おもてなしの「三要素」・気配り&気遣い
🙏お客様あってのおもてなし
💑触合う相手に合わせた
心の位置を選択する。
A.あなたが主役=対応
B.お客様が主役=応対
「応対」と「対応」
夫々の語彙を理解して
各々に適した心身の活動を
選択し実行しましょう。
💞心遣いと💚気遣い
五配りと言われる、目配り・
気配り・心配り・手配り・身配り
と気遣い、心遣い、気働きは、
日常の人との触合いを始め、
おもてなしや接客・接遇サービスに
欠かせない心身の活動です。
或る時に、日本料理店で、
もてなしの接客の仕事をしている方から、
『心遣いと気遣いの違いは何ですか?』
と、質問されました。
私は、自分の体験と考え方を
元に以下ように答えました。
「それは<心>と【気】の持つ
言葉の意味を知ることです。
<心>は、言うまでもなく、
全ての人が持っている心、
即ちその人総てを現すものです。
【気】は、元気などの生命力、
勢いの意味を持つ一方、気持ち、
気分、意思と言った精神的な用い方、
その場や場面の環境、状態、状況、
居心地、雰囲気を意味する時に用います。
その他に精神的な面では、
気にする、気になる、気が散る、
気に障るなどのように使われます。」
そして、共通する「遣う」は、
「遣わす=届ける」と「使う」の
二つのことを言い表しています。」
その後に付け加え、
「似たような言葉で、
心配りと気配りにもこの<心>と
【気】は当て嵌まり動詞の「配る」
は文字通り、他方面に色々と
配ることを意味しています。」
と答えました。
この問いは、
サービス業で様々なお客様に
接し触合い、接遇・接客・おもてなし
の心得(意識)としてとても大切で
ポイントとなる重要な質問です。
また、接客サービスやおもてなしの
場に限らず、毎日何気なく使う
【気】を含んだ言葉の持つ意味
を予め知り理解しておくことは、
普段の人との触合いや大切な人
との繋がりにとても大事です。
上記の【気】は、
「元気」などの生命力勢いの意味を
持つ一方、気持ち、気分、意思と
言った精神的な用い方、その場その時、
場面の環境、状態、状況、居心地、
雰囲気を意味する時に用いられます。
精神的な面での、気にする、気になる、
気が散る、○○〇が気に障るなど
のように使われることもあります。
諺の「病は気から」の【気】は、
本来中国哲学の気に由来していますが、
「気分・元気」の意味に解され誤った
使われ方をされている場合があります。
以下、気配り、気遣い、気働きの
【気】を含んだ言葉と心遣いについて、
大辞泉の解説に私見を交えて載せます。
(参考)
【心遣い】
1 あれこれと気を配ること。
2 物事がうまくいくように気をつかうこと。心配り。配慮。
3 祝儀。心付け
▶類似語=
注意深い・心・配慮・親切・優しい・面倒をみる
【気遣い】
1 あれこれと気をつかうこと。
心づかい。心遣い。
「どうぞお心遣いなく」
2 よくないことが起こるおそれ。
懸念。「情報が漏れる気遣いはない」
▶類似語=
心配・不安・心遣い・親切・注意・洞察・配慮
【気配り】
あれこれ気を使うこと。
手抜かりがないように注意すること。
心づかい。配慮。
▶類似語=
目配り・配慮・心遣い・気遣い
留意・ケア・デリカシー・細やか・
濃やか・気を配る・関心・恩顧
【気働き】
気が利くこと。機転。
▶類似語=
気遣い・機転・機知・親切・目配り・料簡(リョウケン)
【気】は辞書検索によると、
以下のように説かれています。
(1)気は空気状のもので、
天地の間に遍満して流動変化すると共に、
人の身体の中にも満ちていると考えた。
(2)気は天地万物を形成し、且つ
気が生命力、活動力の根源であり、
人の身体的、精神的諸機能も
総て気から生ずると考えた。
(3)陰なる気と陽なる気、
あるいは五行(木火土金水)
の気という2種類、または
5種類の気を考え、この多様な
気の配合、循環などによって
事物の異同や生成、変化を説明した。
(4)これらの多様な気の本となる
根源の一気を考えてそれを元気と称し、
元気による万物の生成を説いた。
💞思いやりの[三要素]と[気働き=気遣い・心遣い]
おもてなしや接客サービスする上で、
目配り⇒気配り⇒心配り⇒気遣い⇒気働きの、
この五段階の心身の活動は実に奥が深いです。
如何なる場合でも主役はお客様であり、
お客様中心の心身の活動「応対」の心で!
