【今日の臨床】失敗も成功も結果から学ぶことはたくさんある。 理学療法士
今日は他のスタッフと「臨床を振り返る中で失敗したことをどう活かすか」について話す機会があり、その体験をまとめていきます。
他のスタッフが肩関節疾患の症例に対して、座位で可動域を評価後に背臥位で治療をし、側臥位で治療をして介入を終了したことに対し、「なぜ最初に背臥位のポジションで治療することを選択した」のか聞いてみたところ肩甲上腕関節が安定したポジションで治療をしたかったとの答えが返ってきた。
その後、それを選択した判断基準を聞いたところ答えが曖昧で結果的には側臥位で治療を最初から進めた方がよかったとの返答でした。
この話だけだと何が原因でその治療の判断となったのかはっきりしませんでした。
それを振り返られないということはそのスタッフにとっては本当にそのままの体験として、処理されているのではないかと思い、「なぜそのエラーが起こってしまったのか」を考え、それを今後に活かすためにはどうしたらよいかを提案した。
まずは、背臥位と側臥位のどっちが治療ポジションとして良いかを選べる評価や判断基準が必要である。
それは、肩関節のポジションや姿勢筋緊張、併存疾患、性格など複合的な要素を捉えないといけいないため、それぞれに判断基準を持っておくと失敗に繋がりにくいと思う。
また、抗重力位と従重力位での振る舞いの違いも評価の一つとしてあるため、姿勢の変化による局所や他部位の運動の違いのチェックも重要であるなどの話をして終わった。
成功か失敗かはもちろん対象者にとって重要であることを前提として、私が考える臨床の振り返り方は、対象者が今後もっと良くなるために、目の前の臨床の成功や失敗の理由を深掘りすることが必要だと思う。
成功も失敗も必ず、それぞれの原因が自分自身にあるため、それをしっかりと把握することで次の対象者の仮説の精度を高めることに繋がると思う。
私はこの考え方が染みついており、新人のころから嫌になるほど先輩に「判断基準は?」「結果なの原因なの」などと質問され、アウトプットできた環境がとても幸せだったんだなと実感しました。
私はこの考え方が当たり前になっていましたが、他のスタッフとコミュニケーションを取ることで意外と当たり前ではないのかと思ったりしたのですが、皆さんはどのように臨床から学ぶ仕組みや手段を取っているのかコメントで教えていただければと思います。
ご意見ありましたらコメントしていただければと思います。
※この内容は個人の解釈がありますので参考程度にお願いします。