょっぱいライターがなに偉そうに言っとるんじゃ」といった批判はなしでお願いいたしますm(__)m (ネットこわい…)
さて、保険をかけたところで、話を進めていきます。
文字単価1円未満のときは、1.5円や2円の人がすごい遠い存在に感じていましたが、今考えるとそこまで大きな差はないのかもしれません。
基本的なライティングスキル
徹底的なクライアント目線
丁寧&迅速なコミュニケーション
この辺りを意識すれば、文字単価1円~1.5円は行けるのかなと。
文字単価2円から2.5円、3円と上げていく術は、私の成長を今しばらくお待ちください。
それでは、今回の募集文を紹介します。
上記のような募集文で、クラウドワークスにて募集をかけました。
この募集文に対して「文字単価1円」と「文字単価1.5円」では、提案文がどのように違うのか見ていきましょう。
文字単価1円と1.5円の提案文の違い
それぞれの提案文の特徴は以下のとおりです。
■文字単価1円の提案文
テンプレばかり(22人応募、18人がテンプレ)
募集文をちゃんと読まない
相手のことを考えずに「自分はこんな人間です!頑張ります!どうですか?」みたいな自分目線ばかり
文字単価1円の提案文がテンプレばかりなのは、自分もテンプレ提案マンだったので、気持ちはすごいわかります。
「時間かけて提案文作ってもどうせ通らないし、だったら数撃ちゃ当たるだろ作戦や!」みたいになってしまうのかなと。
けど、結局その作戦だと採用されないので、途中で心が折れてやめてしまう人が多いと思います。
■文字単価1.5円の提案文
テンプレは減った(27人応募、13人がテンプレ)
募集文をちゃんと読んでくれる人が少しだけ増えた
検索順位をアピールしがち※自分のブログでなければあまり参考にはならない
「なぜ自分がこの仕事に合っているのか」といった理由をつけてくれる人が出てきた
文字単価1.5円になると、募集文を読んでくれる人が少し増えました。
そして、自分を選ぶメリットを提示してくれる人も出てきました。
文字単価1円以上を目指すなら守るべき2つのポイント
文字単価1円以上を目指している人は
テンプレで送らない
相手目線で提案文を書く
この2つを意識するだけで、普通に仕事をもらえると思います。
もちろん記事のクオリティは必須です。
記事を書いてお金をもらうわけなので、基本的なSEO知識と、ライティング力は身に付けておきましょう。
基本的なライティング方法に関しては、いつもライターさんに渡す「簡単な執筆マニュアル」があるので、もし欲しい人がいたらTwitterでDMください。
募集文を読んでくれない人が多すぎ問題
20人とか応募している仕事を見て「うわー、ライバル多すぎ…こんなん無理やろ…」と思わないでほしいです。
なぜなら、募集文すら読んでいない人ばかりだからです。
ライバルのように見えてライバルではありません。ポイントを抑えれば提案は通ります。
今回の募集文では、「最後まで読みました」の一言を添えてもらうようにお願いしました。
募集文を見ずにテンプレでガンガン送ってくる人がいるのを経験していたので。
「テンプレでガンガンいこうぜ!」的な作戦を取るのは自由なのですが、テンプレの提案文を見ると
「仕事になれば誰でも良い」と思ってそう
募集文のお願いも対応できないのであれば、マニュアルを守れなそう
ネットにある情報もコピペしそう
という偏見があるため、私とは合わないと思って一手間をお願いしています。
それでは、それぞれの文字単価ごとに、どのくらい「最後まで読みました」と書いてくれたのか見ていきましょう。
文字単価1円の場合
文字単価1円の案件には22人が応募してくれましたが、そのうち「最後まで読みました」と書いてくれた人は「4人」でした。
募集文をしっかり読んで、書かれていることをただ提案文に記載するだけ。そんな簡単なことでも、22人中4人しかできていないのがリアルです。
真のライバルは1/5以下です。
文字単価1.5円の場合
文字単価1.5円の案件には27人が応募してくれましたが、そのうち「最後まで読みました」と書いてくれた人は「11人」でした。
文字単価1.5円でも、27人中16人は募集文すらしっかり読んでいないのです。
