「朝の動き」が悪いまたは痛いへの解釈 理学療法士
今回は朝起きた時に一番患部の動きが悪いや痛む、動き始めると調子が良くなるなどのケースについてどう解釈しているかについてお話します。
まずは、炎症がないことを前提で考えた場合に患部にとって動けない環境であるのではないかと考えることが重要であると思います。
他部位が安定しないことで患部を固定し、患部は不良ポジションで姿勢を安定させることにより筋スパズム等で循環不良になることもあると考えます。
ポイントとしては「臥位の姿勢を評価すること」です。
臥位姿勢では自分自身でいろんな位置で能動的に支点を作れるかが重要です。
背臥位で頸椎を過伸展させ、頭部が床面を押した状態では左右の肩甲骨に荷重をかけにくくなり、その場合は下肢から骨盤を動かし、脊柱や肩甲骨を動かすことが想定されます。
このようにどこかに固定部を作ることでその部位を緊張させ、重心移動をし支点の変換を行うことが多く、この部位が患部となっているケースが非常に多いように感じます。
また、側臥位での肩痛でもよくあり、下肢や腰椎の運動制限により側臥位で骨盤が前方回旋と後方回旋の運動をそれぞれできず、肩の同じところへの荷重が加わり続けてしまい、結果的にアライメント不良やそれに伴う筋スパズムで疼痛の訴えをすることもよくあります。
臥位で重心動揺計に乗ると常に重心は移動しており、同じ部分に圧がかかり続けると褥瘡が出来てしまいます。
なので、臥位でも動ける臥位、いろんな臥位を取れることが朝の痛みや可動域制限の改善の要因の一つになるのではないかと考えます。
評価としては、各部位を揺らした際の抵抗感を診ることが必要です。
分節的に動けるということは固定部位ではないと解釈できます。
特に、ベッドとの圧が高くなりやすい部位である骨盤や肩甲骨、下腿、頭部などの臥位での姿勢筋緊張と可動量は必ず評価しています。
今回は起床時の問題についてまとめてみました。
ご意見ありましら、コメントしていただければと思います。
※この内容は個人の解釈がありますので参考程度にお願いします。