【現場レポート】大阪髙島屋 Z世代男女向けコスメイベント「昨日の自分より、ジブンらしく!」
大阪髙島屋にて2022年8月24日(水)~9月6日(火)の2週間にわたり開催されたZ世代男女向けコスメイベント「昨日の自分より、ジブンらしく!」。
初週の週末8月27日(土)、P+B編集長の堀が終日イベントに立ち会わせていただきました。今回はその現場レポートをお送りいたします。
遡ること今年2月、(株)髙島屋 大阪店の袁正記さんから本イベントの企画に関してご相談をいただきました。ご縁があって早くから関わらせていただいたこともあり、まずは実現まで至ったことに感無量です。
店頭には当初のこだわり通り、さまざまな価格帯のメンズ向け・レディース向けブランドをミックスした商品がカテゴリー別に陳列されていました。
店頭を盛り上げるため、週末限定のイベントも多数ありました。
宮永えいと氏、加藤康貴氏 来店
本イベントの店頭にも並んでいたメンズコスメブランド「RETØUCH」のプロデューサーでもある美容師 宮永えいと氏(株式会社CiiK)と、株式会社CiiKとモデル業の二足のわらじを履いて活動中の加藤康貴氏が来店されて接客。お二方に会える貴重な機会、ということで来店された方もたくさんいました。実際に宮永さんにヘアセットをしてもらう方もおり、皆さん大変嬉しそうでした。
※PROMOTION+Bの宮永えいと氏へのインタビュー記事もぜひご覧ください。
メンズネイル体験
昨今じわじわとオシャレ男子の間で流行りつつあるメンズネイルを、ネイルアーティスト北村亮氏に施術してもらえるコーナーも注目を集めていました。体験された方は、楽しく会話をしながらネイルをしたあとマスク越しでもわかるほどの笑顔で帰られる姿が印象的でした!
メンズ美容系インフルエンサー 来店
メンズ美容系インフルエンサーのShoma氏とKota氏が店頭に立ち、お客様のお悩みを聞きながら商品をおすすめしていました。彼らにじっくりと相談をしながら洗顔やスキンケアアイテムをまとめて買ったり、BBクリームの付け方を教わりながら試したり、彼らのネイルを見て同じカラーを買ったり…リアルだからこそ生まれた場面が多く見られました。お客様と同じ目線で寄り添う接客の重要性を、あらためて認識させられる光景でした。
お二方にもお話を伺いました。
<Shoma>
今回のイベントに参加して、たくさんの男性の方が美容に興味があったり、悩んだりしていることを直接話しを聞くことができました!
美容って終わりがないからこそ''昨日の自分よりジブンらしく'’好きな自分に美容を通してなってくれたら嬉しいなと思いながら接客しました。
どんなスタートでも自分らしく、美容を楽しんでる男性と沢山触れ合えて僕自身も初心を思い出してワクワクしました。
<Kota>
今回実際に店頭に立たせて頂いて、自分と同じ学生の方で美容が好きで成分について勉強していた方や、メイクに挑戦してみたい方などメンズ美容はすでにこんなにも浸透しているんだと実感しました!
また、ネイルを初体験したのですが、指先のお手入れで清潔感がこんなにも上がるのかと感じ、さらに美容が好きになりました。
イベントを通して、美容好きな方はポジティブな方が多く、自分もたくさん刺激を受けました。これからもメンズ美容を盛り上げて行けるよう自分ももっと頑張りたいと思いました。
お客様の特徴と男性のコスメの購買行動
お客様に目を向けると、男女問わず学生さんからご年配の方々まで、本当に多様な方が立ち寄って商品を手に取っていらっしゃいました。
たとえば…
●カップル、ご夫婦、友人同士が大半である中、10代~20代男性のひとり客も多く来店
●母・息子や母・娘など、高校生を連れた親子も数組来店
●50代後半くらいのマダムがgatsby THE DESIGNERのスタイリング剤について詳しく説明を聞いてお試し、購入
●グレイヘアのご夫婦がいろいろな香水をごゆっくり試されて購入
●「テレビで観た」とのことでの来店客多数(40代以上が中心)
このように一日中店頭で観察する中で、男性のコスメの購買行動について以下の3つの特性が見えました。
①男性のひとり客は、一度ゆっくり全体を見て回ってから何も買わずに売り場を出る→30分~1時間後にまた戻ってくる→そこで初めて気になった商品のテスターを試したりスタッフに話を聞いたりする、という人が多い
→ 購買に慎重であり、テスターを試すことへの心理的ハードルも高い
②ゆっくり悩みを聞いて「わからない」を解消してあげると、購買に繋がる
③特定のカテゴリーだけではなく、さまざまなカテゴリーの商品をじっくり見て回る
→店頭では出会いの機会があり、それ自体を楽しんでいる
今回のイベントでは全商品テスターを置くことにこだわっており、実際にテクスチャや香りを確かめて比較をしていました。また、スタッフと一緒に話しながらテスターを試すことで、多くの方が実際に商品を買っていかれました。
ECがどれだけ発達しても、やはり「わからない」を解消してくれるスタッフや、自分が納得するための判断材料として「試す」という機会の重要性は変わりません。特に男性は美容にまだまだ慣れ親しんでいない方が多く、このような場は女性以上に求められていると思います。
また、今回何よりもよかったのは、店頭にカジュアルな雰囲気の20~30代の男性スタッフを多く配置していたことです。それによりコスメであっても男性客が訪れやすく、スタッフにも話しかけやすい空気ができていたのは、お客様の反応を見て明らかでした。
スタッフ側も同世代・同業種ということで仲を深め、楽しく明るい空気を醸成していました!
次回は、(株)髙島屋 大阪店の袁正記氏にインタビューを行い、本イベントの企画・立案~実施結果まで詳しくお話を伺います。
メンズコスメ業界の方やリテール業界の方は必見です。お楽しみに!