ただ、テンプレじゃない方々は、魅力的な人が多く悩ましかったです。そして、お願いした人はめっちゃ良いライターさんでした!今でも継続してお願いしています。
私のう〇ちテンプレ提案文を公開
実は文字単価1円未満だったころの私はテンプレ提案マンでした……。
いくら送っても契約にならないことで、「どうせダメなんだし数撃ちゃ当たる作戦だ!」とひたすらテンプレのゴミ提案文を送りつけてました。
関係者各位、その節は大変ご迷惑をおかけいたしました。
それでは、文字単価1年未満だったころの「全然通らないう◯ちテンプレ提案文」を公開します↓
※原文そのままのため、文章がおかしいところがあります。まだ赤子Webライターだったので、温かい目で見守ってあげてください。
うん、ひどい。本当にひどい。冒頭文とか、どんだけ「させていただきたい」んだよ。
まぁ、このくらいのレベルでも、1年、2年と試行錯誤していけば、文字単価2円程度はいけるってことですね。
なかなか上手くいかずに挫折しそうな人も、ちょっとだけ休憩して、もがいてみてはいかがでしょうか。
「微妙な提案文」と「良いなと思う提案文の特徴」
ここからは、文字単価で縛らずに
微妙な提案文
良いなと思う提案文の特徴
についてまとめました。
微妙な提案文の特徴は「自分目線」
お願いしようと思えなかった、微妙な提案文の特徴は以下のとおりです。
よくわからない名前や読めない名前
誤字脱字がある
初心者と伝える
「自分の力です!」としか思っていないような上位表示アピール
情報量が少なすぎる
1つずつ解説します。
■名前について
名前に関しては、漢字orひらがなで本名っぽい名前が良いと思います。
たとえば、私が「ラララライ」や「rarararai」で応募するのと「東山 拓哉」で応募するのだと、どっちが信用できそうですか?
圧倒的に本名っぽい名前の方ですよね。
ちょっと極端かもしれませんが、結構重要です。
■誤字脱字
誤字脱字は問答無用でnothingです。
このnoteに誤字脱字があったら……(-.-;)
■初心者アピールはNG
初心者アピールもやめておきましょう。
怖い気持ちはわかります。冒頭の私のように、保険をかけておきたくなる気持ちもわかります。
ですが、初心者アピールしても、あなたの不安を少し和らげる以外のメリットはありません。
堂々と応募して、依頼してもらったらあなたの最善を尽くす。
これだけでOKです。初心者だからどうとかは関係ありません。
■興味があります!はNG
「興味あるジャンルなので挑戦させてください!!」という人が意外と多かったです。
挑戦の場ではなく仕事の場。
クライアントは我々の成長よりも、良い記事を求めているので、「挑戦させてください!」はやめましょう。
■検索上位獲得をアピールしすぎる
検索上位獲得をアピールしすぎる人も微妙かなと思います。
自分のブログであれば、実力として示せるとは思います。
ですが、納品した記事の順位に関しては、めちゃくちゃ読みやすい記事を書いても、1記事単体の力ではどうにもなりません。
なので、アピールしすぎると「SEOについてあまり詳しくないんじゃないか」という説まで浮上して、むしろ悪影響の可能性もあるかなと。
■情報量が少なすぎる
例
はじめまして。〇〇です。
※募集文でお願いした回答のみ
よろしくお願いいたします。
これだと詳細が伝わらないので、お願いするのが少し怖いです。
「だったら知りたいこと募集文に書いとけや!」と怒られちゃうかもですが、お願いした後のやりとりもすべてコチラで指示することはできないので、ある程度自走してもらいたいのです。
「こんなこと書いてあったら興味持ってもらえるかなぁ」といろいろ考えて、提案文を作ってみましょう。
【微妙な提案文の例】
微妙な提案文は、自分語りが多い印象です。
募集している側の気持ちに立っていない人の実績記事は、正直読みません。
たとえば、急に目の前に知らない人が現れて「はじめまして!〇〇って言います。僕は~~~で~~~~なんです。あなたのことを見て、とても魅力的だと思い連絡先を交換したいと思いました。連絡先交換してもらえますか?」
こんな風に言われて連絡先交換しますか?多くの人はしないはずです。
相手の立場に立って考えてメリットを提示したり、不安を払拭したりしないと、契約にはなかなかつながりません。
