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「利他の心」と心身の活動


温かな気持ち「利他の心」を知る=利行

利他の心

日本人らしさを表す「利他の心」


【学知利行】
 
(三省堂 四文字熟語辞典より転載)
 人が踏み行うべき人倫の道を
 後天的に学んで理解しその正しさを
 知り認めて、初めて実践すること。

 人が踏み行うべき人倫の道を認識し、
 実践していく三つの道程、
 即ち、先天的にそれを持っている
 完全な道徳的人間の「生知安行」、
 生まれつきにはもっていないが、
 後天的にそれを認識し学んで正しい
 と知り初めて実践する「学知利行」、
 生まれつき聡明でなく、
 発憤して心を苦しめ、やっとのこと
 でそれを認識し一心に努力を重ねて
 実践する「困知勉行」の内の一つ。
「学知」
 人倫の道を先天的でなく学んで知ること。
「利行」は良い、
 また役に立つと認めて実践すること。

「利行」利他の行いと解します。
 もしかすると「お利口さん」の言葉は
 この利行が原点かも❓
 

相手を利する「利他心」は
他人の利益を重んじ、
他人が利益を得られるように
振舞おうとする人を思い遣る心です。

利他の心は自分以外の他人を
利する心を言い表しています。

それは、
今生かされている自分が在るのは、
先ず自分の先祖があり、家族、親類、
仲間、友人、職場、地域社会、市町村、
都道府県、日本、世界があってのこと
であると言う考え方が「元」と解します。

人に支えられ生かされている私

それ故に、
自分を大切にし、家族を大切にし、
友達を大切にし、同僚を大切にし、
協力して頂く会社を大切にし、
お客様を大切にし、患者さんを大切にし、
地域社会を大切にし、地方の行政を大切にし、
国民国家を大切にし、世界人類を大切にする
ことに繋がっているのです。

利己と言われ、我社はどうすれば利益になる、
個人にとって何がいいかということではありません。

利他心を備え持ち生きると言うことは、
一個人とか一企業の利害得失を超えて、
もっと寛大で崇高であり、人間にとって、
世の中にとって何が一番良いことなのか?
を先ず想い考える生き方です。

成功を収めている企業人・著名人・経営者
に必ず共通しているのは「利他の心」を
常に内に秘め心身の活動をしていることです。

それは、自分や自社だけの利益を
考えるのではなく一番に損得を考えず、
自己犠牲を払ってでも相手やお客様に
尽くそうと言う心と精神(気持ち)であると共に
人間として最も尊く、美しい心であります。

人としてこの心を備え持つことは、
人と会社の成長に結び付くこと、
そして最終的に利益に繋がることを
確りと自覚している故からと思われます。

この「利他の心」は、前記したように
他人を利することにより自分を利する意です。
その他人を利するためには、
先ず、自らの修養が必要不可欠です。

※他人を利するとは?
➡相手方を有利にさせる
 相手の得になる 
 敵に塩を送る 
 敵に味方する

リターン・アイ

私見ですが、これを、
リターン・アイ」、即ち、
他者に無欲(無心)行動し、与えたことは、
後に姿形を変え、必ず自分に戻って来ると解します。
また、良かれ悪しかれ自分のした行為は、
形を変え自らに戻って来るとも解せます。
(=因果応報)

このようなことは、
先年の東日本大震災により何万と言う
数多くの尊い命を失った被災地に於いて、
被災者の方達への「利他の言動」と
無私の「愛他行動」に数多く表れています。

利他の心と言うのは、
無私の心で見返りを望まず、求めず、
総ての魂や生き物に発せられる
人間の持つ貴重で掛替えのない「愛」です。

親しい人に認められたい、
大切にされたいそして愛されたい
と願う人としての心だと思います。

このような時こそ、
人間は一番強いと言うことを実際に体験したり、
多くの場面で見聞きしたりして来ました。

喩えるなら恋愛は、
見返りだけではなく「私だけ」「貴方だけ」
と言う、他者の排除の心も存在します。

その気持ちが崩壊した場合、
もの凄い怒りや悲しみが生まれます。
拠って愛情の裏側に、憎悪や怒り、
憎しみなども生まれてしまいます。

利他心の場合は、
そうでなく自分に見返りがない
と言うところに相手を愛する心を指します。

結局、自分とは直接の利害関係のない人にも
総て広がり、自然人々に広がる心です。

人間が弱いと感じるのは失業したり、
或いは、人間関係や恋愛と信頼関係が崩れ、
孤立したり破綻したりする場合が殆どです。
また、自分が今まで慈しんだり、
愛したり、信じたり、頼ったり
していた人などを失った時です。

このような利他心(他者に与えるという心)
を形成することは、人が持つ人間としての
心の本質であると思います。

情けは人の為ならず

利他の心

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