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「身体に触れること」タッチの意義 理学療法士
今回は対象者に対して、身体を触れることの意味についてまとめていきます。
臨床上、徒手療法や運動療法でも対象者に触れることが理学療法では多いと思います。
その中でマッサージガンや物理療法機器などを介した治療もありますが、「手でやってもらうのがいい」などと話をされる方もおり、触れることの意味を考えさせられることもよくあるように感じます。
文献では対象者への触れ方により、リーチ動作等のパフォーマンス変化があるというものを以前読んだことがあり、たしかに何らかの影響があるのではと思うこともありました。
タッチとは相手に対する「共感」や「愛情」といった向社会的な感情を伝えるのに最適なコミュニケーション手段であるとされており、相手にとって良いタッチはそれだけでリラックスできるものとなり、逆も考えられることをまずは念頭に置かなければいけません。
信頼関係のある人が触れることはオキシトシンの分泌に関連しているとされており、オキシトシンは幸福ホルモンや絆ホルモンと呼ばれ、不安やストレス緩和、鎮痛、免疫活性の増大、他者への信頼などの効果があるとされております。
このオキシトシンの分泌を促すにはC触覚線維を発火させる必要があり、それは秒速1~10cmのゆっくりした速度で触れることが必要だとされています。
また、オキシトシンの分泌には触れる前の信頼関係も必要となり、第一印象や問診の仕方など様々な背景の上で成り立つものだと理解することが出来ます。
これらのことを考えると臨床における「タッチ」とは相互の関係がある程度作れた状態で心の距離が近づいている条件で行うことで大きな意味を示し、また相手に寄り添い、同調したなかで行うことで狙っている筋や関節へのアプローチ効果をより増大されてくれるものだと思います。
だからこそ、そのセラピストの本質がみられる部分でもあり、人が治療する意義でもあるように思います。
ご意見ありましたらコメントしていただければと思います。
※この内容は個人の解釈がありますので参考程度にお願いします。