これから紹介する「良い提案文の特徴」を取り入れてみてください。
良いなと思う提案文の特徴は「相手目線」
良い提案文の特徴は以下のとおりです。
漢字orひらがなの名前。実名っぽい名前・実写だとなお良し
募集文に記載された質問に最初に答えている
見出しを付ける
案件内容に対して自分が貢献できる理由
実績記事は案件内容に関係する記事が理想
1つずつ解説します。
■名前について
実名、もしくは実名っぽい名前の方が信用度も上がるので無難です。そして、可能であれば実写だとなお良しです。
とはいえ、「実写はなかなかハードル高いよ」という人も多いでしょう。
ちなみに、自分も実写ではなくアイコンでやっています。
文字単価1円~2円ぐらいまでは、絶対に実写が良いというよりも、できるならやったほうがいいレベルって感じですね。
ただ、さらに単価上げていく上では、実写は重要なポイントになる気がしてます。
■冒頭文は重要
今回の募集文のように「最後まで読みましたと入れてください」など、やるべきことがあったり、募集文に答えてほしい質問があったりする場合は、冒頭に持ってきましょう。
冒頭に持ってくることで「あっ!この人はちゃんと読んでくれてるんだ!」と安心します。
■見出しを付ける
見出しを付けると読みやすいです。
たとえば
■応募時のお願いに対する回答
☆応募時のお願いに対する回答
【 応募時のお願いに対する回答 】
などです。
私の場合は【】←をよく使います。普通の「」を変換すれば出てきますよ。
あと、見やすくするために、単語の前後に半角スペースを入れるのがちっちゃなこだわりです。
【見出し】→【 見出し 】
■自分が貢献できる理由
案件内容に対して「自分を選ぶメリット」があると強いです。
たとえば、今回のリフォーム記事の場合
実際にリフォームをしたことがあり、読者目線に立ちやすい
別の企画案として、リアルなリフォーム体験談を提供できる
リフォーム会社で働いていた
リフォームに関する記事を書いたことがある
案件内容に関して、「自分は〇〇の経験があります。なので、~~~~できると思います」みたいな感じでアピールしましょう。
アピールできる内容としては
専門性
独自性
企画力
対応範囲
経験
人脈
などですかね。
クライアントが「おっ!ちょっと良さそう!」と思えるポイントをアピールできると契約に近づくかなと。
■実績記事は案件内容に関係する記事が理想
実績として見せる記事は、募集内容にマッチしてる記事が理想です。
ただ、関係している記事を書いたことがない場合もあると思います。
その場合は、1見出し分ぐらい提示されているキーワードで書いてみて、提出するのもアリですね。
「本気でこの仕事を取りに行きたい」というときはやってみてください。
【 良い提案文の例 】
良い提案文の特徴を盛り込んで提案文を作ってみました。
今回の「リフォームに関する記事作成」に自分が応募することを想定しています。
ちょっと物足りない感もあるかもしれませんが、20件~30件も応募があるとすると、このくらいの文章量が良いのかなと思います。
あとは、お仕事の依頼内容ごとに付け加えたり、人柄をもっと出したり、アレンジを加えてください。
クライアントはきっと我々が思っている以上に忙しいので、簡潔に必要な情報をまとめてあげましょう。
文章のテンプレート≠思考のテンプレートを紹介!
最後に、提案文のテンプレートを紹介します。
「おい!お前ここまでテンプレはダメ!って言ってきただろ!」というツッコミが聞こえてきますが、ここから紹介するのは「そのまま使えるテンプレート」ではなく「思考のテンプレート」になります。
このタイミングでは、~~~について書きましょう。その際には~~~~を考えて書きましょう。というものです。
正直、提案文のテンプレートは、ネットで「Webライター 提案文 テンプレート」と調べれば、いくらでも出てきます。ですが、その型に当てはめて応募するだけで通るなら誰も苦労しません。
そのまま使ってしまっては、文字単価1円で散見されたテンプレで応募してくる人たちの中の1人です。
そこで、今回紹介する「思考のテンプレート」に沿って
このクライアントは、何が目的なんだろう?
