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勉強をたくさんしても臨床に反映しなかった経験から学ぶ 理学療法士

今回は私の体験をもとに臨床に繋がる勉強方法や思考について私見をまとめていきます。

私は学生時代や理学療法士3年目までとにかく教科書を読み、研修会などに参加し得たものを臨床で実践してきましたが、対象者の反応はいまいちで、なぜ努力しているのに結果がでないのかを悩むことが多かったです。

そして、時には勉強したことが当てはまらない対象者に対して、当てはまらない理由を探し、心の中で言い訳し続けていました。

まさに認知バイアスがあり、良くない思考状態であると自覚しました。

認知バイアスとは意思決定するときに、先入観や経験則、直観などに頼って非合理的な判断をしてしまう心理的傾向のことを指します。

この認知バイアスがあることで自分の仮説や考えが正しいことを証明する証拠や情報ばかりを探し、反証情報には目を向けていない傾向にあったように感じます。

自分自身が頑張って勉強してきたものを正しく見せようとしていたことをしていたのです。

そして、他人にはバイアスがあるが自分自身にはバイアスがないように感じることもあり、これも認知バイアスの一つでありました。

しかし、それらの思考の習性を改善できた理由は勉強しているのはなぜかを考えた場合に「第一は対象者の機能の改善であり、自分自身の証明ではない」ことを大事にしていたことが大きいと思います。

そのため、たくさん勉強しても臨床で結果がでないことにストレスを感じることが出来ていて、満足しなかったのだと思います。

また、これらが言語化できた理由としてはメタ認知能力の重要性を理解できたことがあります。

メタ認知とは自身の認知活動(記憶、思考、判断、情動など)を客観的に捉えたうえで制御できる能力と言われています。

自分を俯瞰で目的に対する行動として正しいのかを把握することで、勉強して臨床ということから臨床のなかから勉強に繋げることの方が合理的であることがわかりました。

そのため、臨床の中で疑問を持つように思考する習慣がつき、勉強したことと関連することで成功体験となったように感じます。

学生や若手のセラピストではよく陥ることのあるケースだと思うので少しでも参考にしていただければと思います。

そして、目的をしっかりと建てたうえで臨床にあたることでバイアスにかかりにくい状態が生まれやすいと思います。

ご意見ありましたらコメントしていただければと思います。

※この内容は個人の解釈がありますので参考程度にお願いします。

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