🔴気配り(状況を察した言動する)⇔察知力
💗心配り(心の状態を察した言動する)⇔推察力
💙気遣い(来店動機、目的、精神状態
を配慮、推察して言動する)⇔洞察力
💑気働き(温かな口調、心の篭った
マナーでお客様に合わせ
積極的にお世話する)⇔創造力
◆目配り
(お客様の心身、店舗や施設の隅々迄見る) ⇔観察力
◆気配り
(状況を察した言動する)⇔察知力
◆心配り
(心の状態を察した言動する)⇔推察力
◆気遣い
(来店動機、目的、精神状態を配慮、
推察して言動する)⇔洞察力
◆心遣い
(相手を思いやり相手の立場に立つこと。
心・想い・思想・精神)⇔配慮・洞察力
◆気働き
(温かな口調、心の篭ったマナーで
お客様に合わせ積極的にお世話する)⇔創造力
🌈気遣いと心遣い、気遣い
気遣いと心遣い、気遣いは、触合う
相手へあれこれと気(神経)を使うこと。
この気遣いはある程度定められた
ルールが記載されたマニュアルに
沿ったものであり、サービス業などで
対人関係として教わり習う、最低限の
のルール(マナー=思い遣り)です。
「気遣い」の意味は、基本的に
相手に必要とされる言行をすること。
→(ルール・マナー)
一例を挙げると、
温かい「気遣い」と言う表現は適しません。
「お世話になっております」や「ご多用の中」
「お忙しいところ」、「御用繁多な中にも」
という言葉が気遣いを表現します。
「心遣い」は、相手の気持ち(心)を
思い遣る心身の活動(想像・洞察)です。
それは、
心、想い、思想、精神をマナー=
思い遣りとし相手に表現伝達する
人としての心身の活動そのものです。
「〇〇を戴き、お心遣いに感謝致します」
というように使い方をします。
それは、相手の気持ち(心)や助けに
なることを思考(想像)し対人関係上で
積極的に行う思いやる心の活動です。
主と成る相手のことを心から思い遣り、
相手の立場で思考する言行が心遣いです。
従って堅苦しいルールや一定の形を
表すためのマニュアルは存在しません。
その場、その時の状況に合わせ相手
(主と成る人)の心を想像・推測・察知
洞察した上での言行と言うことです。
気配り・心配り・気遣い・気働きに
関る項目をピックアップしてみました。
【当て嵌まる対象項目】
参考や必要性・評価有無(〇・×)にお使い下さい。
[ ]楽しく過ごして頂ける環境を作る≒居住性
[ ]相手の周りのクリーン度合いを観察する
[ ]相手の必要な物が何かをいち早く察し行動する
[ ]状況判断を適切にする
[ ]相手に合わせた応対をする
[ ]自分の大切な人に接する心や態度を
心に描きながらお客様に接する
[ ]常に五感で満足を計る
[ ]今一番必要なことを素早く察知し、実行に移す
[ ]何を望んでいるかを知ろうとする心身の活動
[ ]場の空気を読む
[ ]優先順位を探る
[ ]顧客の目を意識する
[ ]立場転換の意識⇒もし自分がお客様の立場なら
[ ]お客様の状況を考えた言動をする
[ ]お客様の気持ちを汲む・察する
[ ]お客様の気持ちで話したり、聞いたりする
[ ]お客様の周囲の人へも心遣いする
[ ]お客様の心理状態を推察する
[ ]お客様の心理状態に合わせて言動をする
[ ]お客様の周囲の人の心理状態を観察する
[ ]お客様の言動から求めているものを探る
[ ]表情、言葉の様子から察する
[ ]何故の心で相手を見る
[ ]キチンとした身だしなみで接する(襟を正す)
[ ]清潔な居住性の良い場所を作る
[ ]整理整頓をし、整然を維持する
[ ]適時隅々まで行届いた清掃をする
[ ]お客様の置かれている環境を定期的に見回る
[ ]お客様の目で自分を見る
[ ]お客様の心の居心地を察する
[ ]お客様の身になり物理的な居心地を推察する
(室温・嗅覚・座席・清潔・衛生)
[ ]聞き易いBGM
(音量・音質・音楽)に気遣う
[ ]店内の清潔感維持クリンリネスの徹底
[ ]心地よい話し方
[ ]姿勢が正しい
[ ]死角をつくらない
[ ]多忙時ほど冷静な応対
[ ]目が合ったらなにか一言声をかける
[ ]場面に応じてお客様にお伺いをたてる
[ ]予約は出来る限り良い席を用意
[ ]お客様の正面、礼の位置で接する
[ ]お客様に選択の余地を残す
[ ]言われる前に準備する
[ ]必要な物を手早く届ける(スピード)
[ ]ゴミ類は迅速に処理する
[ ]お客様への言葉、態度共に落着きを失わない (忙しなくならない)
[ ]その時に合わせた行動、気配りをする
[ ]お客様の身なりや性別で差をつけない
[ ]お客様に対し憶測や先入観を持たない
[ ]様々な「不」の要因の解消
(不安・不行届き・不潔・不備・不公平・不手際)
[ ]節度(けじめ)のある言動をする
[ ]お客様が、今、何を望んでいるかを正確に掴み取る力
[ ]お客様に合わせたサービス、機転
[ ]温かい関心の目で、お客様をそっと見守ること
[ ]隅々まで気配りされ落ち着いた
雰囲気の中でくつろいだひと時を過ごす
[ ]適切な修理修繕
・・など、またまだ限りなくあります。
お客様に、オンリーワン(この店だけ)の
[CS・感動・余韻]を味わって頂くには、
見返りを求めない、即ち触合う相手を
主と意識した奉仕の心の感じられる
思い遣りの心が何よりも大事です。
それは【応対≠対応】心身の活動です。
人の間=人間同士の心遣いを表わす
目配り・気配り・心配り・気遣い・
気働きの心身の活動を意識しましょう。
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