昔話をひとつ

　実は僕、自分のことをずっとINFPだとおもってたんです。初めてMBTI診断を受けたのは5年前。診断結果はINFPでした。そこからさまざまな診断を受けてみても結果は変わらずINFP。説明を読んでも納得ばかりで一切疑っていませんでした。(ちなみにエニアグラムもT4だと信じて疑わなかった)
　MBTIについて調べていくうちに心理機能やタイプごとの特徴など理論全体の勉強をしはじめても変わらず、自己認知はINFPでした。TWITTERもMBTI垢持ってたんだぜ。
　
　閑話休題。なぜ今はENFPと名乗っているのか。ENFPかもなと気付いたのは1年ほど前のことです。自分の解釈によるものではありますが、ENFPだと気付いたきっかけについて改めて書き下してみようとおもいます。自己探求が好きなINFPやENFPにこの記事を捧げます。

当時の自分

　・人間関係に疲弊しており一人の時間がおおかった。
　・将来のことばかり夢想していた。
　・友人はごく少数。
　・世間話が苦手。
　・INFPであることに囚われており、劣等機能(Te)を克服しようと躍起になっていた。
　・計画やルーティンなどを立てるが全て三日でうやむやになっていた。
　・衒学者に片足突っ込んでた。

思うに．．．

　まずINFPにアイデンティティを見出していたことが今まで誤認していた一番の理由だろう。内向的であることを理由に今置かれている人間関係から目を背けていた。人と居て楽しくないのは自分が内向的だから。違うよ、周囲の人と合わないだけだよ。好きな人と話す時間は好きだったでしょ。世間話も苦手じゃない。心の距離が問題だったんだよ。学歴や人脈、カリスマ性がない分、向上心や人間性まで手放せばいよいよ終わってしまうと思っていたために、ENFPの説明によくみられる『打算的』という言葉を受け入れることができなかったのだと思う。要するに額面どおりに言葉を受け取りすぎていた。

ENFPでは．．．？

　・2年前を機に人間関係が刷新され、とても素敵な人たちと出会うことができた。そのおかげか一人でいる時間よりも他の人と過ごす時間が増えたが、それが辛いと感じることもなく、気の合う人たちと過ごす時間がとても楽しかった。この頃から、人と関わるのが苦手という先入観が崩れてきたように思う。僕が苦手なのは、気を遣う関係性であり、空気の澱んだ人間関係だったのだと気がついた。
　・実家を離れ彼女と同棲するにあたって、生活のセーフティ・ネットがなくなり、お金のこととか、人付き合いとかに打算的である自分がいることに気がついた。認めたくなかった部分ではあるけれど否定もできなくなり、今に至る。相手の喜ぶ姿が見たいがために、相手が喜ぶであろう言葉を口にする。うむ、打算的だ。気をつかう関係性は嫌いなのだけど、ちょっとオーバーな表現をつかったり、場の雰囲気を壊さないように気をつけている。日和見主義なところがある。打算的だ。でもまあこれが外向直感の役割だよなとも思ったり。
　・苦手だと思っていた外向思考だが、打算的であるということはこの機能無くしてありえないことに気がついた。
　・善悪の価値観が根底にあってしっかりとしている、と思っていたが、湧き出る思考はどこまでもフラットな状態であり、後から善悪フィルターで篩にかけているのだと気がついた。人並みのモラル等も持ち合わせているが、わりと判断基準はブレブレであり、確固たる価値観は持ち合わせていなかった。
　・圧倒的に継続が苦手。これは過去からずっとそうなのだが、継続が苦手。その瞬間、その時々に判断を繰り返しているからだと思う。思い立ったが吉日を地で行く性格だと常々思う。モチベーションが乗らない時に行うことに意味を見出せず、結局気の向くままに生きているところが、他のINFPやISFPと比べて際立っているとおもう。やっぱ職業：旅人が適していると思う。

まとめ

　自己内省に向かう時ってだいたい現実に問題があるからだと思う。人間関係に悩んでいたときにMBTIに出会い、その原因を個人の性格に見出した結果がINFPの誤認に繋がったのだと思う。もちろん人と関わる上で、自身に原因がないか探るのも大切だが、澱んだ空気感をそのまま放置して自己内省に走っていると活力が削ぎ取られてしまうことに気がついた。持ちうるバイタリティと発想力で空気の澄んだ人間関係を構築することに力を入れる方が向いていると思う。
　

余話

　澱んだ人間関係とは何ぞやという話だが、一挙手一投足に注目し、監視しあい、揚げ足を取り合っているような環境が本当に耐えられない。些細なことで人に対する評価を上げ下げしているところを目の当たりにすると今後自分の行動にも同じことがされているのだろうなと思って素直になれない。それならば気に入らないことは伝えて欲しいし、僕のことが苦手なら必要最低限以外話しかけなければいいのになと思う。だから2022年のモットーは心の厚さ0.01である。極限まで表の自分と裏の自分を一致させていきたい所存。

ENFP関係なくなっちゃった。