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胸郭と骨盤運動の左右の関係性 理学療法士

今回は骨盤や胸郭運動とそれに関連する左右の上肢・下肢運動の連動性についてお話します。

胸郭や骨盤などは四肢と違い、一つずつしか人体にはありません。
また、そこに左右から上肢や下肢が繋がっている状態であることが特徴としてあります。

そのため、大腿から骨盤を右回旋させようとした場合
①右大腿外旋運動
②左大腿内旋運動
③右大腿外旋運動と左大腿内旋運動

この3パターンで行うことが可能となります。

胸郭を上腕から右回旋する場合
①右上腕外旋運動
②左上腕内旋運動
③右上腕外旋運動と左上腕内旋運動

この3パターンで行うことが可能となります。

大きく回旋運動を起こすためには③である左右の運動を使うことが重要となり、特にスポーツ動作や歩行など左右非対称で動かないといけない動作ではそれがより強調されると考えています。

右投げの投球時は
左上腕を内旋運動させ、右上腕を外旋運動することでスムーズに胸郭を右回旋させながら並進運動させてテイクバックします。そこから逆の運動が起こることで左回旋運動しながらリリースするときのエネルギーに変換されることとなります。

また、変形性股関節症の術後や保存の対象者では
非患側の大腿回旋運動をすることで骨盤の回旋運動量を増やし、結果的に患側大腿の回旋可動域が増えて、股関節の可動性が広がるケースも多くあります。

このように
胸郭や骨盤運動は四肢とともに運動を起こすことでより運動が増幅することや片側四肢と胸郭や骨盤運動を改善することで逆側四肢の可動性を広げることができるという特徴が理解できると思います。

整形外科領域での機能障害でのアプローチの工夫や生活動作・スポーツ動作のパフォーマンス向上に対してこういった視点を持つことがより円滑な治療を進めるために必要であると考えています。

※この内容は個人の解釈がありますので参考程度にお願いします。

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