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痛みについて

1か月くらい前の木曜の朝。6時過ぎくらいだった。
はじめはちょっと下腹部が重たく感じ、腰に鈍痛があった程度で、生理が近くなると時々ある痛みの前触れかなと思った。痛みから始まる生理は経血量が少なく、痛みがない時は多いから、今月は少ないのかなーくらいに思い、あまり気にしないようにして子供の弁当の準備を始めていたのだが、徐々に痛みが腹全体になっていった。そして急に胃のあたりがぎゅーっと絞られるように痛くなったかと思うと、そこから激痛になり、心窩部に心臓があり動悸でもしてるかのように締め付けられる。トイレに籠り、とにかく何か出せれば楽になるかと思ったが、何も出ず。どんどんどんどん痛みだけが強くなり、痛みに身体も思考も支配されていく。
ああまた胃痙攣だなと思った。
前もやっていて、痛み止めを飲んだら2時間くらいで良くなったはずと思い、持っていた痛み止めを飲み、腹を温める。それでも激痛は続き、一向に痛みは治らない。出せるものがなくても、痛過ぎてトイレから出られない。
なんとか這うようにトイレを出て、子供たちに声をかけて、不調だと伝える。下の子には学校に送れない事を伝える。お弁当も途中だから、自分で詰めて持っていくようにね、とも。
7時が過ぎた。痛みが始まって1時間、痛みが治る気配がない。
これでは仕事はいけない。痛みのせいで過呼吸で、指先が痺れる。何とか電話して、欠勤を伝える。まだ試用期間だから休みたくなかったのになと思ったが、動けないから無理だった。
子どもたちが学校と仕事へ出掛けていった。声をかけられたけど、返事ができたか覚えていない。
痛い、とにかくずっと治まるときなく、痛みが続く。2時間過ぎても良くならず、痛み止め追加する。それから40分くらい経ってもよくならない。胃薬も飲んだが吐いてしまった。しんどいけど病院に行くしかない。自分で行けるところを探す。
車で5、6分のところにある消化器内科の予約を取る。昼くらいじゃないと呼ばれなさそうだったが仕方ない。家でぎりぎりまで待つことにする。
痛みは波があって、ちょっと痛くないかすごく痛いかを繰り返す。引けていかない。
痛い。痛すぎて、吐き気がして何回も嘔吐した。胃液が上がり口の中が苦い。それで水を飲むとまた吐くを繰り返す。口をゆすいだだけでも吐き気がした。
昼まで待てそうになく、痛みの波がちょっとだけ引いたタイミングでまだ順番にはならなかったが)、運転して病院に行く。病院につくと、その途端にまた痛みが強くなる。症状を伝えて横にならせてもらったが、すぐ診察になるわけではなく横になって待つ。
昨日は全然痛くなかったし、食べたものもチャプチェくらいで、同じものを食べた娘はなんともなさそうだった。水分も吐くから飲めないし。昨日に戻りたいと本気で思った。なんともないあの日にかえりたい。
結局、12時過ぎに診察してもい、採血と点滴。点滴にはブスコパンとプリンプランが入っていた。点滴はじめて、20分くらいでちょっと痛みが引いて少し寝たみたいだった。声をかけられて目を覚ました後、また痛くなった。痛くて、唸り声が出てしまう。
看護師さんが声をかけてくれて、先生に報告してくれて、CTをとった。圧痛はないし、起き上がりも自分でできるから虫垂炎とか腹膜炎ではなさそうと言われる。痛みは治らないので、カロナールの点滴をしてもらう。自費になると言われたが、薬も飲めるかわからないから希望した。でも全然効かなかった。
CTの所見でも、右の腎臓に石がある他は大丈夫だと言われ、胃痙攣で急性腹症。ストレスじゃないかとのこと。薬を大量にもらって何とか帰宅したが、気持ち悪くなって水も吐くため、薬も吸収される前に吐いてしまう。
帰宅した子供たちに今日は何もできないと伝え、職場にも明日また連絡するがダメそうだと伝える。
痛みで寝れず。一晩中苦しむ。痛みに慣れてきただけで、良くなっている気がしない。
そしてここから5日間、何も食べれず、水分は氷だけの状態が続く。夜も昼も眠れずに、数分意識を失う状態を繰り返していた。痛みは緩和されていったが、腹が張りすぐ嘔吐し、痛みも少々軽くなっただけで続く。そして腹が下り、失禁もするので紙パンツで過ごした。連休だったのもあり、ひたすらベッドで過ごした。子どもたちが泊まりがけで遊びにいってくれてたのもかえって良かった。ほとんど眠れず、向きを変えるたびに痛みが強くなるので、向きを変えるのも辛かった。
6日目に仕事に出たが、痛みが強くなり、午後から休んで胃カメラをしてもらった。結果は胃炎程度で、やはりストレスからくる痛みのようだからと自律神経の薬も追加で処方してもらった。胃カメラ後に腹の張りが解消され、水分が取れるようになり、やっと回復に向かうことになる。現在、あれから1ヶ月経ったが、すっかり元通りとはいかない。このまま、「本調子とはいえない」状態が、通常運転になっていくのかもしれないし、食事1食普通に取れるくらいに回復できるかもしれないが、まだどうなるかわからない。

