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生存者バイアス:頑張ったら良い成果が出ると思い込んでいる心理
昨日書いた記事の続編です。
タイトル:言い訳をする心理と無意識の言い訳
結果が伴わないことの理由を話すときに、頑張ったか、頑張らなかったかは、何の意味もありません。
頑張ったら成果が出ると思い込んでいるだけでしょう。
もしそうだと信じているならば、成果が出なかったんだから、頑張ってなかったと発言するべきです。頑張ったら成果が出るのが本当なら、成果が出るまで頑張り続けるべきです。
この記事をさらに深く考えてみます。
生存者バイアスの理論を用いて書いてみます。
必要条件・十分条件で説明します。
図で表すと下記のようになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1692876111794-sV6Eo2g6jp.png)
「Pならば Qが成立する」が真であるとき,
・Q はPの 必要条件 である、と言います。
・P はQの 十分条件 である、と言います。
![](https://assets.st-note.com/img/1692876125372-goAcUx46If.png)
東京に住んでいるならば確実に日本に住んでいると言えます。
つまり、
「日本に住んでいる」は「東京に住んでいる」の 必要条件 です。
「東京に住んでいる」は「日本に住んでいる」の 十分条件 です。
![](https://assets.st-note.com/img/1692876171966-NTC8SRULwo.png)
「東京に住んでいる」のであれば、100%「日本に住んでいる」
しかし、
「日本に住んでいる」は、100%「東京に住んでいる」とは言えない。
◇ ◇ ◇
必要十分条件を勘違いする人は、今回の例のように日常生活において、生存者バイアスの錯覚にハマっています。
東京と日本なら、誰も間違えないと思います。
では、「目的を達成した人」と「頑張った人」はどんな関係でしょうか?
”頑張った人は目的を達成した人である”
この文章は正しいですか?
![](https://assets.st-note.com/img/1692829594770-98moQMjBTW.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1692876740752-2e9sWkXNTt.png?width=1200)
この表を、言葉で表現すると、
必要条件とは、
目的達成した人は、全員頑張った人でした。
十分条件とは、
頑張った人のうち、10%しか目的達成はしませんでした。
具体的な数字で表現すると、
必要条件:
目的達成した10人は、全員(100%)が頑張りました。
十分条件:
100人の人が頑張りました。
そのうちで10人(10%)が目的達成をしました。
◇ ◇ ◇
もう一度、さっきの文章を書きますね。
”頑張った人は目的を達成した人である”
この文章は正しくないってことがわかりますね。
頑張りさえすれば、成果が出る、結果が出る、目的達成できると思い込んでいるのは間違いです。この誤解を自分自身で訂正しないと、何度も目的未達を繰り返すことになります。
その時は、
「頑張ったのに目的達成できなかったのは何故だろう?」
と考えてみましょう。
頑張る要素は仮に10%だとしたら、残り90%は他の要素があって、それを実行してなかったことに気づくことができます。
たとえば、
・継続性
・情報収集
・現状分析
・プランニング
・業務委託
・効率性アップ などなど、
項目はキリがないくらいあげることができます。
特に何が実行度が低かったのかを冷静に振り返ることで、次回のプロジェクトでは目標未達になるリスクを避けることができるでしょう。
◇ ◇ ◇
タイトルに生存者バイアスという単語を使った意味は、目的達成した10人は生き残った10人です。そのインタビューでは、生き残った10人は全員が「頑張ったから目的達成した」と発言します。すると、それを聞いた人は、この言葉を信じちゃうんですよね。
実は、目的達成できなかった90人(生き残れなかった人)のインタビューもするべきです。そうすると、未達だった人も、全員、頑張ったと”言い訳” をするはずです。
だから、頑張ることは、必要条件ですが、十分条件ではないのです。
昨日の記事、無意識の言い訳フレーズ集です。
とても頑張ったんです →でも、できなかった
一生懸命やりました →でも、できなかった
努力を重ねました →でも、できなかった
長く継続しました →でも、できなかった
コツコツ取り組みました →でも、できなかった
効率的に動きました →でも、できなかった
長時間働きました →でも、できなかった
とても真剣でした →でも、できなかった
これらのフレーズはすべて必要条件ですが、十分条件ではないのです。ぜひ、自己改革や、一人ワークショップをする際は、曖昧なグレーゾーンはゼロにしてノートに書き出しましょう。
生存者バイアスの罠に陥ってないか?
必要十分条件が揃っているか?
を考えながら取り組むと良いかと思います。
日常生活向上、自己スキルアップの一助になれば嬉しいです。
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