アジアを裏切り、白人側についた中国


19世紀、アジアを植民地化するため、牙を剥いた餓狼のごとく一斉に押し寄せた西洋列強ーー。人を人とも思わない野蛮かつ苛烈なその支配から最終的にアジアを解放したのは日本だった。だが、本来であれば、それは中国が担うべき役割であったろう。なぜなら当時の中国はその国力や国際政治への影響力からいって名実共にアジアのリーダー格であったからだ。リーダーがリーダーであるためには当然それに従うものを守る義務がある。尊貴なるがゆえの義務ーいわゆるノブレスオブリージュというやつである。

ところが、アヘン戦争にはじまる多くの侵略戦争に敗れた中国は早々に列強に膝を屈した。屈しただけであればまだいい。あろうことか、中国は敵であるはずの列強に取り入り、その下僕となる道を選んでしまったのである。それを象徴するのが、当時東南アジアに住んでいた華僑商人たちだ。彼らはオランダ、イギリス、フランスといった欧米宗主国の毒牙から現地の人々を守るどころか、その代理人として彼らを搾取し、弾圧する側に回ってしまったのである。

裏切り者となったのは民間人ばかりではない。中国政府も同様だ。そのことを象徴的に示しているのが、戦後、中華民国が国連の常任理事国になったという事実である。戦時中、中華民国はいちおう連合国の一員だったが、戦局に対してはなんら積極的な貢献をしなかった。そればかりか連合国の援助なしには生き延びる事すらおぼつかなかったというのが実情である。そんな中華民国が、しかも非白人国家で唯一戦勝国の主要メンバーとして、国連の常任理事国入りを果たしたというのはおかしな話だ。これはどうみても破格にすぎる待遇だ。おそらくそれは白人への忠誠、すなわちアジア人への裏切りに対して列強が中国に与えた報酬でもあったのだろう。

日本は帝国主義列強の一員としてアジアを侵略したと、中国はことあるごとに非難する。しかし、このことからもわかるように実際には中国の方がすでに帝国主義列強の一員となっていたのだ。いや正確には一員ではなく、たんなる手先でしかなかったのだが…。

そして表向きは可愛そうないじめられっ子を演じながら、その裏では欧米の忠実な下僕としてそのアジア侵略の片棒を嬉々としてかついでいたのである。戦後、中国が日本を残虐な帝国主義者として繰り返し大声で非難し続けるのは、そうしたうしろめたい過去が白日の下にさらされることへの恐怖もあるいは手伝っているのだろう。

こうした中国の行動は、村のリーダーであるにも関わらず押し入ってきた山賊と戦うどころか、逆に山賊の手先となって村人を弾圧する側に回った卑劣な裏切り者の行為にもたとえられるかもしれない。

先にも言ったようにリーダーがリーダーたる資格をもつのは、その仲間のために自己犠牲をも厭わない態度である。それがノブレスオブリージュの精神である。にもかかわらず中国は西洋諸国のアジア侵攻に対して仲間を守るどころか卑劣にも敵の手先となり、かえってそれを弾圧する側に回ってしまったのだ。

その時点で中国はアジアのリーダーとしての資格を失ってしまったというべきであろう。そのことを、中国人はまず自覚すべきだ。 中国では民族の裏切り者を「漢奸」と呼んで非難するが、その実アジア人にとっては中国そのものがアジア人に対する裏切り者ー漢奸なのである。

日本がロシアの満州侵略に対し絶望的な戦いを挑んでいた時、中国はいったい何をしていたのか。終戦後、インドネシアを再占領しようとしたオランダ軍に対し、帰国命令を無視して現地に残留した多くの日本人兵士がインドネシア人とともに独立戦争を戦っていた時、中国人はいったい何をしていたのか。

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