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父という人、母という人を自分なりに紐解く。
父の自分史、継続して週に1度聞き取りをしています。
幼少期、10代、20代となって、母との結婚、兄の誕生、私の誕生・・・とだいぶ進んできました。
その中で、感じたことを少し書こうと思います。
仕事で多忙だった父。
聞けば聞くほど、父は仕事に忙しく家にたまに家に帰ってきたとしても、あまり関わる暇もなかったのだということが再認識されます。
子どもたちのことは、すべて母に任せきりで。
家族なんだけど、”不在”で。
あらためて父が一言。
「親の役目を果たしてないなあ」
「・・・まあ、みんなそういう時代だったんだろうね」
それは、そうだと思います。
当時はきっと、多くの人がそうだったんでしょう。
なんでしたっけ、虫よけのCMだったかな。
「亭主元気で留守がいい」なんてのもありましたよね。
Bing 動画
母も言っていました。
「女遊びもしないで、ちゃんと稼いで、お酒ものまない、賭け事もしないんだから、こんないいお父さんいないわ」って。
子どもの私は、ふ~ん、そうなんだ、と聞いていました。
そうか、いいお父さんなんだ、って思ってました。
いや、確かにそうなんですけど・・・今は、やっぱり母は大変だったんじゃないかなと思いました。
愛情のやりとりが少なかった父。
聞き取りしていて、「その時どう思った?」って聞いても大抵わからん、とか憶えてない、とか、知らん、しゃあなかった、みたいな返事なんですよね。
気になるのは、たくさん女の人ともつきあったのに、言い寄られる形で始まって、全部「気づいたらおらんかった」んだそうです。
なんで??
つまりは追われる形の恋愛ばっかりで、しかも自然消滅?
来るもの拒まず、去るもの追わず。
・・・うーん。
なんか、すごいプレイボーイなのか、ただのダメンズなのか。
娘の私に話したくないだけとかならまだいいんですけど。。
ひどい人ではありません。
お願いされたら、喜んで一肌脱ぐ感じです。
友人もたくさんいます。
でも、なんだか思いやりに欠けるんですよね・・・。
他者の気持ちに決して敏感ではないですし、基本的に自分が思った通りにします。他者の意見を一応聞きはしますが、自分の意見は曲げません。
母と父はしょっちゅう口喧嘩してました。
というか、母が一方的に怒る形で、父は黙って聞いてるんです。
傍目からみると、母が悪者にみえると思います。
でも、その実は父が母を怒らせるようなことをしているからなんですよね。
ずっと、母は怒りながら一生懸命父に気持ちや色んなことを伝えていました。でも、父は黙ってやり過ごして、また出張に行く、みたいな感じでした。
思ったのは、異性間での情緒的なやりとり、特に愛情というもののやりとりについて父は疎いのかもしれない、ということです。
父は0歳児で生母のところから離されて育っています。
父自身は、母親不在あるいは養育者不在の幼少期だったようです。
だからなのか、”ずっと一人で生きてきた”という部分が大きい気がします。
もしかしたら、母は父の人生にとって初めての”長く、親密につきあってくれる他者”だったのかもしれません。
母の子育て。
母は、私が物心ついた時から、いつもどこか体調が悪そうでした。
快活でエネルギッシュに動く母、というイメージはありません。
慢性的な肩こりからくる頭痛にいつも悩まされていて、すぐ横になっていたように思います。
サロンパスを毎日2~3枚、母のいいという場所に貼って、夜になると剥がして、ということをしていました。
自分が子育てをしていて思うのは、母は兄や私を育てる時、どんなことを思っていたんだろう、ということです。
私は、どんな子だった?
兄は、どんな子だった?
どんな所が手がかかって、悩んだ?
一番嬉しかったのは?
そういうことを、知ることができないのは残念だなあと思います。
きっと、兄の思春期に母だってたくさん悩んだと思います。
友人はたくさんいた母なので、色々と相談したり、愚痴をいいあったりはしていたんでしょうけれど。
色んなことを、悩んで、乗り越えて、通り過ぎてきたんだろうなって。
でも、我が子の子育てを通じて、母の知られざる苦悩が少し解かる気がします。それというのも、兄と長男がちょっと似ているんですよね。
勉強はあんまり好きじゃないけど体を動かすのは好きで。友達とワイワイ遊ぶのがスキ。実は繊細で、合理的な面もあって。
誕生日だって、一日違いなんです。
そして、私と長女はコツコツ努力型。
そんなわけで、長男と長女は、まるで兄と自分のように見えることがあります。その二人の姿を通じて、母の気持ちが追体験されるような気がします。
今、学校は個人懇談の時期ですよね。
母はよく言ってました。
兄ちゃんは先生から怒られることばっかりだけど、あなたはなんにも言うことないよ、って言われるから助かる、って。
全く同じことを今、自分が思ってます(苦笑)
手のかかる兄のことは大変だけど可愛くて、でも私の存在も”癒し”という意味でかわいかったんだろうなー、と。
子離れしていても、していなくても、子どものことで注意されたら親は辛いし、褒められたら嬉しいものですよね。
シンプルな気持ちだと思います。
子どもたちのおかげで、母の気持ちが時々透けてみえるような気がします。
読んで頂きありがとうございました。
今ある”時間”を大切に過ごせますように。