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【腰痛】加齢と姿勢 (猫背)
今日は姿勢のお話しをしたいと思います。
腰痛に関連してくるものに姿勢があります。
もちろん腰痛にだけではなく膝痛や肩痛などにも影響を及ぼします。
加齢に伴い起こりやすい姿勢として猫背があります。
医療では円背(えんぱい)や後弯変形などと呼びます。
この猫背の影響には
①椎間板変性 (背骨の間にあるクッションが変形)
②脊柱起立筋の減少 (背骨周りの筋肉量がへってしまう)
③骨質の低下 (骨が弱くなる)
などの背骨の加齢による変化があります。
器質的と機能的
少し難しい言葉ですが、円背の原因には大きく2つの要因が考えられます。
器質的(あきらかな原因やきっかけがあること)
特に高齢者などでは、背骨の骨折がこれに当たります。
背骨の骨折。よく起こり得るのは圧迫骨折が代表例です
圧迫骨折は、転倒や尻もち、腰をぶつけるなど
外からの強い衝撃が背骨に加わることで起こるものです。
機能的(あきらかな原因はないが、機能が落ちてしまう)
これは、背骨を支える関節や筋肉の機能が低下することで
腰に痛みが出現して、その姿勢を避けるように姿勢が崩れていき
結果的に猫背になってしまうものです。
立っていると猫背でも仰向けになると姿勢が伸びる人は
リハビリや運動での機能改善も期待できます。
猫背で起こりうる症状
①立っている時の腰や背中の痛み
②腰が痛くて長く歩くことができない
③胃食道逆流性 (胸やけなど)
④前を見ることができない (前方注視障害:首があがらない)
など多岐にわたります。
猫背による身体への影響はさまざまであり
症状が軽い人から、重い人もさまざまだと思います。
特に症状が軽い人や、姿勢は悪いが、痛みは出ない人は
生活ができているからと放置しやすいです。
私たちの身体は日頃、重力の影響を常に受けています。
一度猫背の様な姿勢の変化が出ると症状は加速するように悪い姿勢へと
変化していきます。
痛みを感じる頃には、取り返しのつかない状態、生活に影響を与えるレベルになることもあります。
何事も予防が大事ですが、機能的な猫背になっている人は
先ほども述べましたが
運動療法
がとても大切になります。
最近では、ピラティスが有効というデータも示されています。
難しいことは抜きにしても背中を伸ばすなど
日頃から姿勢を意識したり呼吸 (腹式呼吸)を整えることも
身近なことから始められると思います。