ワークライフバランスではなくワークインライフ
ワークライフバランスと言うワードが日本に定着して、すでに数年が経っていると思います。
近年、日本では働き方改革と言う名のもとに労働時間短縮が取り組まれています。勤務していた会社では、そのずっと以前からワークライフバランスの名のもとに取り組みがされていました。
ワークライフバランスとは、
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1つには有給休暇取得率向上です。
1年に20日間の有給が従業員には与えられておりました。ほぼ強制的に80%の16日以上を使用することと方針が出せれたことがありました。
外資系企業なのでアメリカっぽいと言えば、それまでですが、同僚の勤務シフトを考えずに、自分の取りたい日数を1年間予定表に入れなさいと言う強制力です。
同僚は、ほとんどが日本人なので、日本人の考え方で進んでしまいます。
周りが働いているのに、自分だけが休むということはなかなか出来ませんでした。
それでも会社からは、強制的に有給を取る指示が続きます。月ごとに有給休暇取得率をトレースされたりもするので、変な話ですが、仕方なく休む雰囲気はありました。
そんな取り組みの結果、いつの間にか、クリスマス休暇と言う名のもとに、12月は2週間から1ヵ月の休暇を取る人が年を追うごとに増えてきました。
日本人従業員中心の会社に、アメリカ流の考えを植え付けるのには、長い時間がかかります。良かれと思った制度も、すぐには移行できず、数年かかって少しずつ定着していったのを思い出されます。
日本国内ではすでに働き方の理想像のイメージや情報は十分に行き届いていると感じています。しかし、データによると実践できている会社はまだ多くはありません。
日本人経営者による日本人従業員のマネージメントは、どうしても曖昧なコントロールしているからなのでしょう。
いい意味でも悪い意味でも、外資系企業の強烈なリーダーシップと言うのは、企業風土を変えるためには大きく役立っていると今思い起こされます。
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さて、ワークライフバランスですが、よく用いられているとしては、こんな図をよく目にします。
言語化できないながらも、ワークライフバランスと言う言葉にいつもモヤモヤした気分で取り組んでいました。
まるでワーク(仕事)とライフ(人生)が同じ重要度で比べられて、そのどちらを優先すると、どちらかが劣勢になる。そんな風に捉えていることがモヤモヤの原因でした。
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下記イラストを見つけました。
右側の黄色いライフの中に、青いワークが注入されている。図を命名するとなると、「ワークインライフ」です。これが私のイメージにはぴったりでした。
ワーク(仕事)はライフ(人生)において重要な要素の1つである事は疑いようがありません。しかし、人生そのものを差し置いてでも仕事を優先すると言うのは本末転倒な気がします。
その上で「ワークインライフ」は、あくまでも人生を中心としたときにワークの比重を考えればいいんだと思います。
私は現在セカンドライフに入っており、仕事をしておりません。給料を得ていない状態で生活をしています。
だからこそ、ワークの重要性を感じるようになりました。今現在は仕事はしなくても良いと考えておりますが、生きがいを考える上で仕事が重要な要素であると思い返しております。
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左側の図は「ライフインワーク」となります。
仕事が中心で、自分の全てを仕事のみが支配していて、その中に自分の人生が入り込むようなイラストに読み取れます。
「ワークインライフ」ですが、人工授精みたいな図ですが、注入されるワークの量は、人それぞれを大きかったり小さかったりするのでしょうね。それをバランスと表現するなら、ワークライフバランスでいいのかもしれません。
あくまでも、ライフ中心で考えれば、仕事に振り回させることや、仕事の不調で体調を崩すことも減るんじゃないかと考えています。