このクライアントは、どんな人を求めているんだろう?
このクライアントに、自分ならどんなことで貢献できるんだろう?
と、とにかくクライアント目線で提案文を作ることで、テンプレよりも採用されやすくなるでしょう。
それでは、「思考のテンプレート」を見ていきましょう。
【 1. 「相手の名前」と「募集内容」を入れた挨拶 】
〇〇様
意外と名前を入れる人が少ないので入れる(ネームレター効果)
はじめまして。△△と申します。
「※募集内容」を拝見し、ぜひお手伝いをさせていただきたく応募いたしました。
他にも仕事を募集している場合、どの仕事に応募してくれたのかわかってもらうため。
【 2. クライアントが興味を持ちそうな経歴・体験・実績 】
クライアントが興味を持ちそうな経歴や経験があれば、この段階で入れる。
ネット記事と同じで、冒頭文で気を引かないと読んでもらえないので。
例
実際にリフォームをしたことがあるので、読者目線に立って記事執筆ができます。
リフォーム会社で働いていたので、知識と経験を活かした記事執筆ができます。
「おっ!この人ちょっと良さそうじゃん!」と思わせて、読み進めてもらえる材料を自分の中から探しましょう。
【 3. 質問への回答 】
募集文にある質問への回答は、本題の最初に。
クライアントは忙しいので、最低限知りたい情報を最初に答えましょう。我々の提案文は、「何十件も応募が来ている中の1件」ということを忘れずに。
クライアントは検索で訪れた読者と同じで、なるべく文章を読みたくないです。
【 4. 実績記事 】
募集内容に合わせて実績記事を選びましょう。
記事を選ぶ優先順位は以下のとおりです。
募集内容に関連する記事
ドンピシャではないけど、似たようなジャンルの記事(例:リフォームの記事がないなら、建築工事に関する記事とか)
できるなら、募集内容に関係する記事を少し書いちゃう(例:リード文と1見出しぐらい)
全く関係ないジャンルの記事(「ジャンルは違いますが、文章力の参考にしてください」などの言葉を添えて)
【 5. 月に納品可能な記事数 】
月に納品可能な記事数が書いてあると、継続依頼をした際の目処が立つので助かります。
例
月に4~5記事
(キーワード&構成ご支給で3000文字を想定)
マジメな人ほど「その時々で忙しさや、キーワードの難易度にもよるし、一概にそんなのわからないよ」と思ってしまうかもしれません。
ですが、細かい納期に関しては、継続で依頼があったときに話せば良いので、大体で大丈夫です。
「あのとき4~5記事書けるって言ったでしょ!!」なんてブチ切れてくる人は考えにくいですし、そんなことでブチ切れるなら付き合っちゃいけないクライアント認定できるので、どっちに転んでもOKです。
【 6. 意気込み 】
提案文を最後まで読んでもらえているってことは、少なからず興味を持ってもらえています。
あとは、あなたの温度感が伝わるような文章を書いて締めましょう。
「既存メディアの記事を読ませていただきました。〇〇様、訪れた読者様に貢献できる記事を執筆いたします。ぜひご検討のほどよろしくお願いいたします。」とかですかね。
正解はないので、募集に対する意気込みをご自身の言葉で伝えましょう!
まとめ:とにかくクライアント目線が大事!
文字単価による提案文の違いは「クライアント目線があるかどうか」です。
文字単価1円……テンプレばかりで自分のことばかりの提案文
文字単価1.5円……少しクライアントのことを思った提案文
ここから単価が上がっていくと、どんどんクライアント目線に近づいていくのだと思います。
そして、クライアントも見えていないようなことを提案できるようになると、さらに単価は跳ね上がるのかなと。
とはいえ、そんな先のことばかり見据えていても、足元の穴ぼこで転んでしまいます。行き先だけ決めて、着実に1歩ずつ歩み進めましょう。
まずは、今回紹介した提案文のポイントを意識して応募してみてください。
「返信が来た!」とか「文字単価が上がったよ!」という、嬉しい報告をお待ちしております。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
シェアしていただけると、昔の私みたいに文字単価1円いかずに悩んでいる人に届く確率が上がるのでうれしいです。
それでは、頑張りすぎずに頑張りましょう!