#6 Eさん(美容室経営)の事例:箱庭でチームのイメージを視覚化
これまでの記事で箱庭の世界を全6回にわたって紹介してきました。
過去の記事はこちらから▼
イメージの力がいかに私たちの日常を形作り、影響を与えるのかについてお話してきました。
箱庭は、自由自在に扱える心のツールです。
これまでの記事では、主に個人の内面的イメージや心象風景に焦点を当ててきました。
箱庭は個人を越えて家族や会社などチームやグループをテーマに投影して置くことができます。
今回は箱庭シリーズの記事、最終回として箱庭に投影されるグループのイメージに焦点を当ててご紹介します。
「箱庭でみえるチームのイメージ」
箱庭はチームやグループをテーマに置くことによって、集団的なイメージを投影することができます。
これにより、個人だけではなく、集団としての問題解決の手がかりが得られるのです。
Eさんの事例:箱庭でチームのイメージを視覚化
それでは、美容室を経営されているEさん(50代男性)の箱庭を通じてチームの課題やその改善ついて見ていきましょう。
それでは、Eさんの現状イメージの箱庭をみてみましょう。
あなたは、Eさんの現状の箱庭を見てどのように感じますか?
Eさんの状況は
「新型コロナウイルスの影響で事業が苦境に立たされています。
スタッフ達は大きな課題から小さな悩みまでさまざまな問題に直面しており、団結力を欠いています。
強いリーダーシップを持つ私ですが、それが原因でチームからは恐れられています。
スタッフ達は各自の業務はこなしますが、共通の課題への対応には積極的ではありません。
チーム内のコミュニケーションもスムーズではなく、結束力が足りません。
現状や問題に真正面から向き合う姿勢が見られず、会社の先行きが不安です。」
箱庭を見るとEさんの話を聞くだけでは掴みきれない、チームの状況や問題がイメージとして伝わってきます。
次に、箱庭は現状のイメージの理解だけでなく、好ましい未来を描くことも可能です。
Eさんに改善された会社のイメージを箱庭に置いてもらいました。
Eさんに改善された箱庭のイメージを語ってもらいます。
「箱庭のイメージは驚くほど改善されました。
ゴリラの自分が少し後ろに引くことで、全体にまとまり感がある箱庭になったようです。
これならばなんとかやっていけそうなイメージです。」
改善された箱庭から得られたヒントについても語ってもらいました。
「チーム全体の問題をしっかりと整理し、自分が指揮を執りながらチームメンバーそれぞれに役割と権限を与えて対応すれば良いと感じました。
バラバラだったチームがまとまりを取り戻せるように自分自身が大きく構えることが必要です。
改めて問題を整理することでスタッフたちが安心して問題と向き合えるようになると思います。
自分の役割はまず問題を俯瞰的な目線で眺め、整理することだとわかりました。」
このように、箱庭にチームや集団を置くことで、グループが抱える課題を解決するきっかけを得たり、沢山の気づきが得られます。
今回はEさんが一人でチームをイメージして箱庭を置きましたが、複数人で箱庭を作成してイメージを共有する事も可能です。
箱庭は実際に体験してみると驚くほどの発見があります。
箱庭で出会うイメージには無限な可能性と自分にとって好ましい自在なビジョンを描ける自由な世界があります。
あなたも是非、箱庭の世界を体験してみてください。
そこには豊かなこころのイメージが広がっています。
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