ストレスは誰にでもあると思う。
わたしは、ストレスの自覚はできてはいても、ここまで身体に支障がくるほどのものとは思っていなかった。
仕事での特定のひとからの悪意や、そのひとがいるための仕事の負担が増していることが原因の一つだったし、大きかったと自覚している。ずっと抱えている夫からの重圧が苦痛だったことも。

夫には、今回不調になっても頼れないと思っていたから、はじめから何も頼まなかった。期待もしていなかった。もちろん何もせず、声もかけられず、飲みに出かけたり好きなように過ごしているようだった。
夫についてはいつか書けるようになればいいと思う。とっくに関係は終わっているけど、夫婦という形は解消されてないから、まだ書くわけにはいかない。ただ同じ家にいるだけのひとではあるのだけど。

わたしは自分がもっと頑丈だと思っていたのかも知れず、いつも通りやっているつもりで頑張り過ぎていたのかもしれない。だから、身体の方が悲鳴を上げてシグナルを鳴らした。わたしはわたしに対して、故意に無頓着でいる節がある。それは、自分がやらなければと思い過ぎていて、そうせざるを得ない状況だと思い込んでしまっているのからじゃないだろうか。自分が選んでいるのだから、やるしかないと。
苦しかったり、うまくいかないことほど、達成した時の喜びがあるからと、追い込まれた状況に好んで飛び込む癖がある。しかし、いくら自分で選んだこととはいえ、追い込まれ過ぎて感じる苦痛はどこかで歪みを産み、達成感だけでは続けられない、限界が訪れる。歳をとった分、無理も効かなくなっているのだと思う。思うのと行動はなかなか伴わないけど、今回は身体が無理矢理にでも休ませる方向で、だいぶ荒療治をしてくれたみたいだから、今後はそこまではやらないという線引きをしようと思っている。

日常は戻りつつある。

悪意には悪意で返したいくらいだと思っていたが、意図せず、わたしの不調でそのひとの仕事量がが増した。体調が戻らない為、しばらくゆるめのスケジュールで働いてよいと上司からの許しを得たので、仕事復帰しても元の通りにはすぐは働けないことをスタッフに伝えたところ、そのひとは翌日に辞表を出した。家庭の事情という事で。自分からいなくなってくれるらしい。
もうすぐいなくなるということなら、我慢ができる。期限付きなら。そのひとがいるなら、辞めようかと思っていたから。

因果応報。
全ては自分次第、報いは自分へ返ってくるということなのだと改めて感じた出来事だった。

身体張っちゃったけど。
わたしはわたしを労わらなくてはいけない。






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